2013年4月29日
W氏のマジェと当方のTDM、後方にハーレー氏とW氏
（道の駅 しなのにて）
約半年振りのWRTツーリングが開催された。今回はW査察操縦士からの起案で、同氏が先導機長とその業務を担当してくれた。プラン提出から、メンバーへの連絡まで、ありがとうございます。
そのメンバー構成であるが、W氏、準レギュラーであるハーレー氏、管理人の3名である。常勤メンバーのR1-Z氏は都合により不参加となったが、次回の会合には参加したいとのことであった。
当日は早めの始動で、8時に道の駅しなのに集合となった。尚、当方はこの日に備えてエンジンオイルとオイルフィルター交換を済ませてある。リアのブレーキパッド残量がハガキ数枚分となっているが、こちらは部品の手配が済んでおらず、黄金週間後に交換予定だ。
自宅アパートを7時過ぎに出発し、白バイに活躍場所を提供しないよう35ノット維持でグリーンロードを走行していく。もっとも、この時間ならば取り締まりは行われていないし交通量も少ないのであるから、それ程気を遣う必要もなかろう。しかし、こういう習慣を身につけることは大切だ。油断した時についついスロットルを開けすぎてしまうからね。
現地に到着すると、駐輪場にハーレー氏と彼の機体であるバルカン1500を発見した。今シーズンもよろしくお願いします。
挨拶をして近況を報告しあう。氏は今年末には定年退職を迎えるそうだが、当方はまだ50歳半ばくらいかと思っていたのでびっくりだ。そしてその後は年金がもらえない都合から、結局給料を30から50％近く削られて再雇用され、今までどおりの生活を送るとのことだった。因みに当方のオヤジも同様に定年後は再雇用で働いており、70歳の今でも現役だ。
うだつの上がらない、万年ヒラ社員のオヤジだったが、ナンダカンダ言って健康で人生を謳歌している。一方ではこんな話を聞いたことがある。定年前は支店長などの役職に就いて活躍していたが、定年退職で仕事を辞めた後に認知症を発症してしまい、今では奥さん以外の人は認識できない程に進行してしまったとか。人生ってどう生きても人生なんだよなぁ。楽しんだ方が得なのだろうか？？
マシンについて話していたら、どうもスクータが売れ筋で、若い人がバイクに乗らないこの現状ではねぇ、と話していたら、程なくしてW氏が到着するが、なんとマジェスティーで登場だ。じぇじぇ！マジェスティ、何とも当方はバツが悪い。これは「Wの悲劇」ならぬ、「W氏の衝撃」である。
話を聞いてみると、W氏は通勤快速にグラストラッカーをやめて、マジェスティを選択したようだ。しかしなぜ、今日のツーリングに通勤用機材を選択したのだろうか。最初は、「ドカだとハーレー氏がコーナーで大変だから」と冗談めいていたが、実際はこのG.W.中にサーキット走行会を控えており、モンスターはタイヤ交換他整備中で、店に預けてあるということだった。なるほど。ハーレー氏のみならず、当方もこのぐらいのハンデがないと到底太刀打ちできないから丁度よい。
しばしコーヒーを飲みながら談笑する。W氏は仕事がかなり忙しく、帰宅する時間もなかった時があったそうだ。それで多少潤い、通勤機材を更新したということだった。また、上記のように年齢の話をしていたのだが、「R1-Z氏の方が実年齢よりも若く見える」とハーレー氏。これは当方の友人等にも共通した見解である。
W先導機長、ハーレー氏コパイ、当方はオブザーバーの順で走行を開始する。久々の編隊である。こうしてツーリングを楽しむことができることは、本当に嬉しいことだ。感謝。
そう考えていると、早々に89年型のドゥカティSS、通称ダルマに遭遇した。この機体は元々が不人気車だったこともあり、今やメーカーからの部品供給も途絶えつつある。整備はどうしているのだろうかと心配になるが、その辺りは悪徳業者が幅を利かせているに違いない。いや、悪徳ではない店もあるから、めぐり合わせによっては楽しいバイクライフを過ごしていることだろう。
