2012年4月7〜8日
金山湖（岩屋ダム）にてR1-Z氏
（ちょっと寒そう）
毎度ながらR1-Z氏が多忙であったが、何とか開催にこぎつけた今回の温泉ツーリングである。楽しみにしていると、出発の前夜、氏から「先日の春の嵐でマシンが倒された」との一報が入った。「多分大丈夫だと思うけど」ということだったが、念のため出発前に点検するので、朝に連絡をもらうということにして就寝した。
一方、当方はマシンの整備、点検は済ませてあるので、8時には起床し準備するつもりであった。しかし、疲れていたのか、氏から電話がかかってきて初めて目が覚めた。おいおい、もう9時じゃあないですか。今日は早めに宿泊地に到着したいので、10時に日泰寺集合というプランで提出、承認となった。急いで準備しなきゃと慌ててみるが、一応昨日の夜、ある程度必要なものをザックに入れていたので、それほど焦る必要はない。シュー電も無い。
さて、次はマシンの準備だが、TDM900は先週累積走行80,000kmを超えたものの、ますます好調という様相だ。というのも、前回の誕生日ツーリングと前後してエアフィルタ、プラグ、そしてオイル交換も済ませてあるからであろう。これもひとえに「基本的に純正部品のみを使用してきた」ことが大いに効いている者と思われる。
ただ、ここ数日は気温の変化が大きいので、エンジンを暖機しつつ、タイヤのエアチェックは出発直前に行いたい。余談であるが、タイヤというとXLRのものがそろそろ限界である。溝は若干余裕があるが、ブロック根元やサイドウオールのひび割れが顕著になってきた。さらに、チューブも劣化してきているだろうと思われるので、そろそろ交換しなければならない。そこで、今回は通販で「マッハ」からダンロップD603前後とチューブを購入した。お代は15,000円弱と大変お買い得だった。因みに近所の量販店だと20,000円超えとなるのだから不思議だ。もっとも、自分で交換するのだから、手間賃は自腹である。その購入したタイヤだが、台所に転がしてあり、少々邪魔だ。G.W.前には何とかしたい。
ちょっと急ぎ気味で出発するが、燃料が満タンではない。昨今は原油がやたら値上がりしているせいか、ガソリン価格も一気に150円/Lに迫ろうとしている。山間部だとさらに10円は上乗せされるので、行きつけのスタンドで35ポンド程を144円/Lで搭載しておく。
こうして集合場所である日泰寺へ10時過ぎに到着する。当方が少々遅れたので、氏は境内でタバコをのんでいた。すいません。
それにしても今日は良い天気だ。これで気温が高ければ尚嬉しいのだが、少々風が強くて寒い。暑さ寒さも彼岸までというが、今年はいつまででも寒い。当方が中部地区を離れ、一時四国に渡った1996年もこのような状況だったと記憶している（1999年に帰還）。
まずは記念撮影とブリーフィングを行い、早速R1-Z先導機長に続いて走行を開始する。しばらくは街中の走行となるので、街のスペシャリストである氏に先導をお願いしたわけだ。こうして、国道41号線を北上し、詐欺容疑などで社長が逮捕された美宝堂横を通過する。この店のCMは時々全国区の番組でも取り上げられるものであったが、なかなか良いことばかりは続かないようだ。
そして、R1-Z氏のマシンと当方本人の燃料補給を兼ねてコンビニへ入る。ここでパンなどで簡単な食事を済ませつつ、混雑している国道41号線の状況を観察する。うすら寒い日が続いていても、桜は満開となり、開放されたように皆が出かけているということか。
休息後、走行を再開する。先に打ち合わせた通り、このまま41号線で岐阜に入り、道の駅ひちそうから県道64号線に乗り換える快走作戦を展開予定だ。ただ、その前に避けることが難しい小牧の渋滞をどうやり過ごすかが問題だ。案の定小牧付近で国道は渋滞している。今までの経験からすると、この先犬山辺りまではこんな調子だろう。
ということで、R1-Z氏の思い切りの良いすり抜けが始まった。というか、当方がビビッてズバズバと決められないことが多いのだ。そんな氏の後を追うように頑張って追いかけるが、大口町辺りでトラックを挟んでしまい、先導機R1-Z号を見失ってしまった。まあ、ルートは打ち合わせてあり、かつ目的地も下呂温泉と決まっている今回のツーリング。さらにお互いに電話も保持しているのでそれほど気にせず、「そのうち追いつくでしょう」と気軽に走行を続けた。
