2013年5月18日
飛騨農園街道にて
W氏とは定期的に連絡を取り合っており、近況を報告しあっている。そのなかで、「前回のツーリング以降、調査飛行により新たなルートを発見した」との報告があった。これは期待できるなぁ、と言うのも、W氏開拓の新ルートにハズレは無い。それはつまり、事前にアタリのみを抽出しているということであり、その何倍ものハズレに当たっているということだ。それだけの調査に時間を費やしていただいたW氏には感謝である。尚、引退したハーレー氏は「管理人に感謝」である。この詳細を知りたい方は当ページのツーレポ、「今季初！WRT春のツーリング〜ヤハズスタトンネルって何？？〜」をご覧いただきたい。
そう思いながら前日眠りに就いたのだが、朝起きてみるとすでに7時を回っている。て！、じぇじぇじぇ、すぐに出発しないと「朝8時に道の駅しなの集合」に間に合わないぞ。急いで装備を整えて、TDMに火を入れる。暖機しつつ、タイヤのエアも点検しておこう。
さて、今日は今季初のモンスター、TDMの組み合わせで出かけるのだが、実は先月、豊田市内で信号発進時に追突を喰らってしまった。交通量が少なく、続く信号も赤だったのでゆっくりと加速したことがアダになった。後続のヤンキー姉ちゃんが携帯でも見ていたのだろう、後方から軽く押されたなと思ったら、「バリバリ、メリメリ」と音が聞こえ、ちょっと車体がヨロヨロした。幸いにも転倒はしなかったので、冷静に「追突しやがったな」と路肩にマシンを止める。
後ろの軽自動車は後付けの変なでかいバンパーがもげて、傾いている。音はこのバンパーが発したものだろう。車内から姉ちゃんが出てきて「すいません、大丈夫ですか」と案外普通の人だったのが不幸中の幸いだ。もちろん、当方にも怪我等はなかった。
早速警察を呼び、レッカー車を手配する。バイクは極軽傷で、リアフェンダーがもげて、ナンバープレートが脱落したのみだ。ただ、最初にプレートが無いことに気づき、道の真ん中に落ちているところを発見したときは少々焦った。
10分ぐらいで警察が到着し、事務的な現場検証を行う。そして、「最近は個人情報の管理が厳しいから、お互いに連絡先を交換しておいてね」だとさ。いやいや、もちろんそうだけど、情報の管理もあんたらの仕事の一環というか、必須業務の一つだろう。それをやりたくないから当事者同士でやっておけとは、やはりこいつら何かおかしい。しっかり管理して、必要なものは公開するだけのことだろうに。なんか頭にくるなぁ、この国家組織の態度。
ということで、修理費やレッカー代はすべて相手持ちでTDMは現状に復帰してきた。まあ誰でも事故を起こす可能性は均等にあるわけで、事故を起こさないように気を付けることは当然だ。ただ、人間である以上、間違うことはいくらでもある。問題はその後どう対処すべきかであろう。今回の場合は1ヶ月程度で現状に復したので、よしとしましょう。
さて、道の駅に到着し、しばらく待っていると、「ドカドカ」とモンスターのエンジン音が聞こえてきた。因みにW氏のモンスターは純正マフラーなのであるが、それでも結構な音量だ。悪徳バイク屋で働いていた時は、こぞって90％以上の購入者がテルミニョーに換装していたが、その音量たるや周りから苦情が出る程だった。元々メカノイズも大きい目なドカティ車なのだが、こんなことをしてまで目立ちたいのだろうか。当方にはさっぱり理解できなかった。
道の駅 しなのにて
W氏と純正マフラーのモンスター
ひと月半振りに再会し、今日のプランについて話し合う。ところで、最近はW氏も店のツーリングなどで高速を利用することがあるらしく、ETCを装着したそうだ。当方もTDMに配線を取り付けたので、利用可能になっている。そのW氏だが、今日は東海環状道の松平〜赤津間を利用しており、ETC割引で250円だったそうだ。道の駅 しなのまで、通常ルートなら1時間30分かかるところが、30分程度で到着するのだがら、使わない手もなかろう。
それはそうとして、前回のツーレポで書き忘れたことがある。W氏がマジェの洗車をしていて、カギを一時的に失ったことは記載した通りだが、その際、マジェのシートとバックストッパの間に多量の水が浸入し、その残り水が走行中に染み出てきて、ズボンが濡れてしまったということだ。もちろん、W氏はしっかりと水が全て排出されるように処置をしたのだが、運が悪く当方がマジェに乗って高山林道を走行した際、その攻撃にあったのだ。ケツが濡れたのは何とも気持ち悪かったと追記しておこう。