当方は昔、「元計画」というドカ店で働いていたことがあるが、そこは典型的な悪徳であった。そのおかげでドカ嫌いになったのだが、バイクに罪は無いのだ。事実、W氏のドカに乗って「これはナカナカやるなぁ」と感心したこともある。
こうして、国道363号線を北上し、「我が母校」の下を通過する。そして、焼き物工房が軒を並べる街道沿いを良いペースで走行していくが、ちょっと遅い4輪につかまってしまい、早くも快走が途切れてしまう。
ただ、途中からは中央線が破線になるので、これら4輪車を追い越して国道をどんどんと北上していき、土岐市に入った曾木手前辺りで県道「永69輔」号線へ乗り換える。｢エーロクキュウ｣って何ぃ？と聞かれそうだが、Ｗ氏が仕事中にラジオを聴いている時、ある番組の投稿リスナーの常連に「永69輔」さんという人がいるらしいのだ。そして、今回丁度県道69号線を選択したのでこの句を用いたとのこと。Ｗ氏の思考様式が益々当方に汚染されてきているような気がするが、どうだろうか。
その永69輔号線であるが、基本は片側1車線で路肩も広く、走りやすい道であり、周りの岩盤を切り通したような場所も多く見られる、ワイルドだろぉ〜という趣だ。また、低中速で構成されていて技量維持にも良い。ただ、路肩付近には砂が出ているので、あまりワイドなラインはとることができない。
をさらに進んでいくと、だんだんと周りが開けてきて市街地になってきた。ここで国道19号線に合流して、機首を270方向へ向けて1海里強走行し、さらに土岐で国道21号線へスイッチする。
ここからは再び上り坂になり、山間部へと入っていく。たまに待ち合わせ場所になる道の駅、志野・織部を横目に見ながらRの大きな長〜いカーブを抜けていく。関係ないが、オオクワ301の看板文句は「太〜い阿古谷」だ。
御嵩市街地に入り、田んぼが目立つようになったら今度は名無しの道へ乗り換える。ここは御嵩エコーラインと並行した道で、超快走路が5ｋｍ程度続く。
実は管理人は昨日もツーリングへ出ており、その際サスペンションのセッティングを少し変更た。具体的にはリアの圧側を一段強めて、伸び側は反対に一段緩めてきたのだ。これにより、コーナー進入時、脱出時共に微妙に腰高な姿勢を維持できるようになるよう狙ったのだが、狙ったとおりに気持ちの良いコーナーリングができるようになった。さらに、県道366号へと合流し、長いトンネルを抜けて右カーブすると丸山ダムだ。
丸山ダムの前を通り、杉原千畝記念館を通過して国道418号線を東へ走行する。ここからも超快走路であり、50ノット以上で高速コーナーを回っていく。今日は天気も良いし、道も良いので気分は最高だ。
そしてその国道が通る新旅足橋（たびそこばし）横のスペースで休息をとる。以前のレポートでも記載したが、この橋はラーメン箱桁橋としてはとても長いものらしい。それはそうと、当方はヴァカであるが「高い所は苦手だ」と言いつつも、お決まり通り橋の真ん中まで歩いていき、高さ200mを体験する。余談だが、当方は風邪もよくひく。この決まり文句はあまりあてにならないようだ。
それにしてもこの高さは驚く。200mでこの高さ、東京スカイツーリーは450mの所に展望台を備えているそうだが、一体どんな高さだろうか。全くもって理解不能である。
歩きながらそんなことを話していたのだが、なぜかこの辺りは虫が多く、追い払いながら話す。また、それなりに人も集まってくる場所であり、ちょっとした観光スポット的存在になりつつあるので、「売店を作ってもよいだろう」とはW氏の希望だ。一方ハーレー氏も「歩道の無い（北）側の景色を見たい」とこのスポットに興味深々であった。
新旅足橋にて、W氏（奥）とハーレー氏
次は機嫌の悪いインリン様で有名な「折坂の棚田」へ向かう。関係ないが、誰かの歌で「オリオリオリオー」という歌詞があった。なんかヒップホップの踊りに使われるような音楽であり、意味の無い歌詞だなぁと思っていたので覚えていた。
