管理人 海外へ行く
〜セネガル編〜
アフリカン・ルネッサンスモニュメントから見る、アフリカ本土最西端(中央)
第6日目 (3月29日 その2)
1.遠望では残念だが
ここからは空港周辺の「Yoff」地区の街並みが見えるのだが、前述のようにダカールでは大気汚染が深刻な問題となっている。そのため、お世辞にも良い景色とは言えない。なんだかモヤがかかっていて、岬の灯台もぼんやりとしている。さらに、風も強く砂かホコリか、目に入って痛い。
モニュメントの裏側に回り「マニュエル岬」方面を見ると、やはりぼんやりとしている。パリ‐ダカールラリーの終着点として有名なこの地ではあるが、現実はこんなものなのだ。「名物に旨いものなし」なんてことわざもあるが、これは「名所に良い景色なし」と言ったところだろう。しかし、ここはアフリカ最西端の地で、この大西洋の向こうは中・南米であり、ブラジルやグァテマラなどがあるのだ。そう考えると、やはりロマンがある。 こちらは「マニュエル岬」方面 (大気汚染で霞んでいる) 景色がイマイチなのは今述べた通りであるが、さらに悩まされるのは周囲にいる「ゴロツキ」共だ。でかい黒人が何人もいて、暇そうに話をしている。この国の失業率は50%近いので、こういう人がゴロゴロしている、まさに「ゴロツキ」なのだ。 特に何かされそうということはないが、あわよくば観光客から金を巻き上げたいと考えているようで、こちらを気にしている。景色がイマイチな上に、雰囲気もピリピリしているので落ち着かない。 2.意外な展開だ そういうことで、まだ昼前だが、ホテルに引き上げることにしよう。その際、売店の前を通ると「おおい、そこの日本人の友よ〜」と声がする。ああ、初日に「インチキガイド」に連れられて、土産を買った店のニイチャンだ。かなり高いTシャツを買ってしまったので、もう関わりたくない。ここは無視を決め込んで、立ち去るとしよう。 坂を下りて、バス停があるラウンドアバウトに来た。ここではタクシーが何台か止まっているので、一番まともな車両を選んで運転手に声をかける。そして、ホテルでもらった名刺を見せて「ここまで行きたい」と言うと、地図を見て「エアロポルト?」と返答してくるので「そうだ」と答えた。 次にいつもの値段交渉だが「3,000」と言うので、電卓で「2000」と示す。すると「2,500」と返ってきた。ちょっと高いが、面倒なのでこれで手を打った。早速乗車して、「コーニッシュ・ウエスト通り」を走行していく。相変わらずの混乱ぶりだが、これもだんだんと慣れてきた。 それはそうと、お金を準備しておこうと財布を開ける。すると、2,250フランしかなく、あとは10,000フラン札しかない。これはセネガルでは大いに問題で「おつりが無い」と必ず言われるからだ。まあ、しょうがない。何とかなるでしょう。 ホテルの前を通り過ぎて、空港の駐車場に入り会計をする。とぼけて2,250フランを払うと「あと250はどうした」と運転手が突っ込んでくる。そこで「これしかない。10,000でつりはあるのか」と返すと、ちょっと間があってから「もういいわ」となり、終了だ。なんだ、これでよかったのか。 図らずも値引きに成功したので、気分が良い。もっとも、250フランは50円程度の話なので大したことはないが、やはり嬉しい。 それはそうと、帰りのフライトがぶっつけ本番なのは怖いので、出発ターミナルを見ていくことにした。数日前にエチオピア航空の事務所で教わったように、カフェ手前にある入り口を見つけてで中に入ろうとすると・・・。番をしている軍人が出てきて「お前何しに来た??」とつかまってしまう。「いや、金曜日に飛行機に乗るので、カウンターの場所を確認したいんだ」と言うが、英語が通じないのか、わざとなのか。「ダメだ」と突っぱねられてしまう。まあ、しょうがないと諦めて、違法両替屋をあしらいつつ、ホテルへ戻る。 3.今日はここまで ホテルに戻り、フロントで部屋の鍵を受け取る。その時に男性の従業員がいたので「今日はタクシー代が2,500と決めたけど、財布に2,250と10,000の札しかないと言ったら、2,250で済んだよ」と自慢げに報告をした。すると「なんだ、お前わかってるじゃあないか」と肩を叩かれ、続いて「それがセネガルの流儀さ」と褒められた。この歳になっても、褒められるとうれしいものだ。 今日は大して歩いていもいないのだが、とても疲れた。もちろん、これは精神的な疲れであり、外出はそれだけ緊張を強いられるということだ。ポルトガルの時は現地の治安に不安は全くなかったので、出かけるのは楽しかったが、今回は事情が異なるのだ。 メモをつけたり、テレビを観たりしていたら14時を過ぎている。そろそろ昼飯にしようかとレストランへ行き、いつもの席に座る。ウエイターに「今日の日替わりは何か」とたずねると「ティブヤップ」ということだった。「それは一体何だ」とたずねると、英語の上手いウエイトレスさんが「Meat and Rice」だと教えてくれた。初日の魚ご飯は「ティブジェン」であり「Fish and Rice」で、今日はその肉仕様というわけか。もちろんそれを注文し、続けて「オレンジジュースはいらないのか」と言うので「つけてくれ」と注文した。 ティブヤップ 20分ぐらい待つと「ティブヤップ」が運ばれてくる。手を合わせて、いただきます。今日もウエイターが面白がって真似をしているのを見届けて、食べ始める。おお、こいつはメチャクチャ旨いよ。肉の出汁がご飯に染みているし、トウガラシも効いていて、パクパクと食べられる。これで4,000CFAフランだが、タクシーで出かけて、交渉して、衛生的にも怪しい食堂で食べる事を考えれば安いものだ。 今日は完食して、15時頃に部屋へ戻る。さて、気力が充実してきたので、懸案だった下ろし過ぎた現金、140,000フランをどうやってドルに戻すかを考える。また、サマータイムについて思い出す。ガイドブックでは「セネガルではサマータイムは採用されていない」と記載があるが、2013年現在のことなので、今は大丈夫か気になる。あと、明後日はダカールを発つ日だが、8時の飛行機なので、朝は6時には空港に行きたい。しかし、明るくなるのは7時頃なので、どうやって行けばよいだろうか。 色々と心配事があるが、またホテルのスタッフに聞いて解決していこう。 今日も疲れたので、21時頃に就寝となった。 第7日目(3月30日)へ続く