予想通りに犬山で渋滞の先頭が見え、ここからは基本的に快走区間だ。ただ、このあたりは白バイが目を光らせていることが多いので、必ず適当なペースメーカーを見つけて、車間距離を空けてくっついていく「コバンザメ作戦」を採る。幸いにも今日は取り締まり車両を発見することは無かった（当方が気がつかなかっただけかも）。趣味の免許は大事にしたいものだ。
それはそうと、R1-Z氏はどこへ行ってしまったのか。そろそろ合流することと思うのだが、まったくその気配が無い。そこで電話を確認するが、着信記録は無い。ひとまずはタンクバックの地図入れに場所を移し、入電があった際にすぐわかるようにしておく。
引き続き単独走行で最近開通した41号線バイパス路に乗り、昭和村横を通過する。ここまで来てもR1-Z氏と合流できない。ということは、ひょっとして氏は引き返し、はぐれた現地に戻ったということか。そういうこともあろうかと、一応対向車線にもチラチラと目を向けてはいたが、同国道は中央分離帯がでかいし、大型トラックやバスも頻繁に通行するので見えなかった可能性も高い。ちょっと迷ったが、打ち合わせておいたルートを行き、適当な場所で電話を入れるとしよう。そして、後で気が付いたのだが、この段階ですでに入電があったのだが、当方が気づいていなかった。申し訳なかったです。
結局単独で道の駅ひちそうに到着したので。一旦休息とする。そしてR1-Z氏からの着信を確認したので、こちらから連絡を入れてみる。すると、当方が予測した通り、R1-Z氏は当方がはぐれた現地付近にいることが八角部屋。「トラブルがあったかもしれないので引き返した」とのことだった。ますます申し訳ない。「一応こちらも各所に目を配っていたんですけど」と言い訳をしたが、後の祭である。一方R1-Z氏も「ひちそうで待っているだろうが、途中ですれ違いになるといけないので、現地で留まっていた」ということだった。
こうして、R1-Z氏がこちらに向かい再合流することにして、電話を切る。その間当方は休息していればよいので、温かいお茶を飲んで畳のあるスペースでくつろぐ。にしても、出発時に述べた通り、天気は快晴なのだがうすら寒く、特に岐阜に入ってさらに冷えてきたので足先を「にぎにぎ」して暖める。こんなことだろうと冬用のライディングシューズをはいているのだが、それでもこの足の冷たさ。当方が歳をとってしまったということか。福山雅治も「40歳くらいから足が冷えるようになった」と言及していたしな。
そんなことを考えていたら、黄色いフェンダーが目印であるR1-Z氏のマシンがやってきた。お疲れさんです。お互いの方策がかみ合わなくてご迷惑をおかけしましたが、どうもありがとう。ここで時間的に丁度よかったので、簡単に食事を済ませることに。今日は晩飯で豪勢に「飛騨牛」を食べる予定だから、あまり食べないようにしておこう。
昼飯を食べつつ、この一件について話し合う。今日は出発前のブリーフィングで、途中の休息地点を決めてあったので問題なかったが、そうでなかったらもうちょっと手間取ったかもしれない。逆に電話が無くとも、何とかこの道の駅で合流できた可能性も高い。
つまり、今世紀に入り、パソコン、携帯電話と連絡手段は格段に進歩し、多様化しているのだが、結局最後は当事者同士が、共通の認識を持っていなければならないということだ。ともすると、簡単に連絡ができること＝内容が伝わることと錯覚しがちであるが、そうではない。特に業務上のメールなどで伝えた内容について、顧客と認識のズレが起き、大きな問題になることはよくあることだ。我々のような「情報産業」に従事している者でさえ、こんなことは日常茶飯事なので、人間ってららららららぁ〜。
いずれにしても、再び合流できたのでよかった。
そんな感じで、今度は当方の先導で県道64号線を快走していく。この道は別の団体のツーリングに参加した際に教わったもので、高速コーナー中心の楽しい道だ。当方がよく用いていた道の駅「平成」経由の58号線は通量が多いので、遅い四輪に引っかかることが多いのだよ、ヤマトの諸君。
同県道を50ノットで走行していく。何度も申し上げているが、今日はうすら寒い。全くすっかりと温かくなってくれないものかと思うのだが、こればかりはなんともいかない。少々震えながら、再び国道41号、256号線、県道86号線とルート換えて金山湖こと岩屋ダムへ向かう。特にこの県道86号を進んでいくと、だんだんとカーブの数が多くなり、カーブの曲がり具合を示す数値Rが小さくなってくる（Rが小さい方が曲がり方はきつい。詳しい説明は省く）。
