2016年 北海道ツーリング

~10回目記念~

 

2016年 7月20日~7月28日

 

帯広郊外

新嵐山展望台にて

 

7月23日(3日目)

1.起床~出発

 

6時に起床して、いつものカロリーメイトで朝食とする。ツーリングの時は早寝早起きになるが、今回は普段の生活の延長のようなものである。どうも年齢が増えると早く寝たくなるのだから、仕方がないというか、当たり前と言うか。

 

今日のルートはどうするか、このまま北に行くか、それとも東に針路を採るか、悩むところだ。まあ、やはり北海道と言えば道東だし、ツーリングの後半は天気が崩れる可能性があるので、先に東へ向かうことにしよう。荷物の整理をして、TDMに積載していく。

 

駐輪場には同宿だった方のVFR750(RC24)が置いてあるのだが、これは彼が学生の時に購入したものだと話していた。そして、この方も無職なのだが、既に30年近い職歴があるのでこの先はゆっくりと考えるということだった。それならば、年金も満額だし、もう十分なのかもしれないね。

 

ピップぶんぶんハウス前にて

 

その年代物のVFRを横目に7時30分過ぎに出発する。おや、ピップの駅舎が新しくなっているぞ。昨年までは木造のピンク色のものだったが、ついに建て替えられたようだ。さて、起きたころは薄曇りでなんとなく肌寒かったが、出発する時には晴れてきていた。それと同時に暑くなってくる。

 

まずは、国道40号線で北に進んでいき、途中で石狩川を渡って国道39号線にスイッチする。さらに、愛別から上川町へと車輪を回していく。尚、この区間には、国道と並行して無料区間の紋別旭川道があるが、今日は下道を選択した。関係ないが、吉田戦車の漫画で「下の方などいない」というギャグがある。

 

そして、第一の分岐点に到達する。滝上、遠軽方面への国道273号線が別れているが、ここは39号線を直進である。この辺りへ来ると天気はすっかり良くなり、ほぼ快晴である。もちろん気温も高くなっており、30℃近くあるものと推測された。

 

2.まずは滝か

 

そんな感じだが、層雲峡の切り立った岩の間を通っていくと、旅館やホテルが岩にへばりつくようにたくさん建っているのが見える。毎度ながらに、地震で崩れないだろうかと心配になってしまう。そう考えていると、22年前に立ち寄ったと思う層雲峡温泉への入口を通過する。あの時は最北端へ行った後、今日のような晴れた日に温泉に入ったっけな。

 

昔の事を思い出しつつ走行を続けるが、いよいよ暑さが堪えるように感じてくる。そこで暑さを紛らわそうと、滝を見ていくことにする。ここには流星の滝、銀河の滝他があり、涼やかな音を立てている。

 

ここは結構な落差がある、わりと大きな滝で見ごたえがある。また、案内板にはこの先にも滝があると示しており、先へ進んでいく。しかし、残念なことに、途中で立ち入り禁止になっている。何だと思って引き返すと、同じことを考えていた人がいたようで「この先の滝も見えますか」と聞かれた。「いや、通行止めでしたよ」と情報を提供したところ、この人も「なんだそうか」という顔をしていた。

 

流星の滝

 

銀河の滝

 

滝にはさほど広くもない駐車場が用意されているが、ここには観光バスがひっきりなしに入ってきて、韓国人か中国人と思われる観光客を大勢おろしている。北海道はこれらの国の人々には人気スポットらしく、ライダーが減った分を海外からの観光客を誘致しているようだった。

 

滝の話に戻るが、流星の滝と銀河の滝は別々に見るものと思われているが、実は一度に両方見られるのをご存じだろうか。それは、土産物屋の裏から続く、ともするとクマが出そうな細く急こう配の歩道がある。そこを10分程度上った場所にある展望台がそのスポットであり、穴場と言えば穴場である。いや、ただなかなかの厳しい道なので、誰も行かないだけだろう。

 

もちろん、管理人はこれに挑戦してきた。エッチラオッチラと滑りそうになりつつ、草が茂った細い道を歩いていく。どうせ誰もいないだろうと思っていたら、韓国人の親子らしき人が下りてきたので、驚いてしまった。そして、最後のフェデラル、いや難関を上りきると、見事に2つの滝が見えた。いやあ、ここから見るとなんだか別のものに見えてしまうのは、苦労して歩いてくるからだろう。

