2012年3月24日
天才画家 カレーセンと共に
（志摩市 大王岬にて）
管理人も昔は子供だった。当たり前だが、すっかりそんなことを忘れてしまった。なぜそんなことを考えていたのかと言うと、今日は当方の誕生日だったからだ。それにしても当方は子供の頃から、性格などは根本的に変わっていない。自分本位だし、毒舌だし、なぜか必要な時に気を遣えない。ま、そんな俺でも39年生きてきたのだから、それでもいいやと思われる場所があったということだろう。今後も離脱しない範囲で自由に生きたいものだ。
さて、本題に入ろう。今日は当方が勤務する会社の保養所（社長の別荘らしい）へ出かけるのだが、せっかくだからバイクで行きたい。天気予報では午後から晴れるということだったので、午前は洗濯・掃除などをして時間を潰す。
さて、なかなか雨が止まないので4輪で行くかと思っていたが、12時過ぎには天気が急速に回復してきて陽も出てきた。こうなってくると俄然やる気も出てくる。一泊分の着替えなどをザックに入れて支度し、飛行経路を検討して提出、承認を得る。
こうして14時に自宅を出発し、気まぐれに名古屋駅から弥富方面へ抜けていく道を計画していたのだが、吹上付近までやってきたところで凡ミスが八角部屋。社長の別荘の鍵を忘れた。なんてこった。そう言えば、前回R1-Z氏と出かけた時も鍵を忘れてしまい、現地で管理人さんに借りたっけ。忘れっぽいのも子供の頃から変わっていない。ちゃんと前もって準備しておかないからだ。おふくろによくそう言われたものだが、これに関しては全くその通りだ。
一旦帰宅して鍵を持ち、休息してから再出発する。時刻は15時30分前なので、１時間以上ロスしてしまった。なんてこったい、ブルート。今日のフライトプランでは海沿いを走っていくつもりだったのだが、この時刻からでは到着が遅れてしまうので、久々に高速を使うことにする。尚、ETCは持っていない。
やや急いで都市高速２号線、高針I.C.に入ろうとしたが、手前の信号にある電光掲示板には事故の情報が出ている。しかし、現地の規制がどの程度かわからないので、計画を変更して名二環上社I.C.から名古屋市を回り込んでいくルートを要求する。今にして思えば多少混んでいてもすり抜けて行った方が早かったと思うが、料金的にはこちらの方が安いし、走る距離も長いのでまあヨシノチャンということにしておこう。いつも仲良くしていただき、ありがとうございます。
ところで、名二環の東側区間は半地下道となっている。そして、引山I.C.付近から高架橋の道になる。すっかりと晴れ渡り、風も幾分暖かい。やっと春も近づいてきたということか。本当に今年はアホみたいに寒かったからなぁと春の予感に気分も上がってくる。
ただ、これに合わせてアクセルを開けていてはえらい目に遭うので、速度取締に注意しつつ35から45ノットの範囲で走行していく。それにしても、相変わらずTDMの動力性能は抜群で、合流も楽勝だったし、速度もこの3倍位は出せそうだ。まったくもってガソリン内燃機関の力には驚くばかりだ。
やや混み合う名二環を行くと、遠くには清州城が見えてきた。昨年は「江」の上野樹里もここに来たそうだ。ボランティア解説員をしていたという上司にこの件について尋ねると、「俺はあまりよくわからん」ということだった。えええ、あんたガイドじゃあないの？？またまた関係ないが、当方の実兄が上野樹里が好きらしい。この歳になると兄弟といえども女性の好みもハッキリと別れてくるものだ。
名古屋西I.C.から東名阪に乗り換えて、heading270から180の針路を採る。おっとっと、この辺りからは少々風が出てきた。時々足元をすくわれるような突風が吹き、マシンの安定性を欠くことがある。制限速度プラスアルファでゆっくりといきませう。愛知県と三重県の県境を流れる木曽川、長良川、揖斐川を渡る所は特に風が強く、ドキドキした。
とそこへ、長島I.C.から合流してくるマシンを発見した。どうやらカワサキのエストレアで、京都ナンバーを付けている。前述のように横風10ノット、瞬間20ノット程度の気象条件で、TDMもあおられているのだが、エストレアは70�辧�80�劼任料�行が目いっぱいのようだ。お気をつけて。
この先、湾岸道との合流点で混み合わないかと懸念していたが、四日市J.Cを問題なくを通過する。因みに、今日は風が強いので湾岸線を通るルートは考えていなかった。
それはそうと、今日は昼飯を食っていなかった。丁度この先に御在所S.A.があるので、休息がてら軽く何か食べるとしよう。速度を落として駐輪場へ向かう。あーー、いつの間にこんな立派になったのか。最近はこういう所も金をかけているのだな。
御在所S.A.
