2013年 夏の北海道ツーリング

 

8月16日〜8月25日

 

最終日前日、かんのファームにて

(この日は雨でほとんど写真がありませんので)

 

8月18日(2日目)

 

1.雨の出発

 

朝は6時30分に起床、よく眠れた。NINJA氏は既に起床されている。外の様子を確認すると、ザーザーと音を立てて雨が降っている。また、部屋のテレビで天気予報を確認すると、今日は全道的に雨、大雨の所もあると発表されている。さてどうするか、一日西陣さんで沈んでいてもよいのだが、実質走行初日からそれはできない。意を決して移動日とすることにした。

 

そうとなればさっさと準備を整える。まずはカッパを装着し、昨日まとめておいた荷物をマシンに搭載する。いよいよニューマシン、MD33型機での北海道走行開始だ。おや、携帯に着信がある。岡山・広島の旅でも情報提供サービス業務を行ってくれた、タイ寺コントロールことR1-Z氏が支援に入ってくれるようだ。ひとまずは東へ向かう旨プランを提出する。そうこうしているとNINJA氏は出発された。当方も遅れをとってはならない。同宿のZ1氏とは、早々にお別れしたいもんなぁ。グダグダした話に付き合わされたくない。彼が本格的に目覚める前に、当方も西陣さんを後にしよう。

 

西陣さん裏の駐車場にて

 

時計を確認すると7時50分、エンジン始動許可を得て暖機を開始する。今日はチンタラと移動かぁ、気を付けて行こう。まずは近くのスタンドへ入り、燃料を搭載だ。さて、最初の燃費測定だが、自宅からここまで180km走行して、給油量は5.8Lと30km/L超えである。んー、TDMでも時々この数値を出すことができるので、ちょっと悪いかなぁ。自宅から敦賀までの高速全開区間が90%を占めているので、こんなもんでしょうか。今後の北海道燃費に期待しよう。

 

これで持久時間にして10時間の燃料を搭載したのだから、安心して走行を続けられる。スタンドを出て、雨が降りしきる国道235号線を、磁方位120°で走行していく。この道は海沿いを通っていて、天気が晴れていれば漁師さんが昆布干していて、キラキラと輝く水面からの光が眩しいのだが、今日は生憎の雨である。海は少々荒れており、鉛色というか、泥色の波が押し寄せている。なんだかなぁ〜、とちょっと沈みがちになりながら、2011年にキャンプをした森林公園ふるさと温泉の森キャンプ場を通過する。ここは温泉が併設との情報を得て選択したのであるが、その温泉は当時は閉鎖、現在建て替え中である。マップルの情報によると再開は今年の10月らしい。

 

それにしても、あの日はヤラレタ。天気予報は晴れであり、テントを設営した後に、綺麗な夕焼けを見ながらレ・コードの湯まで走行したな。併設の温泉が閉鎖になっていたが、これで夕日をみることができたと喜び、温泉で汗を流した後、テントに戻ってきてからも星が見えていたが・・・。なんと、翌日は大雨だった。次の機会には新しく完成した温泉に浸かり、星空の下でキャンプしたいものだ。

 

2.大雨

 

うゎ、しかし酷い雨だ。時々痛いほど雨足が強くなる。ヒェ〜、たまらず三石港近くのセイコマに飛び込んだ。あーあー、ブーツカバーを装着したにもかかわらず、靴は完全に浸水している。さらに、股の辺りも冷たい。靴は裏返すと雨水がジャージャーであり、内モモがちょっと冷たい。股が浸水したらそのカッパは廃棄である。まいったなぁ、慣れない土地での買い物は案外難しいから。だいたいどこに何の店があるか、全くわからない。

 

暖かいコーヒーを飲んで、タイ寺コントロールの管制情報を確認する。今日は全道的に雨、局地的大雨に注意とアドバイスが出ていた。いつもならここで、ライブで情報を送るところだが、この雨では管理人自体にも余裕がない。申し訳ないが、返信無しで走行を再開する。

 

さて、この辺りは競走馬の育成が盛んであり、街を抜けると牧場だらけだ。そんな牧場の中を国道が通っているので、晴れていれば景色は良いのだけどな。ただ、雨の中でも馬が草をかじっているので、絵としてはなかなかよい風情だ。まあ、雨だからと嘆いてばかりいないで、良いところを探すことも必要だ。

 