 

右が流星の滝、左が銀河の滝

 

マシンに戻ると、隣に型違いのTDM900が置かれている。このマシンのオーナーは絶対に狙って横に並べたと思うが、周りにはいないようだ。そこで地図を見て待っていると、あたかも偶然を装うように、持ち主が現れた。お互いに笑いながら挨拶をして、TDMの素晴らしさについて語り合う。この方も60,000kmを走破しているようで、改めてTDMは足が長いということを認識した。

 

兄弟の再会

 

3.あんなに暑かったのに

 

走行を再開して、石北峠への分岐点へやってきた。今日はこのまま南下して三国峠を通り、ナイタイ高原を目指すことにする。大雪湖の横を通り、残雪が著しい大雪山系の山を見て国道273号線を進んでいく。天気も良くて気分も上々である。今日は景色が良く見えるだろうと期待して、三国峠にさしかかる。

 

いつものことだが、この樹海という表現がぴったりの眺めだ。樹木を水に例えると、本当に海に見えてくるからね。ただ、時刻は10時過ぎであり、ちょうど太陽が正面から照りつけてきて、写真的には逆光となってしまう。ここは午前の早い時間か、午後遅い方が見えやすい。

 

三国峠からの眺め

(霞んで見えるが・・・)

 

雄大な樹海を見た後、引き続き国道273号線を糠平方面へと下っていくが、あんなに天気が良かったのに時々霧が出てくる。おかしいなぁ、何で??と思いながら進んでいくと、気温も急に下がってきて、寒く感じてくる。ひとまず標高が下がるので、もう少しすれば寒さも和らいでくるかと我慢する。

 

ルピナスという毒花が咲く三股地区を通過して、糠平湖辺りまでやってくる。相変わらず気温が低く、霧が出たり晴れたりを繰り返している。一体どうしたのだろうか。さらに下って上士幌町へやってくるも、天気は完全な曇りである。また、ナイタイ高原の方を見ると、いつもならばその姿を遠くからでも確認できるはずなのに、今日は霧の中に入っていて、さっぱり見えない。ということは、仮に道道806号線で上ったとしても、霧で景色は見えないということだ。

 

これでは仕方ないので、上士幌の市街地へ進んでいく。オー寒い、ついでに腹も減った。ひとまずセイコマに入り、荷物を解いてヒートテックの股引とジャケットのインナーを取り出す。今まで10回の渡道歴があるが、こんなに急激な気温変化は初めてだ。そう思いながら、軽くおにぎりを2個食べる。今日は2008年以来である帯広の白樺に行き、ジンギスカンを食べたいので、ひとまずこれで我慢しておく。

 

少し体も温まったので、走行を再開する。国道241号線を引き続き南下し、義理の母の出身地である士幌界隈を通過していく。そして、同国道の帯広北バイパスに乗り換えて、西帯広地区で国道38号線へ右折して、今度は帯広広尾自動車道へと繋いでいく。地図で見ればジンギスカンの白樺はそれ程遠くないように見えるが、実際には30㎞近くはある。つまり、法定速度で走ったならば30分程度はかかるということだ。

 

この道は片側1車線ながら、交通量も少ない。ところが、地元の方々はきっちりと32ノットを維持している。地元の車両にくっついて走る、コバンザメ走法を推奨している当方なので、もちろんこのペースに乗っかっていく。こんな所で挙げられては、気分が台無しだからな。2009年は厚床でやられているので、痛いほど反省しているというわけだよ、ヤマトの諸君。また、今年はゴールド免許の奪還に成功したので、そんな簡単に違反をするわけにはいかないのだ。

 

曇天ながら、広大な畑が広がる十勝平野に圧倒されながら、同自動車道を幸福I.C.の次、中札内I.C.まで行く。因みに、幸福の地名であるが、旧国鉄の幸福駅跡はこの近所にある。こうして、国道236号線でもう少し南下し、農道と道道55号線を西へ走ると目的地のジンギスカン白樺が見えてきた。ここまで来て休みとか、営業終了と言うことは無いと思うが・・・、ああ、営業している。よかった。