そろそろ出発しようかと思っていると、スズキのGSR250GSXがやってきた。ライダーはいつものように白髪のおじさんだが、W氏はこの機種に試乗したことがあるらしく、「なんか鼓動がゆったりとしていて気持ち良い走りができるんだよな」と好評価を付けていた。氏は250�侫�ラスが日本のバイク市場の今後を担っていると考えていて、とても興味を持っている。CBR250も悪くないとか、ニンジャはGSXの登場でちょっと劣勢になったなど、自分の市場経験を基にして評価付けを行っている。
さらに、「GSX250は隠れた名車になる可能性がある。管理人さんが昔乗っていたGPX750Rのようにね」とも述べていた。そうですかぁ。GPX750Rって隠れた名車なんですかねぇ、どっちかというと、技術的な過渡期に生まれた「迷車」だと思うんだけど。
道の駅を離れ、国道363号線を050°で走行していく。この先には当方が通っていた「我が母校」である名学がある。当方が在籍していた外国語学部は今では名古屋市内に移転しており、瀬戸には健康何とか学部が設置されている。
そしてその大学生時代に。友人が2名も世話になった丸高自動車を過ぎて、だんだんと高度を上げていく。すると、だんだんとコーナーが連続するようになるのだが、今日はフロントサスのオーバーホール、リアサスのセッティング変更をしているので、その成果を観察しながらの走行を続ける。
んー、全体にサスの動きが抑えられていて安定感があるが、反面サスが動いていないので、倒し込みのきっかけを掴みにくい。ちょっと安定志向に振りすぎた感がある。もっと伸び、圧共に減衰を落として挙動をわかりやすくしたいところだ。
そう考えながら、県道69号で駄知方面へ北上して、さらに県道66号のらっせい街道に合流、090°で走行する。それにしても今日は天気が抜群に良く、青空も爽やかだ。いかにも五月晴れという趣で、ところどころにツツジなんかも咲いていた。今日は5月18日だから、梅雨前は今回が最後かもしれんな。まあ、梅雨中はオイル交換や各所の調整・注油を行って、夏のシーズン到来に備えよう。おっと、4輪もタイヤローテーション、オイル交換をしなければならない。今年の9月に車検だからな。
こうして、道の駅らっせいみさとに到着した。やけに賑やかいなと思ったら、スーパーカーが数台集まっている所を発見した。懐かしのフェラーリ512TR（テスタオッサンドナイシテマンネン）テスタロッサ、ルノーアルピナもいるぞ。随分と金持ちそうな集団だ。そして、その512TRのドライバーは用事があるのだろうか、おもむろにエンジンを始動して、爆音を轟かせて猛スピードで走っていった。事故に遭いませんように。
道の駅 らっせいみさとにて
さて、W氏と最近の状況について話し合うが、ハーレー氏の復活は今のところはない模様だ。それどころか、氏が行きつけにしているバイク屋の店主までもが、「廃業しようか」と考えているようだ。今度、W氏がハーレー氏の職場（嘱託社員で働いているそうだ）に寄って状況を確認するとのことだった。
ところで、前回と今回はWロードマスター（航法士）が主に単独調査飛行で得た情報を基に、ルートを構成しているのだが、その他細かいところではネット上でブログなどを参考にしているらしい。そして、2009年に氏が偶然良く利用するブログの主宰者本人を見かけたことがあるのだが、その時の我々のメンバーがWRT＋ドルー氏だったのだ。ドルー氏といえば、
「良いものを買えば長くモツ！！！」
「どぅあろう〜（・・・だろうー？）」
「（立ちごけしつつ）、何でこんなところで曲がるだぁ〜〜」
「（フェーザー1000に乗っているのに、峠でメンバー全員に置いていかれて）、2気筒と4気筒どっちが速いだ？」
「（車高調で車高を下げているのに）、俺はオーリンズだて」
など、そのおかしな発言には枚挙に暇が無い。詳しくは、当方のレポート2009年をご参照ください。
