2021年北海道ツーリング
~5年ぶりの北海道~

2021年9月11日~9月18日


ナイタイ高原へ向かう道
(逆光線著しい)

9月14日(第3日目)

1.起床

6時頃に目が覚める。朝は冷えたので、毛布を借りておいて正解だ。それにしても、これだけ寒いと明日以降が心配だ。トイレに行った後、居間に行くとご主人は既に起きている。また、9月としては寒いということで、ストーブも点火されている。9月半ばでストーブとは驚きだが、過去には7月中旬でもストーブをつけていた例もある。北海道とはそういう場所なのだろう。

SPADA君も起きてきて、驚いている。ご主人は熱いお茶を入れてくれるので、カロリーメイトで朝飯としつついただく。テレビで天気予報を確認するが、特に問題は無いようだ。どこへ行っても晴れなので、予定通りに道東へ向かうことにしよう。


ライハの正面玄関

さて、今日の服装だが、引き続いて上下ヒートテック+ジャケットのインナー装備で決まりだ。いや、これでも寒くないかと思う程だが、これしか持ち合わせていないので仕方あるまい。因みに、手袋は通常のものだが、ナックルガードの防風効果がとても高いので、こちらは問題ない。

荷物をまとめて、車庫でバイクに搭載して出発の準備を整える。ついでにマシンも時計回りに点検していくが、チェーンオイルが少し飛んでいる。舞鶴まで行く時に飛ばし過ぎた?のかわからないが、シュッとひと吹きしておこう。ここでSPADA君が「毎日チェーンオイルを補給しているのか」とたずねられる。いやいや、点検して乾いている時だけだよ。さらに「SPADA号は必要あるのか」とたずねられるので見てみるが、しっかりと油がのっているので問題はない。乾いて(飛んで)銀色に見えるならば給油のサインだ、と偉そうに講義する。これが、管理人の基準である。


ライハの駐輪場

2.出発

メーター周りを撮影して、8時10分頃にライハを出発する。ご主人も見送ってくれる。どうも、お世話になりました、お元気にお過ごしください。まずは道道298号線を走り、国道237号線に出る。ここを左折して南進み、富良野市街地で国道38号線に乗り、さらに南へ進む。途中、メロンを親戚に送るためによく利用していた「山崎農園」さん前を通過する。当然、まだ開いていないし、メロンの季節も終わっているだろう。またの機会に、お願いします。

そのまま占冠方面への分岐は曲がらずに、国道38号線を狩勝峠方面へ行く。相棒のVストはドロドロと良い音を奏でており、絶好調のようだ。それにしても、このマシンのツーリング性能はとても高い。アップハンドル、背の高いスクリーン、ナックルガードはもちろんだが、このシートが秀逸だ。結構固めで、表皮も滑りにくい素材を使用している。以前乗っていたスズキ車のRFは、乗っているだけでも前方に滑ってくるので大変だったなぁ。

そんなことを思い出していると、樹海峠にさしかかる。もちろん、峠の上り坂もVストのエンジン出力ならば楽勝であり、コーナーもスイスイと駆け抜けていく。さらに峠を下ると、道の駅 南富良野が見えてくる。どうも年寄りはいかんなぁ、トイレに行きたい。というわけで、ちょっと寄って行こう。

駐車場から走って建物に向かい、手指の消毒と検温を済ませる。こんなガラガラであるが、これは重要な事だ。そして、やっとトイレで用を足す。やれやれ、出発前に行ったばかりだが、もうフルタンクかよ。前述の通りなので、仕方あるまい。

休憩で止まったついでに、コーヒーを飲もうかな。あ、コロッケも旨そうなのでこちらも買おう。この時、店のオバサンと少し話すが、コロナの影響で商売あがったりだと嘆いておられた。そうだよなぁ、秋の行楽シーズンだとういうのに、駐車場には数台の車しか止まっていないもんなぁ。


小休止と補給を

3.再び出発

幾寅駅にやってくる。ここは故高倉健主演の「鉄道屋」の舞台であり、今でもセットが残っている。また、2006年には当方とR1-Z氏で訪れたこともあり、その時のことはよく覚えている。あれから15年も過ぎたのか、歳をとるわけだ。

それにしても寒いなぁ、と、ここでお得意のVストマルチ機能メーターを使って気温を確かめる。10℃って、地元の真冬じゃあないですか。やはり、フリースを持ってくるべきでした。ただ、時間が経つにつれて日差しが強くなってくるので、我慢できない程ではない。