 

早速駐車場にマシンを止めて、店内に入る。あれ、今日は客が少ないな。前回、2008年に来た時はまだ店が新しかったので、あんなに混み合っていたのだろうか。席についてメニューを見てみると、値上がりが著しい。記録を調べてみたら、ラムジンギスカンは460円だったが、今日は650円、200円近い値上がりだ。まあ、よくよく考えるとあれから8年も経過しているし、消費税率も8%になっているから仕方ないね。

 

5分ほどで木の皿に玉ねぎと一緒に盛られた肉とライスがやってきた、早速ジュウジュウと焼いて食べてみると、味は変わっていなかった。これならば値上がりも仕方ないことだろう。それにしてもこの肉は全く臭みがないし、とても柔らかくて食べやすい。そして、このタレが絶品でご飯がすすむ。余程お代わりしようかと思ったが、最近は食べすぎると胃もたれが激しいので、8分目であるこのくらいがちょうど良い。

 

白樺のラムジンギスカン

 

4.帯広郊外を散策

 

腹も満たされたので、中札内、芽室を巡ることにする。今まで行ったことがない所を探し、まずは八千代牧場へ向かう。こちらは白樺の前の道道55号線を少し西へ行くと、看板が出ていたので、それに従って道道216号線へ左折して町道を少し行く。すると、丘状の牧場が見えてきた。

 

道道沿いの麦畑

(完全な曇天となっている)

 

マシンを止めて階段を上り、丘の頂上にある建物へ向かう。さぞかしすごい景色が見られるのだろうと期待していたのだが、大したことはない。多和平やらナイタイ高原がいかに素晴らしいか、改めて知ることになった。

 

また、牧場なのでアイスナメナメといきたいところだが、気温が20℃にも満たないようなので、寒くて食べる気がしない。三国峠を境にして急激に気温が下がったのだが、これだけの差が出るとは、北海道恐るべしである。

 

次に、もう少し西へ行った所にある、新嵐山スカイパークに向かう。ここは芽室のスキー場の隣にある展望台なのだが、こちらも初めて訪れる場所だ。町道を少し戻って、道道55号線にぶつかった所を左折して、道なりに進んでいく。

 

そして、ボーっとしていたせいか、行き過ぎてしまった。一旦止まって振り返ってみたらスキー場が見えたので、ああ、あれかと思いUターンする。戻ったはよいが、入口がとても分かりにくく、1.2車線程の細い道を上って、小さな駐車場に到着した。ここはそれほど有名でもないし、大きくもないのだが、さっきの牧場に比べたら、はるかに見ごたえのある景色が楽しめる。またマップルによると、この芽室町内には長さ9.2㎞の長さを誇る、日本一の防風林があるようだ。それが、ここからは一望できた。

 

新嵐山展望台からの眺め

(右端の帯状に並ぶ防風林に注目)

 

曇り空で少し霞んではいるが、帯広界隈の畑や防風林が連なる景色が良く見えて、いかにも北海道だなぁと思われた。これが快晴だったら言うことはないが、雨でないだけでもよかったとしておこう。

 

展望台をおりて道道55号線を横切り、上記の防風林が並ぶ道道62号線を少し走ってみる。本当に向こうまで防風林なのだが、裏を返せばそれだけ冬季は強風が吹き荒れるということなのだろう。そんなことを想像しながら、途中で右へ折れて、ジャガイモやビート、豆などの畑が延々と連なる道を進んでいく。

 

昨今は農業を取り巻く環境は厳しいことは周知の事実だが、消費者の国産志向が強くなっていることが追い風になっているのだろう。こうして農家の方々が大規模に作物を育てているところを見ると、頭が下がる思いだ。

 

豆畑かな?