ひとしきり笑った後、第2レグの始まりだ。らっせい街道を離れ、国道418号線を進んでいく。いつもは帰路にこの道を使うが、今日は逆からなのでイマイチリズムがつかみにくい。また、リアサスの減衰を緩めてみたが、まだ動きがシブく感じる。もう1クリック緩めてもよいだろう。
そして同国道の不通区間を左に見つつ、右折して県道409、さらに左折して通称中野方街道の県道68号線を進んでいく。その中野方峠であるが、現在は恵那市側の南斜面が改良工事中で、これが完成すると恵那市側は超快走路になること、間違いない。一方、南側は片側1車線づつの整備された道なので、中野方街道は人気のある道となるだろう。
おっとっと、ちょっと倒し込みのきっかけが掴めずにオーバーランしてしまった。危ない、危ない、肩にも力が入っているようなので、リラックスし、基本のニーグリップを確かにする。だいたいこういう時は、左のニーグリップが甘いことが多いことが多いものだ。さらに、今回はそれが原因で左の支えが弱くなって、荷重を乗せられなくて旋回力が出なかったようだ。
峠区間を終えて、川沿いを40ノット以上で飛ばしていく。そして、黒川地区にて68号を追うように左折し、白川町の市街地で県道62号へさらに左折、トンネルを抜ければ国道41号線だ。そして、ここを右折してしばらく41号線を北上し、さらに金山地区で左折して国道256号線へスイッチする。
こうしてKYBの金山工場などを通り、道の駅和良へ到着する。ところで、話は逸れるが、この辺りは当方が一緒にエアロビクス・インストラクターの講義を受けた、E氏お父様の実家があるそうだ。そのE氏は可児の出身なのだが、最近はお会いする機会がさっぱりない。また一緒に焼肉食べて、お茶飲んで話したいところだが、それはもう叶わぬ夢かぁ・・・、と思うととても切ないものだ。
まったくもって切ないなぁ。さて、そんなことを考えていたら道の駅和良に到着だ。前回のレポートでは「五木の館級の道の駅」と評したが、これは全くの見当違いだった。一見地味に見えるものの、食堂はあるし、売店もこじんまりしつつも品ぞろえは多い。また、「アガリクス茸入の団子」という特産品？も売っている。五木（ごぼく）の館は本当に建物があるだけだからな、それと一緒にするとは大変失礼なことをした。この場を借りて、謝ります。すいません。
道の駅和良では水分補給をし、今後のルートについてW機長と話す。氏はここのところ単独の調査飛行に力を入れており、当方にもその成果を教えてくれていることは、冒頭でも記載した通りである。ただ、その情報源であるが、全くの実走のみでなく、ネット上のものもかき集めているそうだ。そして、その上の実走調査、お手間をかけていらっしゃいますな。
道の駅 和良にて
案内板で情報収集をするW氏
今の世の中Google Earthなどもあるから、画面上で何とかなるだろうと思う方が多いだろうが、我々WRTのメンバーが好む道は地図で見ても怪しい道が多い。ましてや、Googleの撮影車が来ていない場合もある。つまり、良いルートを発見するには、結局のところ実際に走るしか確認する方法が無いわけだ。世の中デジタルの情報が全てではないのだよ、ヤマトの諸君。再度申し上げるが、W氏のプラン作成等、記帳業務には毎度感謝している。ありがとうございます。
余談だが、当方も偶然発見した道がある。国道156号線から分かれる、「林道八幡高山線の八幡・和良区間」である。これは、南から国道156号線を北上してくると、郡上市の相生駅を過ぎて3�卍�行くと「ゲンキー」なるホームセンターがあるので、そこを斜め右に曲がる。ここからレインボーオートキャンプ場を過ぎて、国道256号線の堀越峠の西へ至る約8�卍�の区間だ。まあまあだったので、また使ってやってください。
さて、道の駅和良を出発し、すぐ東側を通る県道323号線に乗り北上していく。この道は前回のツーリングでも通った道で、快走路だ。また、通称「こもれびロード」と呼ばれていて、和良側から相谷トンネル（桐谷トンネルではない）を抜けると谷沿いにパッと視界が開ける、景色的にも良い道だ。マイナスイオンも出まくりという感じで、とても爽やかな風が吹きあがってくる。
こもれびロードの看板と共に管理人
W氏のお気遣いにより、撮影となった
