管理人 海外へ行く
〜セネガル編〜
サンゴール・スタジアム
第4日目 （3月27日 その1）
１．起床〜空港へ
夜中に目が覚めたが、2度寝して朝は7時ごろに起床した。部屋が道路に面しているので、結構騒がしい。さて、今日は3月27日の月曜日だ。今日こそは飛行機の予約確認をして、郵便局からのハガキを送りたい。その前に、朝飯だ。
空港通りに面している部屋からの眺め
レストランへ行って「部屋番号14だけど」と言って席に着く。今日のウエイトレスさんは英語が得意な人だ。また、メニューは昨日と同じで、オムレツとビーフソーセージソースである。イスラム教国なので、ビーフソーセージなんだろうと納得する。
パンを食べるが、相変わらず美味しい。今日はチョコレートデニッシュも食べてみる。また、フルーツも食べ、バオバブジュースを飲む。こいつはクリーミーで甘いが、ちょっと青臭いのが欠点だろう。
今日もモリモリ食べましょう
食事の後は少しゆっくりして、出かけることにする。今日は宿の女性が言っていたように「必要なこと以外は黙っている」ことに徹しよう。鍵をフロントに預けて、昨晩のうちに準備しておいたハガキを持って出発だ。尚、郵便局は空港内にあると、フロントの女性が教えてくれた。外へ出ると、今日も陽射しがきつい。
いつものように空港通りを歩いていくと、通り過ぎるタクシーからクラクションの砲火を受ける。今日は「関係無いことは無視」という姿勢を貫いているので、それほど気にならない。
ラウンドアバウトを越えて、空港の敷地内に入る。今度は違法両替商に囲まれるが「ワッカリマセン」という顔をして通り過ぎる。何だ、この作戦で結構イケるじゃあないですか。さらに、昨日下見をした空港の右手の奥にある細い道を通り、入口の軍人に頭を下げて前を通る。そして、恐怖を感じながら薄暗い廊下を通り、階段を上り、エチオピア航空の事務所に到着した。
エチオピア航空の事務所
ノックをして中に入り、座っている男性に「予約の確認をしたいのだが」と言うと「奥に入って」と言われた。はたして、その奥の部屋では図体のでかい男3人が立っており、その中央にはマフィアみたいな服を着た男性が座っている。おいおい、ここは本当に安全なんだろうか？？と思うが、航空会社の事務所だから多分大丈夫だろう。
マフィアの男は何か揉めているようで、航空会社の職員とウォルフ語で言い合っている。そして、取り巻きの男と目が合うと「やれやれ、困ったもんだよ」という顔をしていた。「大変だな」という視線を送ると「まったくだ」という反応が返ってきた。
そこへ中国人の若い女性が2名入ってきて「友達が帰国するので、座席を手配したい」と割り込んできた。
20分ぐらい待っているが、話が解決する方向へ進んでいるとは思えない。「まいったなぁ」と思っていると、職員は「おっと、仕事があるから、行かなくちゃ」と言って、ベストを着て部屋から出て行ってしまう。そして、マフィアの一味と中国人達もそれについていってしまった。
えええ、どうするの？？と思って部屋を見ると、まじめそうな男性職員がカーボン紙を敷いて、伝票らしきものをせっせと書いている。待っていても仕方ないので、こちらか「すいません」と声をかけてみる。
「ああ、何だい？」と柔和な表情で返答してくれるので「金曜日のフライトの予約を確認したいんだけど」と言ってみる。すると「ああ、いいよ」と手を止めて、パソコンのモニターを準備してくれる。
ここでE-TICKETを出して「これが帰りのフライトだ」と言うと「ちょっと待てよ・・・、予約番号はどれだ」としばらく書類を見た後に「ああこれだ」と納得して入力を始めた。
そして「管理人さんのフライトは・・・、3月31日のダカールからアディスだろ、アディスから香港だろ、香港から東京成田だ。OKか？」と画面を示しながら丁寧に確認してくれた。もちろん、OKだね。
一つ仕事を終え、出発の旅客ターミナルの入り口についてたずねてみた。すると「中央の通りの右に入口がある」と言っている。「カフェのあるところの右か？」と言うと「その通り、カフェがある右だ」と。
さらに、郵便局の場所もたずねると「カーゴエリアにある。詳細はそこで聞いてくれ」と言われた。また「カーゴターミナルは、タクシー乗り場の向こう」ということだった。
２．ハガキを送る
郵便局が空港内にあることはわかったが、詳細は近くで聞いてくれという何とも不親切な案内が気になる。いや、エチオピア航空の職員はにこやかに、確実に予約確認をしてくれたのだから、それ以上求めるのはやりすぎだろう。
そう考えつつ、中央コンコースを横切る。空港内は警備が厳しく、あちこちに軍人がいるので、帽子をとって頭を下げていく。すると、にこやかな表情で返してくれる人もいる。軍隊も人間なんだよな。
「ドルはあるか」と違法両替商の波が押し寄せてくるが、ここは「わからない」という顔をして無視して通過する。さらに、タクシー乗り場を横切るが、ここでも「タクシーに乗らないのか」という客引きに遭うが、ここも「わからない」作戦で切り抜ける。なんだか、歩いているだけでも疲れるんだよね。