混み合った駐車場を横目に、建物入口に近い駐輪場へ滑り込む。この時、なんだか遠くに車を止めた人から睨まれるような気がするのは気のせいか。寒さでこわばった体を温めたいが、まずは余計な水分を排出して軽量化を図っておく。その後、前述の立派な建物にはいると、多くの座席が用意されたレストラン、デパートの中二階のようなお土産屋、これらは商売繁盛という様子である。
当方は建物内にあるコンビニでカレーまんとホットレモンを購入し、一息入れる。あ、コーヒールンバが流れる、「あなたのためにドリップ中」のコーヒーにすればよかったか。さて、三重県に入った辺りから急に風が冷たくなり、予想以上に体力を消耗しているようだ。また、目も疲れているのでストレッチやマッサージも忘れてはならない。しっかりと疲労を除去しておかないと、正確な判断ができなくなることもあるし、第一危険も伴う。
15分程ゆっくりとして、駐輪場へ戻り準備をする。お、隣りには先ほどのエストレアが止まっている。無事に京都まで行けますように。ところで、エストレアというと元同僚のK森氏が「エストレアどう思ぅ〜？」と言っていたが、その前に免許を取りましょう。
さて、再び本線に合流し、heading180、50ノット維持で亀山を目指す。すると、反対車線の上り方向では新名神との合流地点亀山J.C.で渋滞が発生しているのだが、なんと事故が起きているではないか。どうも本線を走行している車両と合流してくる車両が接触した模様で、うち1台は中央分離帯に乗り上げている。ただ、エアバッグは開いていなかったようなので、最終的にはかなり減速していたようだ。
さらに、まったく動いている様子の無い渋滞を見ながら進んでいくと、後方でも渋滞に対して追突事故も何件か発生している。当方はいつも思うのだが、合流時にしっかりと加速していないからこうなるのではないだろうか。加速して合流していけば渋滞も起きにくいだろうにと。そして推測するに、ATの4輪しか乗ったことがない人はエンジンを引っ張ることができない人が多いようで、必要な時に十分加速できていないのではなかろうか。そのくせ、一般道では赤信号なのにわざわざ加速して前走車を追い越していき、ガクガクとブレーキをかけている。
自分も注意しなくてはと気を引き締めて走行していくと、名阪国道と伊勢自動車道の分岐である、亀山J.C.付近にてようやく渋滞の最後尾を追い越した。たぶん15�劼�らいは並んでいたものと思われる。それはそうと、亀山を過ぎるとさらに冷えてきた。というのも、この伊勢自動車道はちょっと山沿いを通っているので、ちょっと気候が不安定なのだ。特に、こういう冬型の気圧配置の時は鈴鹿山脈から吹き降ろす、いわゆる「鈴鹿おろし」に乗って雨や雪が降り込んでくることもしばしばだ。なんだか嫌な予感がするんだよなぁ。だからちょっと早めに出発して海沿いの国道23号線を走りたかったのだが・・・。
そして嬉野I.C.付近からはいよいよ強風に紛れて雨が降ってきた。そして行く先には、雨雲らしきものが見える。まあ、にわか雨程度だろうと無理に納得させて、50〜60ノット維持で走行していると路面が濡れだし、さらにはへルメットをカンカンと叩く程の降りになってきた。
カッパ着る面倒だとそのまま走りきることを要求、承認するも、松阪付近ではザーザー降りで、完全に雨雲の下に入ってしまった。一応ジャケットとグローブ、シューズは防水仕様なのでしばらくは問題なのだが、Gパンが徐々に濡れてきた。ただ、その下に履いているヒートテックが良い仕事をしているのか、皮膚まではしみてきていない。スース―する程度だ。関係無いが、ビビアン・スーの本名はスース―シュアンだそうだ。
