2013年1月5日
火入れ式時の積算計
さて、今年の冬も異常に寒い日が続いている。特に12月の20日前後は雪が積もったり、明けて4日、5日と最高気温が5度前後までしか上がらなかった。
ところで、昨年はエアロビクス関係で充実し、実りある1年だった反面、あまりTDMに乗ることができなかった。もともとエアロビクスはバイクに乗るための体力づくりで始めたことなので、こちらも頑張っていきたい。
ということで(どういうわけか?)、正月の挨拶回りが終了した5日、6日と連発でショートツーリングを行った。
まずは5日だが、あまりの寒さに午前の出発を見送った。もっとも、昨日はジムの旧いバイト君達と食事をしていたので、帰宅が2時頃にり、遅くまで寝ていたからちょうど良かったといえよう。さて、今年初めてTDMのエンジンを回す、火入れ式を行う。「1年故障無く動いてくれよ」と祈りながらスタータースイッチを押す。ギュルルッルと重たいセルの回転の後、エンジンはあっけなく始動。2,000rpmで暖機を開始した。実はバッテリーの具合を心配していたのだが、問題は無さそうだ。また暇な時にでも、昨年購入した充電器で補充電をしておこう。
次に、暖機中にタイヤのエア圧を点検しておく。かなり下がっていると想像していたのだが、わずかに落ちていた程度だったので、少しだけポンプで補充しておく。ついでにタイヤに異物が刺さっていないかを確認する。尚、タイヤは昨年半ばに交換した後、あまり走行距離が出ていないので、ほとんど減っていない。それはそうと、タイヤに異物といえば、ハーレー氏である。バルカンお披露目の日に当方がタイヤに異物が刺さっていたところを、当方が発見してしまったことがある。なぜかハーレー氏は時々トラブルが発生してしまう。今年は皆がトラブルの無いように。
さて、水温計の針も上がってきたので、クラッチレバーを「にぎにぎ」です。昨年は楽しい時間をありがとうございました、今年もよろしくお願いします。この場を借りて、お礼申し上げます。
なんでクラッチレバーを数回操作するのか。寒い日の始動はエンジンオイルが固くなっているので、クラッチ盤の隙間にへばりついている可能性があるからだ。幸いにもちょっと暖機した後だったので、そういうことは無かったようだ。尚、XLRはこの現象でエンストしてしまうこともあると補記しておこう。クラッチ盤が歪んでいるのかな。
ギアを1速に入れて発進する。さて、どこに行こうかな。そんなことを考えてゆっくりと走行しながら行き先を考える。近場で面白いところ、ちょっと思索にふける場所があると良いなぁ。ということで、県営名古屋空港へ行き先を決定する。
そうと決まれば、国道153号線高針交差点から同302号線へ乗り換える。いつもこの辺りは渋滞しているのだが、今日は休み中ということもあってやや流れの遅い程度で済んだ。
そして、通いなれた上社を通過して、春日井方面へheadin360で固定する。それはそうと、なぜ上社のジムへ通い詰めたのか。5月から8月までは師匠の養成講座。9月から10月末までは当方の同期生E氏、O氏のレッスンに参加していたからだ。今はここが第2のホームと言えよう。
何回も申し上げるが、昨年は当方の人生にとってそこそこ意義のある年であった。自称世捨て人の投げやりが、少しでもその存在意義を感じたということは、人間としての感情を取り戻しつつあるということかもしれない。やや冷めた言い方をするわけは、今でもそれほどの意義を人生に感じてはいないからだ。ただ、前述のように「少しはあるよ」ということを、図らずも自分の力で証明してしまったので、認めるしかなかろう。こういうささやかな嬉しさを大切にすることが人生を豊かにするのかもしれない。1990年代終盤から2000年代、2010年代の初頭となかなか辛い日々を送ってきたが、今後は嬉しさに気づいて少しはマシな人生にしたいものだ。
ちょっと哲学的になりつつ庄内川を渡り、大森交差点が見えてきた。やや、ここは踏切があるし、車線も1車線減ってしまうので混んでいる。ただ、これはいつもの通りである。そこで交差点を右折し、県道59号線を利用して脇から混雑箇所を迂回していく。その後再び元の302号線へ戻り、そのまま機種を西へ向けていく。
今日は春日井を通って行こうと、県道30号にスイッチ、さらに25号線へ乗り換えてから国道19号線を渡り、小牧市へ入る。これは、名古屋空港のR/W16側からアプローチを試みるという、マニアなルート選択か(そんな大げさなものでもないか)。
こうして、名古屋空港の滑走路端をさがしていると、FDAのエンブラエル170(桃色)が頭上を「キィ〜〜〜ン」と離陸していくではないか。すげぇ〜。因みにこの旅客機であるが、70人乗りのジェット機とそれほど大きくはないが、やはり飛行機の離陸を見ると興奮する。俺も操縦士になりたいと心底思えてくる。