気分良く坂を下っていくと、県道86号線に突き当たり、これを左折してさらに下ると国道472号線のせせらぎ街道に合流する。ここのところ訪れていなかったので、随分と久々に来たと感じる。実際のところ2，3年は走行した形跡が無い。それもそのはずで、2011年は休業中であったし、2012年はエアロビクスのインストラクター養成講座を受講していたし、2013年はちょっとお疲れであまり走りに行かれなかった。何だかんだで最近はTDMの距離が伸びていないことを考えると、合点がいく。今年こそはTDMの累積走行距離、10万�劼鮹�成したいものだ。
さて。せせらぎ街道はいつものように豊かな自然の中を通っており、中速コーナーが続くいていて、技量維持には最高の道である。今回はニーグリップを意識して、丁寧に左右にマシンをバンクさせていく。さて、余談であるが、「ニーグリップ」といっても膝だけを締めるわけではない。実際にはくるぶしやかかと、ふくらはぎも使っている。つまり、足全体で車体を支えているわけだ。この辺りを誤解しないようにせねばならないだろう。
それにしてもリアサスのセッティングがイマイチ決まらない。スプリングのイニシャルを標準に戻す方が良いのだろうか。いや、それだとややリアが下がった感じがするので、感触自体は一段強めた今の方が良い。やはりそろそろ二回目のオーバーホールに出すべきだろうか。やるなら梅雨の内にやっておきたい。
そんなことを考えながら走行していると、 販売本数限定の五平餅を売る店に到着した。この店は街道沿いの楢谷地区にある「木挽小屋」なる店である。看板によると、一日の販売本数が限定50本とされている。そんなの、10人くらいが買いに来たら終わりジャン。いや、下手をするれば4，5人かも・・・。こいつを食べようと思ったら、そのために並ぶ位の意気込みが必要だろう。
それはそうと、この楢谷地区には楢谷公民館がある。何のことかね？と思われそうだが、実は今を遡ること9年前、ここで速度取締が行われていて検挙されたことがある。また、そして運が悪く、35km/h越えで赤切符をもらう羽目になった。罰金が6万円、減点6点で試験場での講習にも2万5千円程度支払った覚えがある。まったく、こんなことで何万円も払うなんて、非常にバカバカしい。この一件以来、警察に通行税を払うことは辞めようと誓った。それなのに、2009年には北海道で青切符、まったく懲りない奴です。
あと、この辺りには五平餅の名店が多いらしく、検索していたら西ウレ峠の高山側にある、「さ助」という店も当たった。こちらは販売数の制限はないようなので、機会あれば試してみたいところだ。
こうして、せせらぎ街道の最高所らしき西ウレ峠に到着した。今日のW氏は当方のレポートのために、写真スポットでの停車時間も考慮されている。全く持ってありがたい話である。今まで何回も通過しているこの峠だが、止まったことなんて一回もないのではなかろうか。因みに、ここの奥には休息所らしきものがある。知らなかった。
西ウレ峠にて
ちょっと話していると、同じ型のTDMにのる方が見えた。風貌からするとかなり乗り込んでいるようだったが、挨拶をして累積走行距離を伺ったところ「2万いくら」ということだった。内心、「10年以上も乗っていて2万�劼箸呂気咾靴い福廚隼廚辰燭�、それは当方が独り身で自由にしているから故の、狭い見識だ。通常ならば、年間5,000�劼眈茲譴譴亳罎了�だろう。
あと、御多分に漏れずトップケースを装着していて、「あなたは取り付けないのですか」と尋ねられたが、「重たくなるので・・・」と答えた。実際その通りだし、運動性能を失われることは嫌だ。確かに、ロングツーリングで荷物がかさむ場合は重宝することは間違いない。ただ、当方の場合は年に数回しかそのような機会はないので、「COURSE」の防水バックのほうが好ましい。今までだって、それだけでキャンプツーリングをこなしてきたので、それで良いかなと思われる。
さて、ここからはせせらぎ街道も終盤戦、下りながらのワインディングだ。W氏のモンスターは軽量で一回り小さい車体なので、下りもかなり乗れている。本来はTDMもこういう巡航速度でのコーナリングは得意なのだが、腕の差が大きいようで、ややはなされ気味になってしまう。