そして打ち合わせ通りに、岩屋ダムのヘリポート兼、駐車場へバイクを滑りこませる。ここはヒューヒューと風が鳴いていて、さらに寒い。陽に当たりつつ小休止していると、崩落しかけている法面の工事しているのを発見した。こういう類のものは重機で行うものかと思っていたのだが、細かい部分はやはり人間の力が必要なようである。法面に沿って垂直に降ろされたロープに、て、いや安全帯を取り付けてはいるが、作業者が岩を蹴り落としたりしている。一応地下足袋も履いている作業者であるが、これはかなり危険を伴う業務だ。それはそうと、R1-Z氏も昔、この種の仕事をしたことがあるそうで、煙突だかガスタンクだかに螺旋階段を取り付けるものだったそうだ。その際、安全帯を装備していることはもちろんだが、視覚的な恐怖はいかんともし難いらしい。付き合いの長い氏であるが、当方この話は初めて聞いたのかもしれない。
この後はR1-Z氏の先導でダム湖沿いの県道86号線を走行していく。ここはなかなか楽しい道なのであるが、少々気をつけないといけない。というのも、カーブの入り口は緩いくせに奥がやけに深く、マシンを寝かしたり起こしたりするタイミングがちょっとズレるからだ。加えて、今日の路面状況はなんだか砂っぽいし、この寒さでは路面温度もそれほど上がっていないと思われる。また、シーズンも始まったばかりなので、体の動きも硬い。こういう時は用心して、あまり飛ばさないでいくことにする。もちろん、R1-Z氏は2スト特有の煙を上げながらかっとんでいった。2スト一筋3,000時間はダテではない。さらに431号線で美輝の湯方向へ向かう。こちらも中速が主のコーナーが続く快走路である。ここからは路面状況は多少マシになったが、路面温度が低いことには変わらず、引き続き慎重に行く。
各々のペースでワインディングを楽しみ、当方がR1-Z氏の姿を見つけたのは道がダム湖を離れていくあたりだった。このときは知らなかったが、途中で、氏は後輪の制御を失ってあわや転倒かという場面があったそうだ。一方当方は不完全燃焼である。
こうして県道431号線から国道257号線へスイッチし、眼下に萩原地区を望みながら右カーブを下っていく。さらに、飛騨川を挟んで国道41号線と並行に通る、県道88号線で本日の目的地である、会社の保養所こと社長の別荘へ向かう。この頃になるとかなり寒くなってきて、山の陰に陽も隠れてしまった。しかし、保養所には温泉が待っている。それも源泉掛け流しである。会社には相当の不満があるが、この温泉に入ると「入社してよかった」と唯一思えるのである。そして坂を上り、到着である。一応定員は12名なので2名にしては広すぎるが、気がねなく寛ぐことができる。
荷物を置いて、早速食材他を買いに、温泉街にあるスーパーへ出かける。本日のお目当ては飛騨牛である。色々検討した結果、赤身と霜降りを合わせて600g、岐阜名物のけいちゃん200gを購入してすき焼き＆焼肉にする。あと、同じ岐阜名物のからし豆腐、下呂発祥と書かれた「龍の瞳」という米、そして忘れてはならない魚肉ソーセージなどなどを仕入れた。
別荘へ戻り、前述の魚肉ソーセージをかじりながら飯と温泉の準備を進める。食事の準備を先に終え、お待ちかねの温泉に浸かる。オークラ氏を見習って飛び込んで入湯しても問題は無い。「うー」とか言って唸りながら今日の走行を振り返る。途中で、はぐれてしまうというハプニング、岩屋ダムで一時操縦不能になったこと、そしていつもの業務関係の愚痴だなどを熱く語る。これについてはいつも同じ結論に達するのだが、毎度盛り上がる。特に顧客の方針、業務に対する考え方はどれだけ頭をひねっても理解不能だ。別に言われたことをやっていれば良いのだが、その言われることがその都度変わったりするのには困ったものだ。世の中そんなもんか。
すっかり良い気分になり、関西式に肉を焼きながら調味料をかける。んー久々の肉らしい肉を味わう。憎い味だ。
飛騨牛のすき焼きを前にご機嫌のR1-Z氏
そして、気分も良かったので、珍しくも「氷結」を350mlも飲んでしまい、かなり回ってしまった。からし豆腐でこんなことも。
だいぶ回ってます
因みにこの豆腐であるが、丸型の豆腐の中にからしが入っている。からしと豆腐って意外に合うんだ。調子に乗っていたら頭痛が襲ってきた。そうだ、当方は極めて酒に弱く、１缶もチューハイを飲むなんて完全な飲みすぎだ。う・・・、痛い。あとはお馴染みの「チューボーですよ」で桝田アナを観て、午前２時ごろ就寝となった。
本日の走行距離 170km