行く先の方は空が明るいので、もう少し頑張ろうと走行を続けていくと、勢和多気I.C.付近で雨は上がったのはよかったが、気温がますます下がってきて幾分寒い。そうなると当然トイレに行きたくなるので、多気P.Aへ入りトイレ休憩とする。走ってカワヤへ行き、例によって余計な水分を排出して軽量化を図る。はぁー、力が抜ける。
落ち着いた気分で暗くなりかけた空を見上げると、雲も切れて青空が見えている。なんとかこの先は降られずに済みそうだが、ここまでで濡れた水分が浸水してこないことを祈るのみだ。
こうして伊勢自動車道を伊勢西I.C.で降り、県道32号線で先を急ぐ。だんだんと寒さもましてきて心細いのだが、こういう時に限ってバスが前を走っている。ただ、バスは法規遵守走行が当たり前だし、お客も乗せているので無理はしない走行をしている。。今までは「なんだよぉ〜」とか思っていたが、最近は「頑張ってますなぁ」という目で見るようになってきた。というのも、昨年は運転免許を全部取得したのだが、特に大変だったのは大型二種免許だったので、なんとなく同情してしまうのである。
この後、国道167号線、県道61号線とつないで行く。この辺りは「磯部」という地名が付いている。そして伊雑ノ浦という汽水湖？を左手に見ながら軽いワインディングを楽しみつつ、遠くに見えるスペイン村を目指す。この頃になるとすっかりと陽が暮れてしまい、辺りは暗くなってしまったのだが、雨はすっかりと上がって月や星が見えている。また、シーズンに入ってからイマイチ乗れていなかったワインディング路であるが、キチンと体を進行方向に向け、ニーグリップを意識して、タイヤに荷重をかけるとスイスイと曲がるようになってきた。余計な力も抜けて少しずつ体がライディングを思い出してきたということだろう。
さて、ここまで来れば保養所までは残り10�勸未澄�そう思うと少し考えにも余裕が出てきた。そうだ、スペイン村に温泉があったなぁ。保養所にも一般家庭と同じ風呂はあるが、ここはひとつ温泉に入っていくことにするか。そして、スペイン村方向へ機首を向けていくのだが、到着してがっかりだ。温泉料金の他に駐車料金も取られることが判明した。しかも料金が1,000円か。誕生日だから良いかとも思うが、ケチで貧乏性な当方なので、あっさりと保養所備え付けの風呂でいいかという結論に達した。
ただ、飯は県道128号線と国道260号線の交差点にある、石原水産の巴寿司で食べるととする。確か、交差点にあるスーパーの隣に・・・、ぬぁい。建物は重機でぶっ壊している最中のようだ。潰れたのか、儲かって商売を広げるのか。真相は謎だが、今日の晩飯どうしよう。またもや計画から外れる事態となった。
仕方ないので、結局コンビニで握り飯やらから揚げやらお菓子やらを購入して、19時過ぎに保養所へ到着した。いやいや、疲れた。さっそく風呂に湯をはり、エアコンを全開。ああ寒かった。風邪ひきそうだよ。
風呂に入って、暖まりながら39年の人生を想い出してみる。結局残るものは「若い頃にしっかりと勉強して、やりたいことをバッチリと決めておけばよかった」という後悔なのだが、よくよく考えてみると、あの頃のアサハカな考え、財政状況ではそんなものだったかもしれない。この後悔は39歳になって考えた結果論に過ぎないのだ。「クレオパトラの鼻」ではないが、結論からすると彼女の鼻はその高さだったのでこういう風に歴史が刻まれたのだ。それを「あと1�僉廚噺世辰燭箸海蹐濃呂泙蕕覆ぁ�これからでもやれることをやっていくしかないのだ。
体もホカホカになって、落ち着きを取り戻したので、サイダーを飲みつつコンビニの飯を食べる。特にいつもと変わらぬことを会社の保養所で行っている、実に管理人らしい。