やや心拍数が高くなったので、落ち着いて滑走路34のダウンウインドに入り、しばらく走行する。そうすると、航空宇宙館「BOON」に到着だ。ここは以前、名古屋空港が中部の玄関として活用されていた頃に、ターミナルビル内にあった機体などを展示している。米国プラットアンドウィットニー社の星型空冷ワスプエンジン、アリソンの直列エンジン、三菱MU-2ターボプロップ機、などなど、見ているだけでも十分に楽しむことができるものがたくさん展示してある。その昔、旅客機に自動車と同じようなレシプロエンジンが使用されていたなんで、ちょっと想像できない。おそらくかなガタガタと音や振動が出ていたことだろう。
少々ヤレたエンジンを見つつ、往年の活躍に想像を巡らせてみる。これらのエンジンを搭載した機体がこの名古屋にも飛来して、轟音を立てていたのだろうか。
そのまま建物の奥へ入っていくと、フライトシュミレーターを発見した。これは、目の前にある模型飛行機を手もとの操縦かんで操作するものだ。ちょっと自分も操縦してみたいが、大抵いつも、子供たちに占拠されている。いい大人である当方は、いつも横目で見て我慢しつつ次のコーナーへ。
その隣には、ボーイング社の大型旅客機である777型機のドアパネルも展示されている。圧巻なのは、そのリベットの多さだ。リベットというと、その昔、世界初のジェット旅客機、イギリスはデ・ハビランド社の「コメット」が連続で空中分解事故を起こしたことがある。その原因の一つにリベットの打ち方が悪く、極微小な亀裂が発生していて、それが与圧によりストレスがかかる度に大きくなり、胴体が裂けるというものがあった。それゆえ、現在の旅客機ではリベットの打ち方にも工夫がされている。無数のリベットを見ていると、そういう地味な事故原因調査により、安全な飛行機が世界中で飛んでいるのだ。あまり表に出てこないこういう事実こそ大事なのではなかろうか。と考えてしまう。
尚、この「BOON」は16時閉館である。放送が流れたので、用を足してから外へ出る。そして、公園になっている裏手に回り、高台から小牧基地の格納庫前に駐機してあるKC767型機を眺めたり、楽しそうに遊ぶ親子連れの会話に耳を傾けたりする。
航空宇宙館「BOON」にて
(後方は名古屋空港の滑走路)
ところで、このKC767は前述のボーイング社の旅客機767-200ERをベースにした空中給油機である。尾部にある給油ホースを展開し、そこに戦闘機や輸送機が接近、給油口と先端を接続するのだが、最近は自動操縦+αの操作で合体が可能だそうだ。因みに、この767-200ERの派生型である-300ERは現在貨物機としての需要が高くなりつつあり、「UPS」や「FEDERAL EXPRESS」などが大口の発注をしている。日本でも、ANAカーゴが数機使用している。
沈み行く夕日を背に輝く767を見つめながら独り、薀蓄を垂れている中年のおやじ。周りから見たら怪しいに違いない。それを感じてか、子供たちは当方に寄ってくる気配もない。いかんいかん。子供が寄ってこなくなったら寂しいではないか。
KC767型機と管制塔
おおっと、急に冷えてきた。さっさと帰宅しよう。TDMに火を入れて、引き続き滑走路16に沿って走行し、その後は県道161号線を南下していく。その後は国道302号線に乗り換えて、さらに名東区で県道217号線にスイッチ。帰宅した。因みにその後ジムへ行ったが、気温は0度だった。
昨日に引き続いて、今日もTDMで出かけることにした。今日は海沿いが良いかな。となると、伊良湖か浜名湖が定番だが、予想されている気温ほどは暖かくない。ということで、蒲郡の竹島で折り返すプランを提出する。承認。
尚、今日も朝はかなり冷え込んだので、出発は10時とした。TDMのカバーをはずし、エンジン始動許可を得てスターターボタンを押す。昨日に引き続いて、やや重い回転と共にエンジンはあっけなく始動した。やっぱりバッテリーがちょっと弱いのかもしれない。補充電の必要性を再認識した。
暖機しつつ、機体の各所を点検していく。タイヤのエア圧は昨日チェック済なので、チェーンの張りやエンジン音に気を配ってみた。もちろん問題無しだ。マフラーからも「よく燃えてますよ」と言わんばかりの水蒸気が出ているよ。
昨日同様に、クラッチレバーを「にぎにぎ」してからギアを入れて発進し、トロトロと走行してギアやサスペンション、ベアリングを暖めていく。暖機とは機械全体を暖めるので、そういう意識が必要なものだ。こうして、徐々に速度を上げていく。