順調に車輪を進めて、狩勝峠を越えていく。マップルのコメント通りに眺めが良いが、寒いのであまり余裕がないのでそのまま通過する。そして、峠を下りれば新得の街だ。新得と言えば「そば」だろう。ここはそばの栽培が盛んで、事実、国道の両脇がそば畑だ。今は収穫を待つばかり、という状態だろうか。以前、8月に来たときは白い花が咲き乱れていたと思う。

街に入るとだいぶ気温が上がって、温かくなってくる。しかし、またトイレに行きたいので、ちょうど見えてくるセイコマに入る。やれやれ、気温は上がってきたが体が冷えている。ここは熱いお茶でも飲んで一息入れようか。それと、携帯食料としても有用なカロリーメイトも補充しておく。


北海道ツーリングの友
セイコマ新得にて

さて、ここからどうしようか。最短で道東へ向かうならば、道道75号線で瓜幕方面へ抜けて、騙される長い直線を通って士幌へ抜けるところだ。しかし、ここでマップルを眺めていたら「ジンギスカン 白樺」の文字が目に入る。

ああそうだ、せっかく北海道に来ているのだから、ジンギスカンを食べたいなぁ。よし、昼飯は決まりだ。そうとなれば話は早い。早速エンジン始動許可を得て、引き続き国道38号線で帯広方面へ走り出す。

清水町を抜けて、機首を090°へ変針して走行を続ける。それはそうと、件の白樺は帯広のかなり南、30㎞ぐらい離れた場所にある。市街から国道236号線で行っても良いが、ここは8,500時間の経験を有する機長として、効率良いルートを飛ぶことにしよう。

帯広の手前の御影という街で、道道85号線に乗るのだ。あとはこの道道を追いかければ、自動的に白樺に到着する。なんだ、別に難しくないじゃんと言われればその通りだが、この道道はあちこちで折れているので注意が必要なのだよ、ヤマトの諸君。

マップルをチラチラと参照しつつ、道道を見失わないように走行を続ける。おっと、駅の所は左折と、踏切を渡って今度は右折かよ。え、郷愛でまた左折、美王のホクレンを右折かぁ。ひゃあ、この辺りは豆畑が広がっているなぁ。ちょっと写真を写しておこうかな。


道道85号線沿いにて

少し休憩した後、再び走り出す。あれ、何か見たことがある景色だなぁ。ああ、ここは2016年に訪れた「新嵐山スカイパーク」じゃあないか。ここから見える十勝平野と、防風林の並木は見事だよなぁ。気になる方はこちらをどうぞ。

4.昼飯

嵐山を過ぎると大きく左にカーブしてと、あとはほぼ真っすぐ行けば白樺だ。あ、上空にはCIRRAS社のSR22が飛んでいる。これは航空大学校の帯広校の訓練機であり、帯広空港を拠点に飛んでいるのだ。手元の資料によると、この機はコンチネンタル社のIO-530という310馬力のエンジンを搭載していて、340㎞/hの巡航速度で2,000㎞近く飛ぶことができるようだ。いいなぁ、若い頃に人生についてよく考えていれば、こういう選択肢もあっただろうに。怠けて遊び惚けていたツケが今になって回ってきたのだから文句は言えないが、当時の自分に合えるならばぶっ飛ばしてでも勉強させたい気持ちだ。

まさに後悔は先に立たずであり、先に立っていれば「先悔」だ。先悔できていれば、どんなに良かったことか。まあ、悔いても何もならないので、ここは白樺のジンギスカンを楽しむことにしようではないか。店にはちょうど12時頃に到着したので、駐車場は一杯になっている。仕方ないので少し待っていると、どんどんお客が出てきて、駐車スペースが空いていく。混んでいるのは一時的だったようで、10分ぐらいで席に着くことができる。

2008年に来た時は1時間以上待ちということで、帯広の街まで買い物に行ったっけなぁ。そんなことを思いつつ、メニューを見る。腹が減っているので、マトンとラムを1人前ずつ、ごはんも大盛でいこう。注文をして、昼からのルートと航法を考えていると、5分ぐらいで肉とごはんが運ばれてくる。あれ、随分早いなぁ。

おう、これこれ。いただきます。このピカピカに磨かれたジンギスカン鍋に肉をのせて、ジュウジュウと焼けるのを待つ。ところで、マトンとラムの違いだが、簡単に言えば子羊がラム、ちょっと大きいのがマトンということらしい。もうちょっと詳しく言うと、永久歯が生えてきたらマトン、乳歯だけならラムということらしい。


