管理人 海外へ行く
〜セネガル編〜
機内から見たダカールの海岸
いい加減腹が立ってきて「責任者呼んでこーい!!」と言いたくなった頃に、やっと搭乗開始のアナウンスが入る。係員の指示に従ってバスに乗り、沖止めしてある飛行機に向かう。本来の出発時刻は8時なので、6時間遅れというわけだ。かなり疲れてしまったが、これでやっと帰ることができると安堵する。
飛行機の前でバスを降りて、写真を撮る。こういう画は沖止めならではなので、喜んでシャッターを押す。すると軍隊風の係員が「No Photo!!」と言ってやって来る。しかし、ここは「わからないフリ」をして笑って飛行機に乗ろうとしたら、服をつかまれてしまった。「消せ」と言っているので、画面を出して1枚消した。これでどうだという顔をしたら、問題はなかった。
命がけ?で写した搭乗前の一葉
機内ではCAさんに迎えられ、29Lの席に着く。もちろん窓側の主翼の後端付近である。因みに、本機はボーイング767-300ER型機で、登録記号は「ET-AMG」である。この機体は2007年7月にエチオピア航空に納入されており、767型としては816番目に製造されたものだ。正直言ってボロい。また、お約束のように、トイレも便座が壊れている。もちろん、窓はヒビが入っていて汚い。
ただ、今回のフライトは隣の席に人がいないようで、広々と使うことができそうだ。窓の外を見ると、毎日見ていた管制塔、イタリアの「メリディアン」という会社の737型機が見える。ああ、これでダカールともお別れかと思うと、正直嬉しく思えてくる。もう値段の交渉をしなくても良いので、ホッとするね。
2.さようなら、ダカール(もう二度と会わないだろう)
スポットを離れて、滑走路へ向けて移動が開始となる。埃っぽくて視界がイマイチだが、ルネッサンスモニュメントや灯台が霞んで見える。そして、滑走路を逆走してUターン、36に正対した。エンジンが唸りをあげて、強烈な加速と共に速度を上げるて離陸した。時刻は14時20分、随分待たされたものだ。
滑走路36端にて
遠くにルネッサンス像が見える
眼下には砂っぽい地面、ゴチャゴチャした街、そして綺麗な海岸が見える。ああ、ダカールの海岸って上から見るととても綺麗だ。また、改めて「パリダカ」のゴールだと思いだした。
さらば、ダカールの街
どんどんと高度を上げていき、砂漠しか見えなくなる。この先は2時間弱で、隣国マリの「バマコ」を目指す。それにしても、待たされただけで随分疲れたし、腹も減った。こで、軽食のサービスが始まる。メニューは朝と同じサンドイッチだが、腹が減っているので、ありがたい。
軽食のサービスはありがたい
食事をしながら、汚い窓越しに景色を楽しむ。この辺りは砂漠ばかりと思っていたが、大きく蛇行する川、地平線のかなたまで建造物は何もない大地、見応えは十分である。
砂漠に流れる川
ダカールを出発した後、景色を見て過ごす。通常ならば座席個々にモニターが設置されているが、この767には装備がない。一応大きなブラウン管モニターが天井からぶら下がっているが、映像は乱れまくりだし、音も聞こえない。仕方ないので、ウトウトしたり、メモをつけたり、アディスアベバ到着後のことを考えたりして時間を過ごす。
そうこうしていると、機長からのアナウンスで「遅れてゴメン」的な謝罪がある。当方は遊びだからまだ良いが、仕事でダカールに来ていた人達はイライラというよりも、呆れていた。
それにしても、エアコンが効き過ぎだ。CAさんに「寒いので毛布はないか」とたずねるが「今回は毛布はないんです」ということだ。それならば仕方ない、フリースをかけてしのぐことにする。
3.バマコ
寒さに耐えつつ2時間弱、徐々に高度を落とし始め、ニジェール川を渡ってバマコのセヌー・国際空港に到着する。そして、往路と同じ西端のスポットに止まる。ドアが開くと、今度はアホみたいに暑い。昨日観たテレビの天気予報では、軽く40℃越えの数値が出ていたので納得だ。また、これだけの気温差のせいか、頭が痛くなってくる。往路の香港で降機したオネエサンみたいにならないよう、薬を飲んでおく。
窓から外を見ていると、貨物コンテナを出し入れをしている。一方、新たに乗客も乗ってくる。こうして慌ただしく17時頃にドアが閉まり、移動開始だ。例によって滑走路を逆走して、路端の旋回スペースで向きを180°変える。今回も滑走路は24を使用するようだ。加速が始まり速度を上げていくが、暑さのせいか滑走距離を長くとって離陸していく。