さて、当方の家にはテレビが無いので、久々にタケシの「ニュースキャスター」や堺正章の「チューボーですよ」を観る。後者番組のアシスタントは桝田というかわいらしいアナウンサーだ。今までの中では一番ではなかろか。その次は初代の雨宮だ。小林麻耶もいたのかな。相変わらずの移り気、女好きである。
こうして忙しい一日が終わり、24時きっかりで就寝。良く寝れそうだ。
本日の走行 270��
明けて翌日、25日は天気は回復したが、風が強い。お茶を沸かして朝飯のカロリーメイトをかじりながら飛行計画を考える。いつもならば大王崎、パールロードというコースだが、きょうは英虞湾周遊をしてみよう。確か、R1-Z氏が高校時代に御座海岸に行ったと発言していたなぁ。氏曰く、「穴場だよ」と。
出発準備を整え、片づけを完了し、9時過ぎに保養所を後にする。まずは県道61号から国道260号に合流し、heading270で30ノットを維持する。前述のように今日は風が強いが、晴れて暖かいので気分は良好だ。ゆったりと海沿いを走っていると、綺麗な海上橋が現れた。これが志摩パールブリッジだ。
志摩パールブリッジを望む
さて、御座海岸へは国道260号線を使用するのだが、この橋は北側のバイパス路に設置されている。因みに帰りには南側の旧道を通る予定だ。さらに進んでいくと、道路沿いに黒いものがたくさん敷いてある。何だろうと思うと、海藻であった。これを家族総出で干しているところも見かけた。まさに漁師の街ならではの光景だ。
こうして御座海岸の入口に到着したが、なんだかゴチャゴチャした狭い所だ。そして、周辺にはキャンプ場や旅館などもあり、夏場は相当に混み合うのだろう。そして細い路地を入っていくと御座海岸であるが、久々に言葉を失うような綺麗な光景だった。まあ人工的に整えたものであることは間違いないのだが、ゆるやかな弧を描いた、白い砂浜が印象的だだ。地元の知多の海岸とはまるで違う。
しばし眺めてゆっくりしたいが、風が強烈に強いので写真を撮って退散する。
御座海岸とTDM900
帰りは南側の旧道を走行する。こちらは住宅地を通る1.5車線の道で、片側1車線の歩道つきバイパスとはえらい差だ。見通しが悪いので、重々速度を落として通過する。ただ、この時間の漁村はひっそりとして人影はまばらだ。今日は日曜だからなのかな。
こうして元来た道に合流し、今度は大王崎へ機種を向ける。さて、今日は銅像氏にどんな仕掛けをしようか。前回は「キャベツ太郎」にしたっけ。何か良い案はなかろうか。そうだ、昨日購入したカレーせんべいがあるじゃあないか、これで決まりである。
国道から県道61号線へつなぎ、大王崎灯台の看板に従って走行していく。すると波切漁港へと出てきて、路面が石畳になる。そこをさらに入って行き、ちょっとした広場にマシンを止めて、坂道を歩いていく。当方はここがあまり好きではない。というのも、狭い路地に土産物屋がびっしりと並んでおり、売り込みの声で旅情が冷めてしまうからだ。ひとまずは気にせずに、速足で通り過ぎて画家の銅像に向かう。ここは灯台が背景の海に映える良い景色の場所だ。そして振り向けば、今日の課題である画家の銅像である。
思案する管理人
余談だが、銅像といえば故ハナ肇だろう。小さい頃は正月にこれをTVで観るのが好きだったが、あの体を張った芸はたいそう辛かったに違いない。水をかけられ、バケツで殴られ・・・。ところで、あの手の芸に加藤茶の頭に金タライが落ちてくるというものがあるが、あれはハゲかつらの中に防護用の鉄板が仕組んであるそうだ。ハナ肇の場合はどんな秘策が施してあったのだろうか。