さて、今日の飛行ルートであるが、県道57号線は通らずに、「にぎにぎ」邸近辺を通過して国道1号線に出て、さらに国道23号線岡崎バイパスで蒲郡を目指すことにしてある。ところで、この裏道ルートは、オークラ氏から教えてもらった、「秘伝の通勤ルート」である。この道は交通量が少なく、田んぼの中を通っている農道の様相を呈しているので、気分よく走ることができるので、ちょっとお気に入りだ。氏に感謝。
こうして国道23号線に乗り換えて、単調鶴な走行していく。時々アフォみたいに飛ばしている4輪がいるのだが、このあたりは取締りが非常に厳しい箇所なので、制限速度+αの40ノット程度を維持していく。幸いにも、今日は白バイを見ることはなかった。正月早々から取締りは行わないものなのか。油断は禁物だ。
さらに国道を進んでいくと、旧幸田町で国道248号線と交差して一旦バイパスは終点を迎える。当方は国道には乗らず、デンソーの工場を横目にちょっとしたワインディング路を走っていき、三河湾スカイラインの入口へ通ずる道まで車輪を進めていく。
冬場は山のワインディング路に出かけることはできないので、こういう海沿いのルートは貴重だ。ただ、ここ数日はかなり冷え込んでいたので、日陰の多い同スカイラインは路面凍結が気になる。
今日はスカイラインを通らないことにして、右折した後、国道23号線へ合流、蒲郡の市街地を目指す。当方は市街地は嫌いだが、腕時計のベルトが切れてしまったので、新調しなくてはならない。というのも、時計は時刻を知るだけでなく、計器飛行に必要なコンパスを取り付けるための重要なアイテムだ。これがないとツーリングは成り立たない。
どこか適当な店は無いかと見渡していると、大きなホームセンターを里見八犬伝。ここで安いものを購入することにしよう。
店内に入ると、隅の方に売り場見つけた。いろいろと用意されているが、時計なんて失ってしまったり、落としたりぶつけたりすることも多いので、安いもので十分だ。ただ、文字盤が見やすいものが好ましい。どれがよいかなぁ・・・。ん、この1,000円の商品で決まりだ。軽くて文字が大きく、見やすい。コンパスをバンドに取り付けるにも都合が良い。
他に何か必要なものは無かったかな、おおそうだ、歯ブラシが悪くなっていたのでこいつも調達しておこう。
さて、これで今年のツーリング生活も安泰だ。やっぱりツーリングにはコンパスだ。安物であるが、機能的に問題ないものを手に入れることができ、上機嫌で竹島へ向かう。
ところで、竹島って韓国と領有を揉めているあれか、とお考えの方。実は愛知県の小さな島なんです。そこへは橋がかけてあり、いつでも往来でるようになっている。また、神社もあり、正月3ヶ日は甘酒等の接待もある。機会があれば、行かれることをおすすめする。
その竹島に到着し、少々強い風に吹かれながら件の橋を渡っていく。今日は年始の休みの内なので家族連れが多く訪れているようで、小さい子供達が走っていく。なんだか見ているだけで癒されるのは、歳をとったせいだろうか。
そんなことを考えながら神社へお参りする。今年も頑張りますので、楽しい年になりますようにと。
その後、島の南側から西側をまわって橋の所へ戻り、本土へ向かう。ところで、橋にはうみねこがたくさんおり、風に乗って同じ位置で滑空している。よくよく見てみると、羽根の先はボーイング787型機のように体の後方へ向いている。その昔、ライト兄弟も鳥が翼をひねりながら飛ぶ姿を観察し、世界初の動力飛行機にも同じことができるように設計したそうだ。なるほど、787も自然からヒントを得たのかもしれない?
本土に戻ってからは、しばらくベンチに腰掛けて、鳥と戯れる子供達を見て想いを巡らせる。もしも結婚生活が破綻してなくて、子供がいたとしたら・・・。それはそれでかなり大変だ。現実は厳しいのだ。
竹島を眺める
さて、寒くなる前に帰宅しよう。まずは国道23号線を西へ向けて走り出す。今日はワインディング無しか。いや、三ヶ根山スカイラインへ寄ることにしよう。そうと決まれば国道247号線へと乗り換えて、形原温泉側からアタックを開始する。料金260円を支払い、久々のワインディングにワクワクしながらセルフステアを意識して右へ、左へとコーナリングを楽しむ。おっと、リアがズルズルだぜ〜ぇ。ワイルドだろうぉ〜。とくだらないことを言いながら山頂まで一気に上がっていく。
山頂には航空機の部品やパイロットの碑があるのだが、今日は寒いので一息ついた後に下山していく。ところで、この三ケ根山は西側の方がカーブが多く、その曲がりもきつい。本当ならば、西側から上がる方が楽しいのではないかと改めて思ったのだが、それはまた次回にでも。
再び国道247号線へ戻り、県道320号線、同41号線、国道416号線と乗り継いで、帰宅した。
合計走行距離 210km