ここは落ち着いて基本に戻ろう。前述のように、今日はちょっと倒し込みの感覚が掴みにくく、コーナー入り口の向き変えが決まらない。通常ならば荷重を乗せると、リアタイヤの丸い部分にスラスト（押さえつける力）がかかり向きを変えて、ハンドルが切れて、コーナリング姿勢に入るのだが、どうもスラストがあまりタイヤにかかていないようだ。これは、リアサスの動きが堅すぎて、荷重があまり乗っていないからだろう。いや、というよりも、もっと強く荷重をかけなくてはいけないということだ。やっぱり純正のセッティングに戻した方が良いかな。
時刻は13時を回っているので、そろそろ腹が減ってきた。当方は高山の市街地に入ってからかと考えていたが、大倉滝の所にある「清見庵おおくら滝店」で昼食を摂ることにした。
マシンを駐車場に止めて店の方へ歩き出すと、W氏が「ジョニーオークラ」という友達がいるよね、と尋ねてきたが、「ニューオークラ氏ですよ」と答えた。人の記憶はそんなものだ。当方もよく記憶違いをしているので、人のことは言えない。
ところで、なぜW氏が彼をよく覚えているかというと、「オークラ氏や亭遊号氏、OLD氏らと川遊びしていた絵が、実に楽しそうだった」ということだ。ああ、そういえば以前そんなことがあったな。上之保周辺の川で、暑いから水遊びをしようとはしゃいだなぁ。
そんなことを話しつつ店の待ち順表をみると、5組程度と微妙な待ちがある。しかし、客の回転は悪くないので、すぐに呼ばれることだろうと名前を記入し、店の中庭に出て、鯉などの川魚がいる小川を眺める。今日は天気もよく、暑くもないので実に清々しい。
さて、ここで生きもの係である、W氏の登場だ。「この手の小川は大抵よどんでいるが、ここは向こうから湧水がどんどんかけ流しになっているので、水が綺麗だ」という環境面の話から始まり、「やまめかウグイ、いや縞模様からすると・・・」と魚の種類の判別に移る。また、鳥のさえずりが聞こえているのだが、これはOO、これはXXと確信持って名前を挙げていく。毎度ながら、氏の生きもの係としての知識の豊富さには驚かされる。
しばらくして、やっと名前が呼ばれたので店内に入り注文をする。少々迷ったが、当方は天ざる、W氏はそば三昧を選択した。ところで、この清見庵はどうやらチェーン店らしい。
さらに15分程でそばが運ばれてきた。そばはふつう盛りだが、てんぷらは大盛りである。お味の方は、几帳面に手打ちされたそばは麺幅も均一でコシがあり、風味も豊かだ。長くないのでつなぎは使っていない模様。いろいろ議論があるが、当方の場合は、稗田茶屋の店主の言うように「そば本来の風味」を味わうことができるものが好きだ。こちらのものは当方ぐらい（ちょびっとこだわり）の客には良い店だと思う。また、てんぷらもアクが少なくとても食べやすいものだった。
W氏の「そば三昧」
当方もこちらにすべきだったか
ちょっと遅めの昼食なので、サラサラと食べてしまった。だいたいそばは腹は膨れにくいが、ここは前述のようにてんぷらの量が多いので8分目というところだ。意外にも良い結果に満足した。
昼からの走行に備えてマシンのチェックをしていると、W氏が「これはさっき食べた野草だ」と駐車場に生えている植物を指摘した。さすが生きもの係、目の付け所が違う。おそらくここの店主は自生している野草を毎日仕入れにいっているのだろう。原価低減という見方もあるが、それだけ新鮮なものを出しているからこそ、味も良いのだろう。
まずは県道73号線のせせらぎ街道を高山まで走り抜ける。この途中、田植えを行っている場所をたくさん見かけた。丁度農繁期に入ったということ、直線道路は取締りも怪しいので速度を十分に落として走行する。この辺りは先導機長であるW氏の適切な判断に任せていたので、何ら問題は無かった。
そして観光客の多い高山市街地を、国道185号線を追いかけていく。その時、以前会社の人達訪れた肉屋、「丸明飛騨高山店」横を通った。あの時は極上の飛騨牛を大量に買い込んで、会社の貸別荘でたらふく食べた。最後なんて「もう肉の油が腹にたまって食えません」ってぐらいだったから、相当の贅沢だ。もちろん、通常の肉はもちろん、ホルモンも丁寧に仕込んであったので、実に旨かった。