さて、景色を眺めていたら人の波が引いたので、天才画家カレーセンに挑戦する。いつ人が来るやも知れないので、手短に準備を済ませてパチリ。この写真が冒頭のものである。R1-Z氏、こんなもんでいかがかな？
いつもなら灯台に上るのだが、今日は風が強いので見送ることにした。
この後はマップルに記載された安乗岬にある「宝彩」という店に行こうと思い、県道61号線、514号線と走行していく。この辺りは相当に道が入り組んでいて、正直マップルでは解りにくい。結局最後は看板に従って安乗岬へ到着した。
安乗岬灯台
さて、灯台というと大抵は円筒形をしているが、ここはめずらしい四角い灯台だ。相変わらず風は強いが、興味があるので登ってみることにする。維持管理費の200円を支払い、灯台に入ると早速壁になにやら貼ってある。それは、昭和30年代に「悲しみも喜びも幾年月」という映画の撮影風景だった。これについては帰宅後に調べてみた所、灯台の管理者とその奥さんが、全国各地の灯台を転勤していくというものだそうだ。そういう暮らしの中にあるドラマを描いているのだろうか？詳細は不明である。
さて、狭い通路を上り、外に出てみると案の定風が強い。帽子が飛ばされそうだ。しかも寒い。だが、せっかく上ったので景色を一通り眺めてみる。すると、リアス式海岸がずーっと連なっているのが見えた。また、北側には海水浴で有名な「渡鹿野島」が見える。ここへは灯台の近くから渡船が出ているので、気軽に行くことができる。ただ、ここは古の昔から船乗りの嵐待ちの島としても有名らしく、歓楽街などもあるようだ。
渡鹿野島
寒さと強風に負けて、さっさと灯台を降りてしまった。そして、次は広場をはさんで資料館もあるので立ち寄ってみる。こちらは入館無料なのだが、光源など普段はみることができない貴重な物品が詳しい解説付で展示してあった。なかなか良い施設だと思うのだが、誰も立ち寄らないとは不思議だ。
ゆっくりしていたら、時刻も13時前となりかなり腹が減ってきた。前述の「宝彩」という店を求めて探してみるが、いっこうに見つからない。仕方ないので、ここは次回と言うことにして鵜方駅に向かう。この辺りでは比較的大きな駅で、駅前にはなにかあるだろうと思ってやってきたわけだ。しかし、今思えばリゾート地である、隣りの賢島駅の方がその名の通り、ずっと賢い選択だったろう。
一方、その鵜方駅だが、あまりパッとした店が無い。いや、と言うか、きょうはてこね寿司を食べたいと思っているのだが、適当な店が見当たらないのだ。このてこね寿司とは、この地方の漁師料理で、漬けにしたカツオを寿司飯に乗せ、その漬けのタレもかけた素朴なものだ。この辺りには手ごろな店があると思っていたが、仕方ないのでマップルに掲載されている、貝料理の「どんぶり道楽」へ行こうと思うが、「大田屋」というたい焼き兼てこね寿司の店を発見。ちょっと怪しいが、ここに入店してみると、ちょっと見た目がオタクっぽい店主が迎えてくれた。
大田屋の全景
てこね寿司を注文すると、土産用のつくりおきのもので良いかと尋ねられた。腹も減っていて時間も遅めなので了承する。すると、サービスの味噌汁とパックに入ったてこね寿司が出された。早速食べてみると、作りおきしてあったせいか、味が馴染んでいる。旨いじゃん。すると店主が、「ちょっと甘めのタレはこの地方独特のもの」と解説をしてくれた。そういえば、伊勢うどんも甘めですねと返すと、その通りだと。
大田屋のてこね寿司
寿司を食べつつ、もう一つの看板メニューとなっているたい焼きが気になる。中に入れるあんは、30種類程度用意されているようで、なぜか地元の女子高生の写真がたくさん掲示されている。今は春休みなので空いているが、平日の夕方はかなり込み合うとのことだ。