 

こうして、道道216号線に乗り換えて、少し北に向かって川西地区から962号線へ右折する。今日は22年前に訪れたきりで俗な観光地である、旧国鉄の愛国駅へ行ってみよう。国道236号線を少し走ってから、看板に従ってカーブを曲がらないでまっすぐに進む。そして市街地の交差点を左折すると、ああ、オレンジ色の駅舎が見えた。色を塗りなおしていたり、新たに切符の形をしたモニュメントが建てられていたりと、少し新しくなっているようだ。

 

旧国鉄の愛国駅にて

 

駅舎に入ると、この駅が現役だった当時の写真や、実際に車両の往来に用いていた鉄道用具が展示されている。これらは昔から変わっていないのだろうが、その中でいつも気になるものがある。広尾線のみならず、単線の鉄道では必ず用いられていたもので、環状の通行証だ。これらはタブレット、スタフなどの種類があり、それを持っていないと該当の区間に進入してはいけないという決まりになっているようだ。まさしくアナログの極みだが、確実なシステムだと感心してしまう。

 

ホームの方へ出てみると、SLの機関車が展示してある。静態保存であるのだが、細かいところまで手入れが行き届いており、廃止されて30年程になるこの鉄道を愛して止まない方々が見えるのだと思われた。

 

駅のホーム側

 

5.ランディング(その1)

 

時刻は16時を回っているので、そろそろランディング地点を模索しなくてはならない。幸いにも帯広周辺はキャンプ場もライハも充実しており、選び放題だ。この寒さではちょっとテントははばかられたので、ログハウスのライハである「大正カニの家」へ行くことに決めた。ここは愛国駅から10㎞弱の場所にあり、2011年にも利用したことがある。その時は満員であったが、今回はどうであろうか。

 

国道236号線に戻り、25ノットで南下していく。そして、大正本町の交差点を左折して住宅街を進んでいくと、芝生の広場に立つログハウスが見えた。この時点ではバイクは止まっていないので、やったぁ、貸切かと期待した。しかし、10分もしないうちにNCに乗るリタイアしたぐらいの年齢の方が現れた。そして挨拶もなしに「この辺りに温泉はありますかねぇ」だと。そんなもんマップルにいくらでも記載されているだろうと思ったので「帯広にはいくつかあるようですよ」と答えておいた。おかしいなぁと思いタンクバッグを見てみると、タブレット端末が入っていてマップルは持参していないようだった。

 

最近多いんだよなぁ、こういう人。マップル無しでどうやってツーリングしているんだろうか、まったくもって不思議でならない。というのも、マップルにはいかにもバイク乗りが好みそうな、家族連れでは行かないようなスポットが豊富に掲載されている。その情報無くして、ただ走っているだけなのだろうか。

 

まあ、あまり話は合わなそうな人なので、いい加減なやり取りだけをして、キンチョウさっさと荷物を運び入れる。それにしてもこのライハ、ログハウスだということも驚きだが、シャワーがあり、IHのコンロと調理器具も一式揃っている。因みに、ここは街をあげてライダーを呼び入れようということで、鉄道が廃止になった際の補助金で建設された施設のようだ。

 

時刻はまだ17時前なので、温泉に行こうと思う。頼りのマップルを見ると、晩成温泉が目に留まった。40㎞ぐらいの距離はあるが、帯広広尾自動車道が忠類地区まで開通しているし、そこまで来れば何とかなりそうだ。そう考えて早速、小さいザックに風呂セットを入れて出発する。

 

まずは幸福I.C.から帯広広尾道へ乗るのだが、その前に幸福駅にも寄っていく。ここは何回か来ているので、ちょっと歩いて写真を撮って終わりとした。それにしても、男女で来る人もさることながら、ここにも大型バスが何台か停車していて、中国か韓国の人がたくさん来ていた。

 

旧国鉄の幸福駅にて

 

だいぶ気温が下がってきており、ひんやりした空気を切り裂くように帯広広尾道を進んでいく。因みに、ここの制限速度は60㎞なので、その辺りを維持していく。そして何も考えないで走行していると、サイレンのような音が聞こえた気がした。なんだろうな、と思ってミラーを見ると

 

パトカーがサイレンを鳴らして追従しており、パッシングをしている

 

えー、俺速度違反してないよと思って道を空けると「ご協力ありがとうございます」と言って猛スピードで走り去った。あー、びっくりした。脅かすんじゃあないよ。心臓をバクバクさせながら忠類I.C.まで走りきる。そして、道道319号線に乗るのだが、その前に燃料を搭載することにする。前回の給油から432㎞走行して16.1Lなので、26㎞/Lを記録した。また、このついでに晩成温泉への近道をたずねてみたら、道なりに行く方が良いとのことだった。

 