朝はいつもの生活習慣に従って８時頃に起床した。玄関ホールの「上村淳之」のサギの絵を見つつ、ダイニングへ行く。ちょっと調べてみたところ、この画家は繊細な筆使いで鳥の絵を多数描いており、当ページと相互リンクいただいている「放浪のページ」内でも、主宰者のローホーさんがどこかの美術館でこの作家の絵を見たと報告されていた。
当方は絵のことはよくわからないのだが、ここを訪れる度に「この絵は鳥の様子をうまく表現しているなぁ」となんとなく思っていた。そして、前述のローホーさんのレポートを読んで、どうりで素人にも感じるものがあるわけだと妙に納得してしまった。
ダイニングに行くと、既にR1-Z氏が起床している。氏もいつもの生活様式を保持しているようだ。今日は昨日の残りモノで食事して、温泉に入って、午後から帰宅するのみだ。焦ることは何も無い。だらだらと「サンデーモーニング」の野球評論コーナーを観る。大沢親分が亡くなった後は、張本の相手は若い解説者が行うという形式になっているようだ。この日は大魔神の佐々木が大役をこなすようだ。R1-Z氏の話だと、基本的に張本の意見が通り、賛同する場合はコメントするが、賛同しない場合はノーコメントになるらしい。そりゃそうだ、球界の重鎮相手には逆らえないというものだろう。
ダラダラする二人
昨日のすき焼きで雑炊を作って朝飯兼昼飯とし、温泉に入り、昼寝をする。絵に描いたような休日を過ごしつつ、片付けも進行していく。こうして15時頃に記念撮影を行い、フライトプランを提出する。
玄関前にて記念撮影
今日は特に変わり映えしないコースを3つに分けて帰宅する予定だ。まずは下呂の市街地を抜けて、国道41号線に合流、制限速度前後で、知立、東岡崎という様子でダラダラと流していく。少し空気が冷たいが、気温は昨日よりも5度は高いのではなかろうか。風も弱く絶好のツーリング日である。
なんてことない国道走行から道の駅 「美濃白川」で一息入れる。前はピアチューレと横文字名だったのだが、経営者が変わったのだろうか。さて、ここはソーセージやお茶ソフトクリームなど特色のあるおやつが販売されている。おや、建物奥には温泉も開業しているではないか。入湯料は450円とお手ごろ価格だ。新規オープンの場合、最近は500円超も珍しくないのだが、これは驚きだ。
そして、我々ライダーとしてはやはり、ソフトクリームを頂くことがある種のしきたりだ。アイスナメナメ、次の休息地点をおなじみの道の駅「らっせいみさと」と打ち合わせておく。もちろん中野方峠経由だ。
ゆっくりと出発したせいか、もう陽が傾いてきた。ちょっと急いで第二レグ開始である。国道41号を白川口まで下り、県道62号、県道68号線と繋いで50ノット維持で中野方峠を目指す。この辺りの道は中央線が全て白色破線なので機会ある毎に前走車に追い越しをかけていく。もちろん速度取締には細心の注意を払っていることは言うまでもない。
中野方峠ではちょっと気合が入ってしまった。あまり頑張りすぎるとロクなことがないので、程々にしておこう。それにしても、漫然と走っているとかえって危ないこともあるので、このくらいの緊張感がある方が安全であるし、楽しいものだ。
結構熱くなってしまった。国道418号線に乗り換え、道の駅 らっせいみさとで第二レグを終了とし、トイレに行きクールダウンする。ところで、熱くなっていたのは当方だけではなかったようで、R1-Z氏から燃料再搭載の要求があった。計画では県道66号線を使う予定だったが、この道沿いにはガソリンスタンドが無いので、第三レグは計画を変更して、県道65号線から釜戸で国道19号線を走行し、給油ポイントを目指すことに。
さて、この番号が一番だけ違う県道65号線であるが、実は走ったことがない。酷い道かもしれんと思っていたが、アップダウンがあり、カーブありでかなり楽しい。しかも、片側1車線ずつあり、中央線は破線である。なかなかの快走路であり、大きな発見であった。
燃料搭載後は国道19号線をしばらく走行し、瑞浪から県道20号線で針路を180で行く。そして、いつもの県道66号との交差点を右折し、さらにラーメンの「あきん亭」を左折して再び20号線で南下していく。ここからはいつもの道なので、自動操縦のように何も考えずに国道363号、419号線とつないでいく。
この頃になると陽も暮れて寒くなってきた。やはり、4月の夜は寒い。ということで、R1-Z氏は県道33号線で帰宅ルートを採り、当方はいつもの道を通り18時40分頃帰宅した。今日はこの後、オークラ氏からお誘いを受けているので、急いで現地へ向かった。
本日の走行 100��