朝の放送で目が覚める。そうか、昨晩北海道を離れて、今は敦賀港に向っている。やはり疲労が蓄積しているのだろうか、起きる気がしない。多少腹が減っているがこのまま二度寝しよう。旧船に比べたらはるかに穏やかになったエンジン音を聴いていたら、またいつの間にか寝てしまった。
10時頃に、さすがに喉が渇いたので飲み物を買いに売店へ行くと、いつものように大道芸が行われていた。それを横目に通り過ぎ、水を飲みながら良く晴れた日本海を見てくつろぐ。それにしても、昨日車両甲板で見たZ1000には驚いた。サイドボックス、トップケース、ETC、ナビなどが装着されているのに、両側のミラーが折れて無くなっているのだから。まったくの余計なお世話だが、単体でも軽くない機体にそんなものを装備するから立ちごけするんだよなぁ。ライダーの方も身長が165�冂�度だったから、余計に危ない。でも最近そういうおじさんライダーが多いこと、ヨロヨロと走っているもんなぁ。最近は40代、50代ライダーの二輪車事故が急激に増えているそうなので、当方も含めて気をつけなければならない。
さて、時刻も12時になってレストランも開店の放送が入った。昼飯を食べるとしよう、そう考えながらレストランへ行くと、件のZ1000氏がしかめっ面で飯を食べていた。また、CB1300のご夫婦も見えたので挨拶をすると、「やあ」と爽やかな返事があった。
その後、風呂に入ったり、昼寝したり、後方デッキで徐々に上がる気温を感じだり、旅の終わり、いや夏の終わりを味わう。そろそろ現実に戻る時が来たようだ。
こうして、苫小牧を30分遅れで出航したすいせんは、定刻の20時30分に敦賀港に到着した。
下船後は旧国道8号線に乗り、コンビニで飴を購入する。ここで、地元の若い方から「トラッカーいいですね」と言われる。いや、これはオフ車なんだよなぁ。でも実際のところ、SLは街乗りと初中級者向け林道に的を絞った機種なので、そう言えなくもないか。彼も所有しているニンジャ250で、北海道に行ってみたいという希望があるそうだ。「是非行ってみてください」と激励しておいた。
後は往路と同じ、敦賀I.C.から北陸道に乗り、米原J.C.で名神高速、そのまま名古屋I.C.まで走り切り、自宅には22時40分頃無事に到着した。
本日の走行 150��
今回の北海道ツーリング 総走行距離 2,400��
今年も夏の一大イベントである、北海道ツーリングが終了した。昨年はエアロビクスのインストラクターになろう！と熱い夏を過ごしたが、今年は例年通りのツーリングに出かけた。ただ、図らずもマシンの調達から開始し、結果オフロード走行を楽しむことができた北海道、エアロビにも負けないくらい熱かったよ。
ということで、以下に、項目別にして今回のツーリングを振り返ってみよう。
走行用機材の選定は250�侫�ラスのオフ車にすると方針を立てて、セローを中心に検索をし、カワサキのシェルパもアリかと思っていた。しかし、どうも状態の良いセロ―が見つからず、SLという思わぬ伏兵が現れた。さらに、値段と機体の状態がうまく釣り合ったので、購入に踏み切ったというわけだ（詳細は当ページの「新機材導入！！ MD33型機登場」をご参照いただきたい）。
そのMD33型機ことSL230は、前機材のXLR125Rと同系列のエンジンを搭載しており（125Rの兄貴分、200Rのボアアップ版）、その低速回転域の扱いやすさは特筆ものだった。さらに、車重が100�圓修海修海箸いΔ海箸發△蝓⇔啼擦呂發舛蹐鵝∧涸�路でもキビキビした走りを楽しむことができたし、燃費も最高で40��/Lの数値を出していた。また、軽いと取り回しも楽だし、林道でちょっとヤバいことになっても何とかなる？ようだ。
本来ならば導入後の慣熟走行と機種限定資格取得のため、100時間程度の走り込みを行いたかったが、ぶっつけ本番でも何とかなってしまった。それくらい扱いやすいマシンだと言える。
例年通りの風まかせの設定だが、今年は珍しくも「絶対に外すことができない」目的を掲げていた。「美深歌登大規模林道」を走り、「加須美峠」、「函岳」に到達するというものだが、何とか達成することができた。この歳になると、新しく何かを成し遂げるという機会はあまり無いので、とても意義のあることだ。