そんなことを思い出しながら、国道を070°方向へ進んでいく。そして、飛騨エアパーク近くの「板蔵ラーメン」がある土産物屋で一息入れる。目的はもちろん、「アイスナメナメ」だ。この句は第2期WRT活動が始まって以来、ずっと使い続けているが、最近は「アイスナメナメする」という動詞形で使用することが多い。いつの間か、慣用動詞句（イディオム）化してしまった。
板蔵ラーメンにて
少々テレ気味のW氏
ここでは、他のバイク集団もいくつか見かけた。その集団の特徴だが、全般的にはネイキッドの先導車、その次にスーパースポーツ、中間にスクーターやタンデム、後ろにオフ車、そしてまたネイキッドの最後尾、という具合だ。お互いに安全運転でまいりましょう。
アイスナメナメ、W氏と話していると、「俺はアーモンやその一味とはあまり関わりはないよ」という発言があった。「正確には、おれは保育園の時だけアーモン軍団のカトショウと同じで、小学校以降は同じ学校にさえ通ったことがない」と。えー、そうだったの、前回記載した「パセッタVの字」にも加担していないばかりか、少年期、青年期もあまり関わりがなかったんですか。そして、「実際にはアフリカ氏やユウゴ氏を通して、ナガノトモヒサ氏（アーモン軍団団長）やその仲間（勝手に仲間にしているだけらしい）のカトショウについて、その後を聞いていたということだったのだ。
そうなんですか、全く知らずにアーモン軍団のことは何でも知っていると思っていました。失礼しました。この場を借りてお詫び申し上げます<(_ _)>。テレスの紳士服ということで、ご勘弁を。
この後「板蔵」を後にして、W航法士の発見した「飛騨農園街道」へ進入する。W氏はいつも気を遣ってくれて、記録撮影の時間を設けてくれる。ツーレポを作成する側としては、とてもありがたい。ありがとうございます。ただ、気を遣ってばかりもつまらないでしょうから、適当でよいですよ。
飛騨農園街道入口にて
モンスターのマフラーは純正が似合う？
この「飛騨農園街道」は片側1車線の道路ながら、非常に道幅が広く、路面状況も悪くない。また、コーナーも高速ではなく、低速でもない。まさに中速コーナーが連続しており、リズム感は掴みやすい。W氏も同様の評価であり、「特に中速コーナーが好きなんだ」ということだった。ところで、この区間のW氏はカッ飛びだろうと思っていたのだが、意外にも当方よりも少し速いぐらいの速度で流している。思わず、「俺も腕を上げたか」と錯覚してしまった。
この後。農園街道を旧の朝日村まで走り、そこから国道368号線で一旦東へ向かう。そしてさらに、旧役場前から今日の2本目の新規ルートである、「飛騨東部広域農道 第2期工事区間」へ乗る。ここは道路名を表わす看板が無かったのだが、農道ですという匂いがしていた。
こちらもW氏お好みの中速コーナーが連続する道で、なかなか良い。ただ、全体に森の中を通っており、やや湿っぽかった印象がある。そして、中速コーナーだと思っていたら、実は低速コーナーだったということがあり、ちょっと驚いた。もう爆発はしたくない。
こうして最終的には国道41号線に合流した。また、その場所は前回のツーリングで「あの工事中の道が気になるな」とW氏が話していた所だ。ということは、今まで走行してきた道はその開通部分であり、その工事中の部分は今後延伸される農道、ということだ。こいつは楽しみだ。
広域農道終点にて
さて、ここでW氏から、「今手持ちのネタはこれまでなんですよ」とネタが尽きたことが宣言された。いやいや、2回に渡って発表されたルートはどれも素晴らしものだったし、前述のように、実際は何倍もの調査をしているのだから十分ですよ。
こうして、今回のツーリングのメインエベントが終了したので、帰還することにする。まずは、国道41号線を下っていくのだが、途中でJR渚駅を通過する。こんな山奥で渚とはすぐに結びつかないが、湖の波打ち際という意味もあるようなので、川の際という意味もあるのだろうか。話は逸れるが、当方の従兄弟の子供が「渚彩」という名前である。昔はよく遊んだが、今や20歳になろうとしている大学生である。ああそうか、初めて北海道に渡った1994年に生まれたのかぁ。あの時俺は大学3年だったのだから、そういうことなんだ。ひどく歳を取った気がするが、仕方ないことだ。
そんなことを考えつつ、何事も無く国道を進んでいく。それにしても今日は暑い日になると予想されていたが、山間部を走行していたので快適だった。これからはこういう機会が増える季節なので、バシバシ走りたいところだ。