そう考えるとちょっとは気分も持ち直しつつあるが、件の浸水が徐々にひどくなってきた。それに加え、相変わらず雨も強く降っていて、時々痛い。あー、股の浸水がいよいよ深刻化してきた。おしっこ漏らしたみたいだよ。この感覚は幼稚園の時以来だ。あの時は前もってカコ先生(当時)に「トイレに行きたい」旨、報告したのだが、「今はその時間ではない」ときっぱり言われてしまった。えーーー、とそこからかなり我慢したのだが、結局我慢大会に負けてしまった。その後、先生には「漏らしたわね」と問い詰められた。「だから前もって言ったじゃん」、と思ったがそれについては先生、どうお考えでしょうか。

 

そんな遠い過去の記憶が蘇ってきた。こりゃあだめだ。そして股のみならず、腹や胸もスースーしてきた。確かこのカッパは、2008年に浦河町で購入したものだ。え、もう5年も前のこと??、それじゃあ仕方ない。幸いにも、もうすぐ浦河に到着する。これを買った店で新しいものを購入しよう。あと、全く関係無いが、ビビアン・スーの本名は「スー・リォウシュエン」だそうだ。

 

浦河の街に入り、以前カッパを購入した店を発見した。やれやれ、これでやっと冷たいツーリングから開放されるぞ。そう思いながらカッパを脱いで、店内に入る。なんだか薄暗い商業施設だなと思ってよく見てみると、テナントがほとんどなくなっているではないか。もちろん、当方がカッパを購入した雑貨店もなくなっている。えーーーー。これはまいったなぁ。どうしようか。沈んでいても仕方ないので、街の中の店を数件当たってみるが、どこにも置いていない。

 

ここで浦河でのカッパ調達を断念するが、まずは落ち着こう。腹が減っては戦はできぬではないが、脳が働くために必要な栄養素は炭水化物、つまりは糖質である。ついでに水分も補給したいので、スポーツドリンクで喉を潤す。地図を見ると、この先には様似の街がある。しかし、日高線の終着駅があるこの街は、それほど大きくなかったと記憶している。それならば、確実な帯広まで行くしかない。腹をくくって、役に立たないカッパを着て走行を再開する。尚、このレポートを書きつつ、様似の街を調べてみたら、ホームセンターがあったことを補記しておく。

 

3.カッパを求めて

 

雨は引き続き強弱を繰り返しており、止む気配は全くない。タイ寺コントロールの情報通り、今日は全道的に雨のようだ。この天気では襟裳岬も大荒れだろう。今回はパスして、日高幌別を左折し、国道336号線に乗り換え、岬をショートカットする。ここからは天馬街道と呼ばれる62kmの山越えのルートだ。前述のように7回目の渡道であるが、実は初めて走行する道だ。

 

今までは淡々と走行してきたが、ここからは山道なのでちょっとキビキビ走ることができそうだ。雨も幾分小降りになっただろうか。天気は悪いが、快走路なので、それなりに楽しもうではないか。まずは道の両側には牧場がびっしりと並んだ区間を抜けていく、道の名の通りだ。その後、上り区間になってきたが、SL230でもグイグイと上っていける。20馬力しか持ち合わせていなく、大荷物を積んでいるのに大したものだ。なかなか250ccも侮れない。

 

そこそこの速度を維持しつつ、コーナーを抜けていく。さすがにハンドリングはTDMのようにはいかないが、しっかりと荷重を乗せていくと、後輪が気持ちよく旋回力を出してくれる。鋭くはないが、この速度で楽しいコーナーリングだ。これは、軽量コンパクトな車体が成し得る技であろう。やるジャン、SL230。

 

気持ち良く上りのワインディングを走行していたら、野塚トンネルに入った。ここが峠で、今からは日高山脈の東側を走行することになる。雨が弱くなっていることを祈ってトンネルを出ると、あーー、何たること、土砂降りで痛い。前述のように、靴だけではなく、股も思いっきり浸水している。腹も濡れてスースーする。関係無いが、先輩インストラクターの芳江ちゃんはシーシーである。

 

これほど浸水してしまったのだから、いっそのことカッパを脱ぎ捨てて、ずぶ濡れになった方が気分がよいのではなかろうか。半ばヤケになってそんな考えが浮かぶが、実際はそんなことはない。冷静になろうではないか。

 