寿司だけでは腹が満たされず、たい焼きも食べることにして、通常のあんこ入り、カスタードクリームとあんこのミックスを一つずつ注文した。すると、店主はその注文を受けて、一つずつ独立した型を用いて焼いている。当方がその型について尋ねたところ、「業界では一枚の大きな鉄板で焼くものは養殖、こういう独立した型で焼くものは天然」と話していた。関係ないが、綾瀬は間違いなく天然だ。
さて、そのたい焼きであるが、まず生地がよい。大概の店はホットケーキミックスみたいな味がするが、ここのものは全く違う。中を割ってみると、あんがぎっしりと詰まっている。結果、生地は薄く、パリパリで、食感も良い。そして食べてみると、あんことカスタードクリームの取り合わせが絶妙で、しつこくない。これで1個120円とは、イケている。
大田屋のたい焼き
てこね寿司500円、たい焼き2個で240円、合計740円を支払い、「太田屋」を出た時点で既に14時を過ぎていた。さてどうやって帰ろうか、せっかくだから時間の許す限り、マップルに掲載されている快走路を走ってみることに。
まずは国道167号線を北上し、往路でも通った磯部辺りで県道61号線へと乗り換え、針路を270に変更する。そのまま道なりに走り、国道260号線で海のすぐ際の道を行く。暖かな心地よい潮風を感じつつ、今度は針路を020にとり、県道716号線にスイッチする。ここは先ほどとはうって変わって、山間の屈曲路が連続する道だ。しかも標高をどんどんと上げていくので気温も急激に下がってくる。そこを、技量維持のために、コーナーイン側に体重を乗せられるように、コーナ側の腰をやや引き気味にし、ニーグリップも確保してハンドルに荷重しないよう心掛ける。すると、マシンはスイスイと向きを変えて、従順な反応を示すようになった。
そして、県道169号線に合流し、さらにheading360で走行を続行する。この道は地元のライダーにも人気があるようで、多くのバイクとすれ違った。さらに、宮川の手前で県道22号線にぶつかり、左折、さらに右折して県道65号で川を渡り、すぐにまた左折して県道38号線を快走する。
宮川の護岸を走行していく。この辺りでも多くのライダーとすれ違った。今日は風は強いが、気温的にはまずまずなので多くのライダーが出ているようだ。そして、田口大橋で宮川を渡り、県道709号線、国道42号線と細かくルート変更を繰り返す。
このまま直進すると松阪の市街地だが、なるべく街中は通りたくないので、八太町付近で県道59号線に乗り換え、そのまま伊勢自動車道に沿って通る同県道を追いかけて北上を続けることにする。余談だが、こういう高速に平行する一般道は案外空いていることが多く、使いやすい。これはR1-Z機長から教わったことだ。
細かい針路変更で少々疲れてきたし、TDMの燃料も残りが8ポンドを切ったと表示がでたので、給油を兼ねて休息することにした。ちょうど入ったコンビニが、テーブルのある店舗で助かった。コーヒーを飲んで一息つき、これからの走行計画を考える。このまま市街地を避けて、高速沿いに亀山までいくかと考えたが、往路同様に内陸部は雲行きが怪しいので、阿漕を通り津で国道23号線に乗ることにした。また雨にやられてはたまらんですからなぁ。
こうして、県道58号線沿いのスタンドに入り、35ポンド程燃料を搭載、再び県道58号、24号、776号線と走り切り、国道23号線に合流した。これで後は何も考えずに名古屋市内へ到達することができる。こうして名古屋市内から自宅へたどり着いた。
尚、帰宅は18時過ぎで、まだ明るさが残っている時間だった。陽が長くなってきたので、あとは気温が上がってくることに期待したい。
本日の走行 200��
合計走行距離 470��