そして、「オフ車の利点を活かした温泉めぐり」、ということも考えていたのだが、こちらは全くの未達に終わった。天気がイマイチで、いつ雨が降るかもわからないという状況が続き、とにかく晴れている所へ向かって走る、つまり追っ手から逃げて走行したという結果に過ぎない。ただ、これは何ともできないので、毎回晴れることを祈るのみだ。
ここまでお読みいただいた方ならおわかりのことと思うが、ことしは北海道での宿泊は、ライダーハウス3回、ビジホ1回、キャンプ1回、とほ宿1回である。このうちビジホは完全に当方の判断ミス、ライダーハウスが多かったが、旭川近郊でもう一回キャンプができたと思われる。ま、人間疲れていると楽な方に流れてしまうので、昼を過ぎたら着陸地点に目途をつけておくことが必要ということだ。
そのライハであるが、上陸2日目に利用した「ミッキーハウス」は女将さんが高齢であり、かつ体調もすぐれないことも多々あるようで、あのジンギスカンが食べられなりそうなことは、非常に残念だ。それと、ジンギスカンとライハの組み合わせでいけば、足寄の大阪屋は既に閉店済みだ。2011年に伺った際は、「もう80歳になったから、そろそろ辞めたい」ともおっしゃっていたので、止むを得ないことだろう。お疲れ様でした。
続いて、「稚内みどり湯」は当分の間は健在であろう。こちらは簡易宿泊所としてライダー以外の方も多く利用しており、大晦日に宗谷岬に行くライダーの基地にもなっているらしい。また、隣に銭湯、少し行けば飲食店街、コンビニと立地条件も抜群である。さらに、マシンは車庫に入れることができるし、女将さんのトークが冴える夜のミーティング、「大空と大地の中で」の合唱と思い出に残る出来事もある。
さらに、「比布ブンブンハウス」であるが、こちら村の集会所を利用した簡素なつくりと、協力金300円という低料金がウリだ。人数が少なければ申し分無いが、残念ながらいつも混みあっている。ただ、女性用の部屋が空いている時は男性でもこちらの部屋を利用できるので、広々と使うことができる。
そして、今回唯一のキャンプ地は、和琴半島だったが、ここは本当に良い場所だ。バイクの乗り入れが可能で、湖の水際にテントを張ることができる。さらに、夕日が沈む時間帯は刻々と空の色が変化するという光景は、あまり目にすることができない。さらに、近隣には有料、無料の温泉が多々あり、誠にありがたい存在だ。北海道でキャンプといえば、やはりここは外すことができない。吉原炎上に登場する緒方拳の「ハズスタカァ〜」とは違うので、お間違いの無いように（誰が間違うか！）。
最後に、相互リンクいただいている、「放浪のページ」の朗報さん推薦の宿、「かみふらの道楽館」である。こちらはちょっと不器用なオーナーである、ソットーさんのおもてなしの心を存分に感じることができる、とても良い宿だ。ただ、ライハやキャンプのことを考えると値段が張るのは致し方ないが、その価値は十分にあると思う。
あと、今回の渡道では、ちょくちょくアドバイスを求められる場面に遭遇した。管理人はこれまで、今回を含めて7回の北海道ツーリングを経験しているのだが、見た目にも少しはそういう風格が出てきたのだろうか、それとも単なる偶然か。よくわらないが、自分自身も情報収集をし、実走記録をこのようにHPに残し、どうすると尚良くなるか、を継続して考えるべきであろう。
また、今回は、テントを買い替えての渡道だったが、天気が安定しなかったこと、気温が寒かったこと、管理人の技術がまだまだ甘いことなどから、１度しか広げることができなかった。もう少し判断力があれば、４回程度はキャンプ泊ができたと思われる。この辺りは、引き続き課題ということで、普段でも、泊りのツーリングをちょっとづつ入れていきたい。
あと、レポート冒頭に企図していたお茶の件、もちろん実行しましたよ。ただ、結果は聞かないで欲しい。
レポート完成までに半年もかかってしまったが、どうにか最後まで書き上げることができた。これも、読んで下さる皆様がいるおかげと感謝しております。
それでは、次の旅まで、ごきげんよう。
2014年2月11日
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