オリオリオリオーの棚田へは国道418号線丸山バイパスを60ノット程で快走していく。ここは民家もほとんど無く、交通量も少なく、カーブも緩いので飛ばしすぎに注意しなければならないが、快走区間なのでこの程度の速度は適切だろう。また、周りは赤土が露出している。これは粘土の層であり、岐阜県で焼き物が発達したその源というわけだ。
快走路を過ぎて湖南地区に入ると国道が途切れ、道幅が1.5車線となり、自動的に道の名前が県道353となる。この林間のワインディング路を抜け、テーの字で右折し同402号線を使っていけば、オリオリオリオーの折坂の棚田だ（くどい）。
ちょっと狭いあぜ道を通り、駐車場で一息入れる。ハーレー氏曰く、「ここは設楽にある四谷の棚田よりも規模が小さいなぁ」と。またW氏も「こっちの方が明るくてよい。四谷は山陰で陰鬱としている」と各々、率直な意見を述べている。当方は単純に「四谷とは名前が悪い」と思っただけだが、発言はやめておいた。
すると、ガラガラ、ドロドロとドゥカティ車の音が聴こえてきて、こちらに赤いマシンが入ってくるのヶ見えた。おや、あれは集合場所の近辺で見かけたダルマではないか。駐車してヘルメットをとったオーナーはやはり、40代後半ぐらいの中年である。
田植え前の棚田
それはそうと、今日出かける前に新聞を読んでいたら、中高年のライダーの死亡事故が急増しているとの記事が掲載されていた。その記事によれば、リターンライダーが昔の感覚で操作しようとして失敗し、事故に至るというものだった。当方が考えるに、これは半分は正しいが、十分な解説とは言えない。というのも、リターンライダーと思しき、操作がぎこちないライダーがR1やGSXR1000、ドカのスーパーバイクといった、かなりの腕を持った人でないと普通に乗れないようなマシンに乗っていることを多々見かけるからだ。
管理人の独断と偏見で言えば、そういう御仁はその昔、250�佞�400�佞離丱ぅ�にちょっと乗ったことがあるという方が多いのだと思われる。時は流れ、免許は教習所で取得可能になり、金銭的に余裕もでき、「大型バイクに乗ろう」と思い立つ。どうせなら性能の良いものを買おうということで、上記のような超ド級マシンを購入する。
この背景にはマシンの選択という重要な行程が疎かにされている、いや、その方法を知らない人が数多くいるということだろうと思われる。もっとも、そういう自分の基準を確率するには手間や時間、労力がかかる。情報化社会と言われて久しいが、上記のような大切な情報は案外少ない。
話がそれた。
写真を撮影して本日のメインエベントである、「ケイチャン」を食べるため、白川町を目指す。県道68号線の中の方峠を抜けるのだが、地図をみてハーレー氏が「こんなくねくねをはしるのか？」と、バルカンのステップやエキパイ、サイドスタンドがコーナリング中に「擦る」ことを懸念していたが、「いやいや、いつも走っている道ですよ」とW氏、当方でフォローしておく。氏の腕なら何の問題もなかろう。
ここからも再び、当方はオブザーバーポジションで走行を再開する。今日は当方が勉強になる良いポジションだ。それにしてもW氏は何に乗らせても速い速い。マジェも路面とエキパイなどが「擦る」ので思いっきりリーン・インのフォームをとり、バンク角を押さえたコーナリングを成功させている。
以前、店のツーリングで元GPライダーの河崎裕之氏とご一緒した時に、氏が乗るTMAXで並み居るスーパースポーツ車にのるお客さんを思いっきりブッちぎっていたことを思い出す。いやぁ、やはりバイクは腕ですなぁ。
中野方峠を抜けて白川町側に下っていく道も、交通量は少ないので超快走路である。たまに現れる遅い4輪車をちぎってはなげるように追い越すのだが・・・、ん、今日のW氏は後ろについて走行している。さすがに追い越し加速ではモンスター1100のようにいかないかって、マジェは250だからなぁ。まあ免許も大事なので、今日のところはこんな感じで。