地図では近そうな道もあるので、そちらも考慮しつつ道道319号線を進んでいくと、温泉近くにある「ナウマンゾウ発掘跡」を示す看板を発見した。なんだ、こっちから行けるじゃん、と安易に中当農免道路のルートを選択した。さて、その農免道路であるがなぜか森の中を通る区間があり、少々心配になってくる。地図によると、2.5㎞先で左に折れる予定だが、どうやらそこを通り過ぎてしまったようだ。仕方ないので、もう一本ある細い道を左へ行くことにするが、雨が降ってくる。ここですべては終了、やる気が落ちて道道657号線を引き返すことにした。

 

6.ランディング(その2)

 

幸いなことに雨は海に近い所だけで降っているようだったので、虫類の市街地に戻ってきた時には雨は上がっていた。代わりに、濃い霧が発生しつつあった。これはまずいと思い、忠類I.C.から帯広広尾道を戻っていく。ここから今日の宿まではたっぷり20㎞はあるので、20分程度はかかる見込みだ。その間にも霧は濃くなりつつあり、夕方に出てきたことを後悔する。しかし、晩成温泉には入ったことがなかったので、その気持ちは大切にしたかったのだ。

 

こうして18時30分頃にはカニの家に戻ったのだが、世の中うまくいかないなぁと思ってしまった。また、体が冷えてしまったので、ライハに設置されている無料のシャワーを利用する。因みに、2011年の来訪時はドアの立てつけが悪くて「閉じ込められた人」がいたのだが、今年は修理されていた。

 

さっぱりしたので飯を食べに行こうと思ったら、ちょうど19時になり、点呼の時間となった。こちらは無料で快適な宿として有名だが、それを悪用して家出した未成年などが住み込むことがあるらしい。そういうことを防ぐために、毎日帯広市から委託を受けた職員が巡回に来るというわけだ。

 

宿泊者名簿と免許証を照合してもらえば点呼は終了し、自由の身となる。ただ、このおじさんは話好きなので、このカニの家の成り立ちなどを話してくれる。前回、5年前もそんな様子だったっけ。また、最終的な宿泊者は当方の他に2名だった。

 

食事は5年前と同じ、近所のセバという店に行く。ここは炭焼きの豚丼がおいしかったので、覚えていた。店に入ると店主の隣の席へ案内されて、何だかよくわからない。さらに、カウンターに酔っ払い客がおり、店主と奥さんがめんどくさそうに扱っていた。当方はカニの家に泊まっている旨を伝えて、豚丼を注文する。すると、ちょっと細切れっぽい肉だったが、肉厚でジューシーな肉がドドーンと盛られた豚丼が現れてた。あれ、大盛りを頼んだ覚えはないのに、どうなっているのか。随分とうれしいサービスではないか。

 

セバの豚丼

 

こちらの豚丼は「薮田の豚」という契約農場から仕入れた肉を使用しており、豚肉特有の臭みはまったくない。さらに、炭火で焼いているので程よく脂が落ちているし、たれも薄味で肉の味を引き立てている。

 

店主はカニの家に来たライダーでも特に変わった人や、仲良くなった人のことなどを楽しそうに話していた。また、当方も色々と聞かれて、会話は大いに盛り上がった。さらに、店主は昨日釣りに行ったということで、釣果をごちそうしてくれることになった。タラの昆布じめ、ソイの刺身などを次々に出してくれる。管理人は魚には目がないし、このような珍しいものは食べたことがなかったので、遠慮なく頂いた。

 

店主もだいぶ酒が入ってきたようなので、そろそろ引き上げるとする。え、500円でいいの、そんなの悪いなぁと思いつつもサービス品は値段が無いので、ありがたくご厚意を受けることにした。サービスがあるかどうかはわからないが、大正地区にあるこの「セバ」という店はおすすめである。

 

セバの外観

 

コンビニに寄って朝飯を調達して宿に戻ると、若いライダーと夕方に会ったNCのライダーがかみ合わない会話をしていた。セバの店主との会話が楽しかったせいか、こちらには参加する気にはなれないので、さっさと歯を磨き、メモをつけて22時には寝袋に入った。

 

カニの家の様子

 

本日の走行 370km

 

4日目(7月24日)へ続く