天馬街道を走り終え、国道236号線で方位を300にとり、カッパを調達するために広尾の市街地を目指す。少しづつ市街地が近づいてきたので、「店は無いか」とやや速度を落として走行していたら、ホームセンター「つるや」さんを発見した。やれやれ、これで新しいカッパに交換できるぞ。早速バイクを店舗端の軒下にいれて、カッパを脱ぐ。あーあー、ひどいもんだ。ズボンの色が濃い色だったので、浸水が目立たないが、股からモモにかけて濡れている。胸から下もかなり濡れている。今日が寒くなくてよかったよ。

 

店内に入り、一目散に雨具のコーナーに向う。カッパがある!!やった、種類も豊富に取り揃えてある。本来ならば対水圧性を考慮すべきだが、イマイチよく解っていなかったので、3,980円の「OKAMOTO」製のものを選択した。あのオカモトだろうか、ならなんとかなろう。あと、ついでにくるぶしから上のある靴下も2足購入しておく。実は、短いスポーツ用のものばかり持ってきていて、寒い日に困るかもしれないと感じていたのだ。

 

雨をしのぐことができる環境が整ったことで、心理的に余裕がでてきた。ここでやっと、タイ寺コントロールからの管制事項に返答を行う。一応休息の度に目を通してはいたが、浸水していては落ち着かず、なかなか返信ができなかったのだ。R1-Z氏には、この場を借りてお詫び申し上げます。さて、今日のランディングポイントの意志を尋ねられたので、直別のライハとしておく。

 

4.ドキドキは続く

 

道道55号線、国道336号線、通称ナウマン国道で、再び針路を東寄りに変えて走行を続ける。相変わらず雨はひどく、時々痛い。しかし、新カッパのおかげだろうか、ひとまず浸水は止まっているようだ。ただ、既に濡れている股、内もも、ケツ、ハラはなんともできないので、気持ち悪く感じる。

 

さて、ナウマン国道の両側が放棄された耕作地と思っていたが、マップルを確認してみると実は湿原だったことに驚く。そして、国道だけではつまらないな、と、ここでちょっと寄り道をする。国道から逸脱し、道道881号線で湿地帯や原生林を通り抜ける。磁方位的には230位なので、やや来た道を戻る形になってしまったが、ちょうどヨードという成分が多く含まれる、晩成温泉に出た。晴れていれば太平洋を見ながら温泉に浸かることもできようが、雨だとどうしても余裕が無くなってしまい、宿でゆっくりしたいと思ったのでパスする。いや、年齢的なものだろうか。

 

その元来た道道881号線を戻り、再びナウマン国道で東へ向かう。おや、バス停に自転車が立てかけてあるぞ。どうやらチャリダーが走ることをやめて、体力の回復を図っているようだ。なんだかうらやましくなってくるが、腹が減ってきた。いろいろあったので、時刻は既に14時近くになっている。まずはプラン通りに浦幌の市街地へ出て、食事をしたい。

 

やれやれ、やっとセイコマを発見した。ここでおにぎり2個、100円やきそば、ごぼうサラダなどを食べて一息つく。やはり腹が満たされると気持ちも楽になるので、今後のプランについても考えがまとまりやすい。ちょっと冷静さを取り戻してプランを練っていると、そこへ一人のチャリダーがやってきた。なにげに挨拶をし話をしていると、現在は大学生でホストのバイトをしているとか。確かに身に着けているものは高級そうなものだし、見た目も色男である。ただ、いやらしい派手さはない。

 

ここで常々疑問に思っている、「女の考えていることがわかるのか」ということを尋ねてみた。もちろん当方はさっぱり解らないし、現に今でも「あの子をお茶に誘ってみようかどうか」と思案中だ。このことはこの旅で結論を出すべき懸案事項である。

 

果たしてその答えであるが、「一言、二言話をすれば、おおよそ傾向をつかむことができる」ということだった。たとえば、ナンパをしようとして声をかけたとして、ダメかOKかはすぐに判断ができるそうだ。ただ、彼が本当にホストかどうか、また彼の発言の真偽はわからないが、もし本当だとしたら、そんな能力があればもう少し楽しく生きることができそうだ。いや、いろいろな女の子と付き合うとかそういうことではなく、意中の人と食事したりすることができる可能性が高くなるのではなかろうか、ということだ。 

 

走行を再開するが、ここで予備燃料に切り替わった。運良くセイコマの斜向かいにスタンドがあったので、燃料を再搭載する。今朝富川で給油してからちょうど240km、搭載量は12ポンド(7L)なので、、おおよそ34km/Lを記録する。いいぞいいぞ、俺のバイク(孤独のグルメ風に)。