コメリを通り過ぎ、トンネルを抜けて右折する。いつもはここを左折して国道41号線に合流するが、今日はマイナーなルートである県道70号線を走行する。今まで磁方位がクルクルと変わっているので、なんとなく結構な距離を走ったような気がするが、実際はこの時点ではまだ150km程度の距離しか出ていない。
関係ないが、エアロビクスの「振り」を考える時に「面変化」という考え方がある。これは体の前面が向いている方向を変えるという意味だ。例を挙げると、超基本的な動作に、「歩く」というものがある。これを「円を描きながら歩く」というように変化させたとしよう。これだけでも印象が全く違うし、強度的にも多少変化が出る。同じように、同じ道を自動操縦で走るのと、針路を変えながら行くのでは全く違う用に感じるものなのだ。
こうして川沿いの超快走路である、県道70号線を突っ走る。最後尾を走っていて気が付いたのだが、前を走行するハーレー氏も車高の低いアメリカンバイクだ。それなのに、いつも我々と同じ道を同じような速さで走行している。元機材ののK1200ではそれは十分に可能だが、その前のスポーツスターでも同様であった。因みに仏坂峠で敗北を喫したことはあるものの、CB750巨大ボールドールカウル付き車でもスイスイとカーブを抜けていた。
W氏の速さについてはいまさら語るまでもなかろうが、ハーレー氏も同様に非常に巧みなライダーであることを改めて認識した。また、バルカンの1500�侫┘鵐献鵑�ら生み出される強烈なトルクは、コーナーの立ち上がりでその真価を発揮する。まったくもって当方以外のWRTメンバーのレベルは高い。
そんなことを思っていたら今日の最大の目的地である焼肉「白草」（http://www.50913.ne.jp/shirakusa/）に到着した。こちらは本日の機長であるW氏が発見した店である。その情報網の広さは計り知れない。
店内に入ると、まだ11時と早めの時間だったので、お客は我々だけであった。メニューを見て鶏ちゃん定食700円にしようとしたが、よくよく見てみると、白草定食というものもある。こちらはとんちゃんプラスもう一品、肉を追加できるもので、値段も1,000円とお得感がある。というわけで、W氏と当方は白草定食、ハーレー氏は鶏ちゃん定食にした。
そうすると女将さんが、でっかい長方形のステンレスの板をコンロにかけて火をつけ、肉や野菜を入れてくれる。ここでハーレー氏は何か勘違いしていたらしく、「俺も豚ちゃん追加して、2人と同じものにする」と申し出があった。「白草定食の仕組みがよくわからんかった」とのことだった。
この間に新たなお客さんが2、3組やってきて、昼時の賑わいになってきた。我々の肉も丁度食べごろになったので、早速頂くことにする。女将さんがどんぶり飯と味噌汁をこの時に合わせて運んできてくれるという、ニクイ心配りも良いね。
とんちゃんとけいちゃんを焼くW氏（左）とハーレー氏（右）
この店は醤油ベースのしょうが風味、にんにく風味の2種類のタレが用意される。もちろん、鶏ちゃんはもともとにんにくのタレに漬け込んであるのだが、豚ちゃんを食べる時はこれらが必要である。というのも、豚ちゃんは少しにおいがあるのだが、このタレのおかげで旨くなるのだ。また、この豚ちゃんはコリコリと歯ごたえがよいので、いけてます。
また、鶏ちゃんはタレをつけても、そのまま食べてもおいしくいただける。当方は肉汁を吸い込んだ野菜と一緒に食べる方法が一番旨いと感じた。お好みでどうぞ。とてもご飯がすすんで、大盛のご飯もあっという間になくなってしまった。これで1000円はお得だ。