左がラム、右がマトン

焼けた肉にタレをつけて・・・、んまい!!これはラムだな。といことは、こっちがマトンか。おう、臭みはほぼないが、風味が少し違う。どちらも旨くて、甲乙つけ難い。あと、このごはんも旨くて、ツブツブのキビが入っているのだ。ああ、至福の時とはこのことだろう。

どんどんと肉を焼いて、パクパクと食べていく。それはそうと、最近、体重がやけに減ってしまっているので、こういう時にしっかりと食べてこれ以上の減少を抑えたいところだ。ということで、楽勝で2人前の肉を完食だ。ふう、ちょっと多かったかも、若干苦しいな。

動くのは少し休んでからにしよう、と壁いっぱいに飾ってあるサインの色紙を眺めてみる。宮崎淑子ってミノルタカメラだよなぁ。あと、TBSの安住アナ、彼は管理人と同じ年(学年は1つ下)だ。あれは、スピードスケートの岡崎朋美のものだ。確か、長野五輪で銅メダルを獲っていたな。


壁一面にサイン色紙が並ぶ

これはほんの一部で、これくらいの有名人のサインが壁一面に掲示してある。まあ、これだけ美味しい店なのだから、多くの人が訪れるのは当然だろう。

そろそろ行くとしようか、会計はマトン580円、ラム800円、ライス大が260円、合計が1,620だ。因みに2008年に来た時は、ラムが460円、マトンは420円だったようだ。値上がり激しいが、旨いのだから客は来るのだろう。

5.午後の走行開始

腹も膨れて、気力も充実している。午後からも張り切っていきましょう。ここからはちょっと北上して、やはりあの場所へ行こうではないか。ということで、このまま道道58号線で東へ進み、国道236号線にぶつかったら、左折していく。この国道は平行して高規格のバイパス道もあるのだが、ここはあえて旧道を選択する。

午前は寒かったけど、天気はピーカンで気温も20℃ぐらいで、ポカポカと温かくなってくる。気分良く進んでいくと、幸福駅が遠くに見える。そして、さらに進むと、大正地区に入って来る。ここには「大正かにの家」というライハがあり、この道沿いには「セバ」という豚丼が美味しい店がある。

そうそう、と思いながら大正を通過していくと、今度は愛国駅の看板だ。これらの駅は「愛国から幸福へ」というキャッチフレーズで乗客を集めようとしていたが、結局、中学生だった頃に廃線になった路線のものだ。そりゃそうだ、小さい町があるけど、ほとんどは牧場や畑が広がるエリアだ。乗客増は見込めないだろう。

おっと、ここからはバイパス道に乗って、帯広市街をパスして士幌方面へ向かわないと。川西I.C.から高架に上り、45ノットで進んでいく。高いところから見ると、前述のように畑や牧場が延々と広がる大地が良く見える。ああ、北海道らしい風景だと思いつつ、淡々と距離を稼いでいく。少し肌寒い気温だが、ヒートテックを着ているおかげで寒さは感じない。

こうして、帯広芽室I.C.までバイパス路を走り、国道38号線で帯広の市街地を少し東進む。その後、国道241号線の帯広北バイパスに乗り換えて、再び北上を開始する。この道は最初こそ市街地だが、いつの間にか畑の中の道に変わる。北海道では、市街地と郊外の区別がはっきりしているので、しばしばこういう事態に遭遇する。

この辺りは既に音更町であり、その次は士幌である。私事であるが、士幌町は義理の母の出身地であり、10年近く前にその生家を訪れたことがある。現在でもお隣さんが当時のままの家を保存しており、まだ馬で畑を耕していたこと、洪水で豆がパーになったことなどを話してくれた。

そんなことを思いつつ、士幌の市街地を通過する。そして、上士幌町に入るのだが、ここで寄り道をしていく。町道から道道806号線に乗り換え、航空公園脇をかすめてぐんぐんと進んでいく。今日は天気も良く、Vストの温度計では20℃となっている。朝は寒くてどうしようかと思ったが、とても走りやすい。

良い気候の中、何もない所を一本の筋のように通る道を走っていると、人間の小ささを感じる。そもそも、地球なんて宇宙の中の極々小さな1つの星、石ころみたいな規模のものだ。その中を必死にバイクで何時間も進んでも、たったこれだけの距離しか進めない。ガソリンエンジンの力を借りていてもこれだから、自分の足だったらどうなることか。

6.!?何これ

こうして、牧草地を駆け抜けるように、アップダウンのあるワインディング路を行けば「ナイタイ高原」へ到着だ。あ、昨日同宿だったSPADA君だ。手を挙げて追い越して、先に駐車場へ入る。あれ、なんじゃこりゃ。いつの間にかにこんな立派な建物ができている。昔はログハウス風の小屋しかなかったのに、なんだか俗っぽくなったなぁ。