どうにか客引きの嵐を過ぎて、ダカール市営バスDDDのターミナルまでやって来た。右手には管制塔が高くそびえ立っているので、空港らしい風景だ。多分ここがカーゴターミナルだろうが、確証がない。また、本当に郵便局があるのかもわからない。そこで、ネクタイを締めている身なりの良い人をつかまえて「郵便局はどこですか」とたずねてみた。すると「すぐそこだよ」と左手を指さしている。「ああ、そこですか。ありがとう」
とは言え、どれが郵便局かさっぱりわからない。しかし、よく見てみると「〒」のマークがある建物を見つけた。「これかぁ・・・。しかも2階が入口とは。本当に大丈夫か」と入ることをためらっていると、カーゴターミナルで働いているっぽいおっさんが通りかかる。すかさず「郵便局ってこれですか」とたずねてみたら「そうだよ、2階だよ」と。ええい、何とかなるだろうと勢いをつけて階段を上り、建物に入ってみる。
これが郵便局ですかぁ・・・
中はとても静かで、エアコンも効いている。しかし、客は2名程度しかいない。そして、左に窓口があり、オネエサンが見えたので「ハガキを送りたいんだけど」と切り出してみた。すると、おもむろに切手を取り出して、ハガキに貼っている。そして、4枚すべて貼り終えると、ハガキをこちらに戻してきて「計算するところを見せてくれ」という。
言っていることはわかるが、何のことかわからないので戸惑っていると「計算してみろ」と言う。ああ、俺が自分で料金を計算して、その金額を払えってことね。了解した。ここで電卓を取り出して、ええ、1枚が650フランだろ、それが4枚だから2,600フランだね。この金額をネエサンに見せると「私に100フラン寄付しろ」と言う。
ええ、何のこと？？と戸惑っていると管理職らしき男が出てきて「お前は英語がわかるんだろう？彼女に100フランあげなくてはいけないんだ」と言う。ああ、チップの催促というわけか。そう言ってくれよ。じゃあ、2,600+100＝2,700フランだね。ここで10,000フラン札を出すと、不機嫌そうな顔で7,300フランの釣りを出てきた。それにしても、さすがは郵便局だ。ちゃんと釣りがある。セネガルで釣りで困らないとは、まったくもって意外だ。
支払が終わったので返ろうとすると、またハガキを返してきた。ええ、どういうこと？？と困っていると「下の箱に入れろ」と言う。下の箱って何？？と思って探すと、水色の汚い箱を見つけた。こんなのに入れろなんて、このはがきは絶対に日本に届かないだろうと思うが、そこにハガキを入れて郵便局を出た。
こんなのに入れて、日本まで届くのか？
大した用事ではなかったが、随分と手間がかかったし、疲れてしまった。
３．今日はこれだけにしようかな・・・
何とか用事が済んだが、非常に緊張して疲れてしまったのでホテルに戻る。そして、フロントでリコンファームとハガキの投函について話をした。すると、よく頑張ったなという様子で聞いてくれたので少し自信が出てきた。そこで勇気が出てきて「今からラックローズへ行きたいな」と相談してみた。すると「タクシーを呼んであげるよ。料金は30,000フラン、これは妥当な料金よ」と教えてくれた。
因みに、ガイドブックによれば「150フランの市営バスで途中まで行って、5kmぐらい歩けば行ける」と書いてあるが、とてもじゃあない。そんな緊張感のある、危ないことはできない。
そういうわけでタクシーをチャーターしてもらい、待っているとボロボロのプジョーの100シリーズがやって来た。運転手は「ファン」さんという名前で「英語はあまり得意ではない」と言っている。いやいや、十分商売しているじゃあないか。
この車で行くのか・・・
ホテルを出て海岸沿いのラウンドアバウトを過ぎ、さらに西へ進んでいく。あれ、ラックローズはダカールの東の郊外にあるんじゃあないのか。おかしいなぁと思っていると、ガソリンスタンドに入った。いやいや、燃料は普通商売の前に入れておくものだろう思うが、これもセネガル流だ。
さて、前述のように、ダカールでは道路は所々に「かまぼこ」が設置してある。つまり、道幅いっぱいに、高さが30�僂阿蕕い瞭未砲覆辰討い襪里澄Ｅ�然、ここでは皆が速度を落とすので、それ故にすぐに渋滞してしまうのだろう。これは速度の出し過ぎを防止するためだろう。
そう考えていると、軽油をいくらか補給して再び走り出す。あ、しまった。料金を聞いていなかった。どうしようかと思っていると、ラウンドアバウトでUターンして、ホテルの前を通過、空港のラウンドアバウトまで来てしまった。ここで意を決して「料金は30,000と聞いたが・・・」と話しかけてみた。すると、スマホを取り出し「打ってみろ」と差し出してくる。
もちろん「30,000」と示す。すると「冗談じゃあない。ホテルにマージンを入れて、高速を使って、1時間30分も走るんだぜ。40,000だ」と反論してきた。こちらも「いや、ホテルでは30,000だって聞いたよ」と応戦する。すると、また同じことを言ってきた。
こんなやりとりが2、3回あった後、こちらが「じゃあ35,000でどうだ」と言うと、運転手は「ノープロブレムだ、マイフレンド！！」と満べんの笑みで答えてきた。何だよ、それは。まったく調子の良い奴だ。