会社の貸別荘のゲロハを横目に見つつ、下呂の市街地を通過して合掌村で休息とした。補記しておくが、合掌造りの集落で有名な所は白川村であり、ここではない。おそらく下呂市が、温泉以外の観光スポットとして開設したものだろう。
下呂合掌村にて
さて、休息時には水分補給が付きものだが、W氏はしきりにコーヒー探している。どうやら眠気を感じたらしく、今後の夜間走行に備えて意識レベルを高めておきたいらしい。一方、当方は少々疲れを感じているので、果汁系の飲み物で手を打っておく。
話は変わるが、W氏が多方面に対して豊富な知識を有していることは、どなたもご存知のことと思うが、今回も面白いネタが公開された。それは、タレント・俳優の小倉久寛の話であり、彼が家で「ギンギラギンにさりげなく」を歌っていた時のことだ。なんと、元宝塚の嫁さんから「そこの歌い出しが違う！！」と注意をされて、歌唱指導を受ける羽目になったらしいのだ。
そういえば、今春終了した「笑っていいとも」で小倉が出演していた時に、タモリから「美女と野獣だ」とからかわれていた。尚、お相手は速水渓という方だそうだ。一応卒業生だそうだが、出演歴などは不明だ。
ところで、知り合いの人妻インストラクターさんの話では、「宝塚と言っても、街の女２とか端役しかもらえない人も多いんですよ」ということだった。因みに彼女も宝塚を目指してバレエなどを習ったことがあるらしく、今話題の「遼河はるひ」は同じスタジオにいたそうだ。
気持ちを落ち着けて、夕方の走行に入る。と言っても、いつも走っている道ばかりなので油断だけしなければ大丈夫だ。まずは前回走行した下呂市のふるさと農道を通り、県道447号線、国道257号線と繋いでいく。
さらに国道257号線で舞台峠を越えて、遠くに連なる山々を左に見て、国道を方位180°で進んでいく。さらに、福岡地区を抜けたら、県道408号線に乗り換えて、一旦磁方位を270°とし、4km程度走行したら、今度は博石館の看板が立っている所を左折して、市道らしい道を南進する。
今度は県道72号線にぶつかるのでここを左折し、磁方位180°を維持する。そして、博石館を越えて一旦72号線を離れ、恵那峡ワンダーランドを通過する。その次は二軒屋交差点を右折し、道なりに進んで恵那川上屋の前を通る。そして、長島交差点で再び県道72号線に合流する。
このあたりは複雑な道を選んでいくが、W氏とは何回も走行しているので問題はない。いや、自動操縦で走っているようなものだ。おや、今気が付きました。昔はこの県道72号線が木曽川を渡る、中津川大橋が有料だったのだが、今は無料で開放されている。なーんだ、そのまま72号線をまっすぐ走れば良かったのだよ、ヤマトの諸君。ついつい昔の癖というか、習慣で複雑な道を選んでしまった。
県道72号線に乗ったら、後は中央道恵那I.C.を通過して、県道66号でお馴染みのらっせい街道で磁方位220°をキープする。そして本日最後の休息地点である、道の駅らっせいみさとに到着した。毎度ながら、ここは早朝か夜になってからしか寄らないので、営業している様子を見る機会が少ない。
ここでも水分補給をして休息する。今日はW氏は先導機長なのだが、ペースを抑え気味にしていたので、その旨を尋ねてみた。すると、「本来はゆっくりと流す方が好みで、最近はエストレアなどもよいなぁと思っている」ということだった。またまた、いつも想像できないハイペースでワインディングを駆け抜けておきながら、それはないでしょう。W650の時も車高を上げたりしてバンク角を稼いで、超コーナリング仕様にしていたじゃあないですか。
そんな話をした後、腹が減ったのでいつもの「あきん亭」で食事をすることにした。当方が結構好きなんですよ。このちょっと濃い目の醤油味、鶏ガラと思われるスープ、太めのチヂレ麺、良い組み合わせだ。
手前、当方はあきん麺とライス小
W氏はあきん麺大盛りにメンマのトッッピング
腹が膨れたので、後は家に帰るだけだ。いつものように、県道20号線、国道363号線、そして狛犬の所から国道418号線に乗り換えて、流れ解散となった。
次回は梅雨の合間にでもお願いします。
本日の走行
420km