こんな建物をつくっては雰囲気が台無しだ

あの牧歌的な雰囲気が好きだったのに、こんなものを建ててしまっては雰囲気が台無しじゃあないか。ちょっと怒りにも似た気持ちを抱くが、そんなことを言っても仕方ない。見える景色には違いは無いのだから、そこを見れば良いのだ。

のどが渇いたので、コーヒーを飲むとしようかな。まあ、せっかくなので立派な建物の中で買うとしようか。この建物は士幌の街が見える方がガラス張りになっており、そこに座って食事ができるようになっている。まあ、観光客にとってはプラスの施設と言えなくもないが・・・。

ええと、ホットコーヒーを。450円???アホみたいに高いじゃあないですか。まあ、選択肢が無いので平静を装って購入するが、内心シブシブ金を払う。因みに、中煎りと深煎りがあったので、もちろん中煎りを選択する。本当は浅煎りが良かったが、それは無かった。やはり、深煎り(入り)はダメなんだよ、何事も浅煎り(入り)で済ませておかないと痛い目に遭うからね。

コーヒーを片手にこの景色を存分に楽しむ。手前は上士幌の街だが、あの向こうのは足寄だろうか。南側は帯広だろうか、その向こうは襟裳岬か。そんなことを思いながら、ほぼ180度広がる絶景を思う存分楽しむ。それにしても、こんなに心を奪われる景色はそうそうない。北海道に来たら、ぜひ訪れてほしい場所だと記載しておこう。


ナイタイ高原から東を望む

それはそうと、やはりSPADA君に会ったので挨拶をしておこう。前述の通り、ここは訪れてほしい場所として挙げておいたのだが、バイクを売ってくれた師匠も同じこと言っていたらしい。やっぱり、その師匠は良くわかっているじゃあないか。良い先生にバイクツーリングを教わっているようで、当方がこれ以上首を突っ込む必要もなさそうだ。

7.もう15時を過ぎているぅ

さて、だいぶ陽が傾いてきている。時刻は既に15時になろうとしているのだが、ちょっと早すぎる。これも前述の通り、北海道は地元よりも高緯度かつ東に位置しているので、地元よりも日没が20分以上早いのだ。因みに今日は17時40分頃ということだ。おまけに、いつもは8月に渡道しているので、その感覚からすると1時間ぐらい走行時間が短いような気がする。

そろそろ今日の着陸地点を決めないといけないなと、マシンの横に座って0円マップ等で候補を挙げて電話していく。阿寒湖辺りで見つかると良いのだが、ことごとく廃業となっているようだ。仕方ない、もう少し手前で探そう。足寄の大阪屋はもう10年近く前に廃業しているし、今日は民宿も候補に入れておかないとだめか。お、その先の螺湾にライハがあるようだ。何かちょっとなぁという雰囲気だが、背に腹は代えられないか。思い切って電話すると、あっさりO.K.が出る。助かったぁ。しかし、近所に風呂が無いので、足寄で入っていくことにする。

そうすると、18時ぐらいに到着できればよいかな。そんな見積もりをして、ナイタイ高原を後にする。太陽を背にして走り出すが、この牧場を貫くワインディング路は絵になるなぁということで、途中で写真を撮っておく。逆光線なのは仕方あるまい。冒頭の写真がそれである。

元来た道道806号線を戻って、上士幌市街で国道241号線に繋いで先を急ぐ。足寄までは30㎞と表示が出ているので、それ程焦ることもないかと思うが、風呂の件があるのでなるべく早い時間に到着したい。いろいろな考えが頭を通り過ぎていくが、マシンは畑と防風林が交互に現れる区間を通過中だ。そして、芽室を過ぎて下りになると眼下に足寄の街が見えてくる。

地図に従ってTの字を右折して国道242号線で本別方面へ行くと、足寄温泉があるはずだが・・・。ないじゃあないか!!まあ、あの温泉は古かったから、設備を更新できなくて廃業したのだろう。まったく、時の流れは残酷だなぁ。

無いものは仕方ないので、ちょっとホームセンターをのぞいていこう。もちろん、北海道でホームセンターと言えば「イエローグローブ」だ。朝の冷え込みに備えて何かないか探すためだが、ひざ掛けだと小さいし、毛布だと大きい。防災用品で銀色のフィルムがあるんだけど、そういうものはないようだ。残念。