店を出て、記録写真をとり、山奥の清清しい空気を感じながら今後のプランを話し合っていると、店の主人がカメラを持って出てきた。実はこの店の主人は昆虫採取ならぬ、「バイク採取」なる行為を行っているようだ。その実は、店を訪れた人々のバイクの写真を撮るというものだ。これは以前に訪問した、御前崎の「学校へ行こう」という給食のメニューを提供している店でも同じことを行っている。
満足げな表情のハーレー氏（左）とW氏（右）
（焼肉 白草の店舗前にて）
さて、この後はふとしたことから、道の駅 五木のやかた・さかうえを目指すことになった。ここは数年前にW氏と当方でツーリングした際に立ち寄って、「ただのあばら家だ。こんなの道の駅を名乗る資格は無い」と散々酷評した所だ。というのも、建物こそ良い木材を使用しており立派なものだが、いささか規模が小さい。さらに、その中はあまり魅力の無い形だけの土産物屋があるだけで、お茶を飲むテーブルが片隅に3組程度存在しているだけだったのだ。こんなもん交付金で建設するなよ、バラマキの典型だ。
その後、改善されたわけも無かろうが、ハーレー氏にも見てもらおうということになったのだ。まずは県道62号線をさらに北上し、白川村市街地から国道256号線で中津川方面へ舵を取る。その途中、付知峡で休息しようということになったが、まだ疲れていないということでダイレクト五木のやかたということになった。
ところで、「五木のやかた」は「ゴボクのやかた」であり、「イツキのやかた」ではない。これは上記の批判を散々記載した後に知った事実であることを告白しておこう。
意気揚々と国道256号線を走行するが、ここは丹頂鶴な道である。また、わりあいと市街地の中を通るので、速度も上がらない。しかし、県道3号線へ乗り換えると一気に林間のワインディング路だ。また、最近改修があったらしく、超快走路に変貌していた。いや、もともと片側1車線ずつの快走路であったのだが、今回の改修でさらに道幅が広くなったというわけだ。これは意外だった。今日の気候と相まって、気分がとても良い。こんな良い日は1年にそんなに多くないぞ。春と秋に数回ってところだろう。
五木のやかたに到着し、早速外観チェックから始める。やはり、それほど変わっていないし、朽ちてもいない。最初の見立て通り、建物のレベルは高いようだ。
道の駅 五木のやかたにて、W氏
中に入ってみよう。やはりあまり変わっていない。お茶スペースも変わっていない。少し見て歩いた後、表で爽やかな風に当たりながら皆で話し合う。ハーレー氏に感想を求めたところ、ばっさり「まず活気がない」と一刀両断。さらに、「だいたいソフトクリームも無いとはおかしい」、さらに「表で焼きそばなんかを焼いたりして、人を呼ばなくちゃ。こんなの話にならん」と的確な意見が飛んだ。
また当方も、「わけのわからない音楽が正直耳障り」と発言し、W氏も「もっと知恵のある人が統括しないとだめだね」と続いた。関係者が聞いていたら、チェーンソーで切り殺されそうな内容だが、事実なのでしかたあるまい。
また、さらに、この南にある「きりら坂下」に至っては、ハーレー氏曰く、「存在する意味がない。五木よりもひどい」と驚愕の酷評をしていた。当方の推測では、多分上記２つについては、プロデューサーが同じで、いい加減にやっているんだろうと思う。
この後は単調鶴の国道256号線、国道19号線から名もなき道に誘導されて馬籠に到着した。さて、馬籠というと「わらびもちソフト」だ。何がそんなに良いかというと、きな粉と壇蜜、いや黒蜜、ソフトクリームの甘さが混ざり合い、わらびもちの食感が何とも言えないおいしさを醸し出しているところだ。これを考案した人はどうやって思いついたのだろうか。関係の無いわらびもちとソフトクリームであるが、この組み合わせはとても良いぞ。壇蜜でなくとも「ハアハア」してしまう？
わらび餅ソフト