 

人間もバイクも元気になったので、昆布刈石のダートに挑戦しようと考える。いや、どうせならこの周りにある、静内林道も走ってみようかと考えてみるが、いきなり長いものでは何かあっても困るので、TDMでも走行実績のある昆布刈ダートにする。

 

まずは5km程国道を戻り、道道1038号線で霧止峠を越える。少々浮かれていたのか、本当はここで入るはずだった、国道336のバイパスを逃してしまい、、ダート路の東側に出てしまった、まあいいや、往復して楽しもう、と気楽に北海道初ダートへ。いや、SL購入後2回目という方が正しいかもしれない。ニューマシンでのオフロード走行はほんの1時間程度なのだよ、ヤマトの諸君。もっと練習してから来いよ、と自分に悪態をついてみるが、憧れのダート路のひとつに来られたのだから、問題はない。

 

ちょっと気分がハイになっているが、速度は抑え気味にコーナーを曲がっていく。さて、この道は、マップルでは「荒れたダート」と記載されているが、実際はそんなことはなく、ちょっと凸凹で、概ねフラットな未舗装路である。問題は荷物満載でのSLの走破性なのだが、これについても大きく予想を裏切られた。と言うのも、ほとんど舗装路と変わらずに走行できるからだ。ただ、荒れる場所では安定性を失う場面があった。つまり、SLはオフ車ということを過信せずに、セローと同種の「トレッキングバイク」と認識して進むことが正しいのだろう。偉そうなことを言って分析しているが、実は、一度縦溝につかまってしまい、怖い思いをしたと告白しておこう。

 

さて、昆布刈石のダートには展望箇所があるのだが、この天気では視界ゼロだ。しかし、オフ走行に多少の手応えを感じることができたし、快晴の昆布刈石ダートで、景色を眺めることは宿題としておけばよいことだ。こうして、気分よく道道1038号線に戻り、海沿いの道を行く。相変わらず海は鉛色で荒れている。実は、この辺りは2009年にも通っているのだが、その時も同様だった。

 

5.着陸とおまけ

 

時刻は16時過ぎ、今日のプランでは終点である直別にやってきた。ここにはミッキーハウスというライハがあり、2009年にも投宿している。ドライブインが経営しているライハで、別料金でジンギスカンを食べることができる。それがまたすごく旨かったので、こちらを選択したのだ。また、部屋2名相部屋であるが、布団付きで2,000円だ。ちょっと高いが、総合的に考えればまあまあと言える。因みに、今回の渡道では最新版のマップルを購入しており、そこにはしっかり掲載されていたので安心?である。

 

相変わらずの大雨の中、やっと到着だ。しかし、入口には鍵がかかっている。あれ、辞めてしまったのかと一瞬焦ったが、店内は綺麗な状態が保たれていて、営業しているように見えるほどだ。ひとまず電話をしてみると、女将さんではなく男性が出た。おかしいなぁと思いつつ宿泊したい旨伝えると、18時頃には開けるが、食事はできないということだった。現在16時過ぎ、2時間近くあるが、大雨で体力的にも精神的にも疲れている。了承して、時間まで待つことにした。しかし、女将さんはどうしたのだろう。経営者が変わったのだろうか。いずれにしても今日の宿は確保したので一安心だ。

 

タイ寺コントロールに位置通報、同時にランディング済みであることも知らせておく。そうこうしていると、雨がますますひどくなってきた。しばらく軒先でぼんやりとする。ついでに靴下を脱いで裸足になり、靴からは大量の水を放出した。いやあ、濡れていなってすばらしい。

 

水分補給をして休息していたら、雨が小降りになってきた。今日はジンギスカンは食べられないので、どこかで食料を調達しなければならい。おっと、その前に、隣の街である尺別には、新垣結衣主演の2010年公開の映画、「ハナミズキ」のセットがある。こちらを見物に行こう。

 

映画のセットがある尺別、ミッキーハウスのある直別とは、隣同士の駅である、距離にして5km程。北海道の移動だと、ちょっと何かしようと思うと10km、20km、往復で20km、40kmという距離になってしまうが、5kmならそれほど遠くない。

 

早速エンジンを始動し、国道38号線を5分程度東へ走行する。そして一旦尺別の駅を通り越して右折し、踏切を渡ると道道361号線が通っている。こいつをさらに右折して道道を追いかけていくと集落の中で道道がダートになり、セットに到着だ。こちらは事前に航空写真で調べておいたので、迷うことはなかった。