全く仕方ない。ああ、ちょうど燃料の残りが少なくなってきている。ちょうどホクレンがあるので、ここで搭載して明日からの走行に備えることにしよう。ええと、520㎞で14.2Lだから、概ね34㎞/Lとなり、Vストの燃費計とそれ程違わない数値が出てくる。この燃費計はかなり正確なので、十分信頼に値すると改めて確認できた。

この時点で時刻は17時過ぎなので、予定よりも早くライハに到着できそうで一安心だ。ああそうだ、晩飯を買っていかないと。おお、ちょうど100mぐらい先にセイコマがあるじゃあないか。足寄ってイケている街だなぁと店に入り、いろいろと物色する。

やっぱり寒いので、汁物が良いなとラーメンの棚へ向かう。おお、エースコックのわかめラーメンがあるぞ。これは管理人が子供の頃に、故石立鉄男がレオタードの女の人達と出演するCMがあった、あのわかめラーメンだ。もうこれしかないでしょう。あとは、いなり寿司、サラダ、ビタミン不足を補うオレンジジュース、水も買っておくかな。そう、旅にはオレンジジュースが基本ですよ。

8.ランディング

あとはライハのある螺湾まで約20㎞だから、焦ることもなかろう。ああ、足寄に来ているのだから「松山千春の家」にでも寄っておけばよかったと思うが、何回か訪れているので今回はパス。こうして、足寄銀河ホールのある交差点を右折して、引き続いて国道241号線を行く。途中に郵便局があるが、ここを曲がれば旧大阪食堂がある。ご主人とおかみさんはお元気だろうか。

在りし日の大阪屋に思いを馳せつつ、先へ進んでいく。街を過ぎればすぐに山がちになり、鹿の飛び出しに注意して螺湾を目指す。20分ぐらい走っただろうか、目の前にコンクリートの建物が見えてくる。良く見ると「ドライブイン」と記されているので、ここに間違いなかろう。


ライハ到着
(1階は食堂、2階がライハ)

敷地にマシンを止めて、母屋と思われる建物の呼び鈴を押す。すると、ババ、いやオバサンが出てくる。そして、この建物の2階へ案内してくれる。ああ、広いじゃあないか、ということで料金1,000円を払う。あと、火は使わないで欲しいということで、ラーメンのお湯をもらえることを確認しておく。

やれやれ、疲れたなぁと部屋に入ると・・・。床はブカブカであまり掃除もしていないようだ。カーテンも無いのかぁ。んん、仕方ない。なるべく綺麗な場所を選んで、マットを敷いて寝床を確保する。いや、今日は当方一人だけだから、どうにでもなる。そんなことをしていると、陽も暮れてどんどんと暗くなってくる。やれやれ、滑り込みセーフだよ。因みに、部屋は3部屋あり、どれも同じ広さだ。今日はまん中の部屋を選択したと補記しておく。


部屋の様子

ちょっと横になって休憩した後、風呂について考える。よくよく考えると、今日を逃すと2日入っていないことになる。いくら気温が低いと言っても、なんか頭がかゆくなりそうだ。ええい、ここは仕方ない。外の水道で頭を洗い、持参の制汗タオルで体を拭いておく。おお、冷たい。

風呂の問題も解決?したので、18時過ぎにお湯をもらいに行く。ついでに、このいつ買ったか覚えていないキャラメルマキアートのお湯ももらっておこう。うん、比較的まともな晩飯にありつけられたよ。しかし、このわかめラーメンは懐かしい。塩ベースのつゆで、わかめがどっさり入っている。繊維質をたくさん摂取できるのも嬉しい。


本日の夕飯

食事の片づけをすれば、あとはやることもない。何気に壁を見ると、アルバイト募集の張り紙がしてある。場所は標津のようで、仕事内容は「秋鮭加工・いくら作り」となっている。期間は9月から11月までらしい。時間があれば、旅費を稼ぎつつ旅をするのも悪くないかもしれないね。よくよく考えると、北海道は季節労働者の天国で、短期間に多くの労働力を必要とする性質の仕事が多く存在する。。春から夏に農業、秋は水産加工、冬はスキー場と回していけば、何とか生活ぐらいは成り立ちそうだ。その合間に旅行もできるかな。なんだ、意外と面白いかもしれない。

ラジオを聴きながら、今日の出来事をメモしていく。こういうアナログな方法の方が、なんだか落ち着くな。流れてくる歌も心に染み入ってくる気がするよ。と言いつつも、明日の天気は携帯で確認することになる。もちろん、明日も快晴の予報が出ている。

さて、眠くなってきたな。22時前には寝袋に入ってお休みなさい。

本日の走行 330 ㎞

9月15日 第4日目 その1へ続く
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