わらび餅ソフトを食べた後、W氏がひいきにしていた「つたや煎餅堂」に向かう。ここは昨年秋に火災で焼失して、さらにご主人と奥さんが亡くなられたそうだ。その後どうなったか、再建されただろうかを確かめるべく、馬籠の宿場町を上っていく。水車のある丁度ど真ん中の場所は工事用のシートで囲まれてさら地になっている。ああ、やはりまだ再建の目処すら立っていないのだろう。W氏は、かなり残念そうであった。
しかし、何かの店で「越後屋」という屋号を発見するや、「そちも悪よのう」ということになり、当方も「いやいや、お代官様にはかないません。どうぞお納めください」、「ほう、山吹色の菓子であるか」と定番の会話を真似していた。
つやた煎餅堂跡地横にある水車前にて、管理人（左）とハーレー氏（右）
そして今日一番のヒットは、「井筒屋」である。これはW氏の会社での出来事である。彼の後輩がメッキパーツを装着してかっこいいと思っているホンダステップワゴンに、別の後輩「井筒」がふざけて何かのステッカーを貼って喜んでいたところ、ステップオーナー氏が「あいつは許さん。井筒なんで井の真ん中に点をつけて丼筒だ」とマジで切れていたそうだ。また、それ以来、オーナー氏は彼のことを「ドンヅツ」と呼び続けているらしい。
まるで中学生同士のやりとりだが、これが当方のツボに後から、ジワジワと効いてきた。実際、このレポートを書いている今も、吹き出しながら笑いをこらえている。何が面白いか。まずは言葉の響である。「ドンヅツ」っていったいなんだよ。そしてその発想、何で井に点を付けるんだよ。意味がワカラン。
関係ないが、当方は「真野響」というAV女優が好みであった。
いつものコースを散策した後、再びマシンに火を入れて出発する。県道7号線で馬籠峠を抜けて、再び国道256号線で清内路峠をのぼり、国道153号線に合流する。ここの交差点には信号が無いので、「止まれ」の標識が出ているが、今日は珍しく取り締まりをしていた。もちろん、当方は「トリデ二校作戦」完遂以来、免許を大事にすることを優先しているので、こういうところはきっちりと停止する。
「今日は前走車がやけに丁寧に止まっているな」、と思っていたらい周りも見てみると、警察官の姿が見え、気がついたのだ。そこで当方は指を差して左右確認をした後、ついでにその警察官も指差して、「警察取り締まりチェック！」という顔をしてみせた。もちろん、その警察官は「いまいましい奴め！」という顔をしていた。今日はどのくらいノルマを達成したのか？残念だったな。
あとは先頭のW氏マジェ、じぇじぇのペースに合わせて35ノットキープ、道の駅平谷で休息とする。今日はいつもの3倍位の台数が来ているようだ。中でも、ディアベルやGSX1100など希少なマシンも混ざっていた。マニアなマシンが多く見られる場所では、W氏は活き活きとしている。
ここでハーレー氏はこのまま153号線を南化して帰宅、W氏と当方は416号線でYG経由のルートをとる。
当方等は国道416号線で西へ向かい、YG湖畔路を走行する。ここでは当方が先導になり、W氏を従えてコーナーを抜ける。マジェといえども操縦がW氏なので、決して侮れない。気合を入れて、けっこう一生懸命走る。このかいあってか、カーブの立ち上がりとその後の短いストレートでは少し間隔を開けることができた。しかし、コーナー入り口ではピタリと詰められてしまう。そして、また立ち上がりで少し引き離す。結局TDMの方がパワーがあるので何とか前を走っているだけという有様だった。
YG休息所にて、管理人のTDMとW氏のマジェ
休息所で話を聞いてみると、「マニュアルモードもどきを使って、エンジン回転数を高いところで維持しないことには話にならない」ということだった。当方よりも必死だったというわけだが、馬力や車体構成の差を考えれば完全に当方の負けである。やはりバイクは腕であることをしっかりと教えていただいた。
次回は5月か6月に、管理人が先導機長での開催となる。行き先は、10年程行っていない乗鞍方面という案が有力だ。超ロングとなりそうで、楽しみである。
本日の走行 320ｋｍ