 

 

 

ハナミズキで使用された家

 

肝心の映画の内容は大したことはなかったが、ガッキーがとても良かったので、ここへ来られてちょっと嬉しい。管理人はオヤジなのだ。もっとも、女性の考えることも理解できないので、騙されてはならないだろう。

 

さて、玄関が開いているので入ってみる記帳ノートがある。それによると、こちらは近所に住んでいる方の所有物件であるようで、その方がいろいろと管理をされているようだ。ノートをめくって、今までに訪れた人の記録を見てみると、訪れた人は意外にも少ない。映画公開が2010年の8月下旬だったのだが、その時の公開記念という記録も残っている。さらに記録を読んでみると、あらかじめお願いしておくと、家の中も見ることができるらしい。これも宿題だな。

 

平沢紗枝の家、玄関

 

家の裏側

(エンディングではここが舞台となる)

 

写真を撮ってしばらく佇んでいたら、また雨が降ってきた。おっと、夕飯を買いにいかなくてはならない。時刻は17時を回っている。この先には店はないかもしれない、勝手そう思って国道38号線を戻っていく。ちょっと行けば店もあろうと思っていたのだが、方向が逆だった。つまり、尺別の次の街、5km程度離れた音別にセイコマがあるのだが、直別から戻ると、なんと20kmも戻らなければならない。あらかじめ地図で調べておけよ、と自分に文句を言うが、そんなものは何の役にも立たない。結局昼飯を購入した、まさに同じセイコマで晩飯を買う羽目になった。んー、雨で地図を出すことが億劫になっていたんだよねぇ。やはり、SL用に小さいタンクバッグを準備しておくべきたっだ。

 

結局40kmも無駄に走ってしまい、18時30分頃にミッキーハウスに戻ると、まだ開いていない。おかしいなと思って電話しようとしたら、先方から電話がかかってきた。あと30分程度かかるということだったので、待つことにする。だいたい、この時間からさらにどこか探すことは手間である。一応マップルには隣にM&Pというライハも掲載されているが、営業している様子も全くない。

 

寄ってくる蚊と格闘していると、19時頃に宿主が湘南ナンバーの車で到着した。そして助手席からは女将さんが降りてきた。事情を聞いてみると、女将さんは2週間前から入院していて、今日退院したということだった。えーーー、そうだったの。それはすいません、ありがとうございます。そして電話の応対をしていたのは、運転していた弟さんだったのだ。

 

6.ミッキーハウスにて

 

まずは荷物を玄関先に入れて、靴を乾かすために新聞紙をもらう。明日もこのジャージャーの靴は勘弁してほしいので、目一杯新聞を詰めては新聞紙に「水を吸ってね」と声をかける。そんな意味のないことをしていると、風呂を用意ができましたと知らせてくれた。うひゃー、メチャクチャアリガタイではないか。さっそくいただくことにしよう。因みに、ここはアットホームではなく、ホームそのものだ。風呂は住人である女将さん他が普段の生活にも用いているもので、そこをお借りするというわけだ。

 

何てことない、ただの風呂だが今日は熱い湯が身に染みる。慣れないSLでの雨中走行には、予想以上に体力を要したことが実感された。

 

風呂から上がって、宿泊料金2,000円を支払いつつ、女将さんとお話をしてみる。受け答えはしっかりしているし、お年相応という感じだった。

 

飯を食べ、明日の天気を確認してみる。最近はディジタル放送に切り替わっているので、天気予報も時間を待たずして見ることができる。これから行く道東は、午前は曇り、午後は晴れの予報が出ている。よっしゃ、あすはカッパを着なくてすむぞ。そう考えると俄然元気が出てくる。管理人も相当の気分屋だ。

 

今日の宿

 

気分よく、浸水しまくったジャケットやジーパン、靴下を備え付けの乾燥機に入れて乾かす。そう、こちらには乾燥機があるのだよ、ヤマトの諸君。しかも今日は貸切なので気を遣うこともない。宿泊料金2000円はちょっと痛いが、まあ無難な選択であろう。

 

一通りの仕事を終えたので、テレビを見てくつろぐ。ニュースでは大雨で冠水した様子などが流れていた。どうやら道内全般に大雨だったらしい。今日はその中を走ってきたのか、いやあ疲れた。

 

本日の走行 330km

 

3日目へ続く