イヌワシ？のポーズをとるW氏とR1-Z氏
（東栄温泉にて）
3月も終盤になって陽も長くなり、やっと春らしくなってきたが、まさしく「三寒四温」で気温差が大きいこの頃だ。だいたいこの時期にWRT連合会も今季の活動を開始することが慣例となっている。そしてまた、行き先も伊那の「まつくぼ」辺りと相場は決まっている。
そういう訳で、今季初のツーリングは上記「まつくぼ」へソースカツ丼でも食べにいこうか、という飛行計画を立てていた。しかし、ツーリング当日は著しく寒さが戻ってきており、平地でも予想最高気温が10℃ギリギリということなので、「こりゃだめだな」と思い集合場所へ向かう。もちろん装備は完全冬仕様である。ところで、この時期に当方はよく「天候の読み違い」をしてしまい、モモヒキを途中で購入するという失態を繰り返してきたが、もうそういうことは無くなった。「やっと学習したか、遅いよ」と自分で突っ込んでみる。
さて、いつもの香嵐渓の集合場所、または先日設立した「DX協会」の補給地点でもあるコンビニに到着する。既にR1-Z氏のマシンが駐車してあるので、当方は2番手だ。しかし、氏の姿が見えない。おそらく店内で朝飯でも購入しているのだろう。当方も寒さを感じるので、排尿をして暖かい飲み物を購入することにする。また、店に入る前にもう一度駐車場を見渡すが、W氏はまた到着していないようだ。
そして、予想通りR1-Z氏は店内におり、挨拶を交わす。用を足して「おいにい珈琲」を購入した後、表でW氏を待つ。ところで、W氏といえば、その名の通りカワサキW650をツーリング用機材としていたが、先週ニューマシンを購入したとの情報を入手している。機種の詳細は聞いていなかったのだが、『ガッチャマンの敵キャラである「ベルクカッツエ」の仮面のようなフェンダーを装備したマシンも良い』と昨シーズン末に話していたので、その辺りだろうと推測してた。
そして遠くから明るいライトを点けた単車がやってくる。「お、あれは・・・」、ドゥカティモンスターだ。排気量は700ccか。こうして昨年末のWRT連合会の忘年会以来の再会を喜ぶ。そして当然の如く、話題はニューマシンの方へ向かう。まだ100kmくらいしか走行していないバリバリの新車なのだが、2009年モデルを安く購入したとのこと。また、排気量は1100ccである。そして、外装には安物カーボン製が取り付けられていたのだが、劣化するとみっともないので、700の余っていたパールホワイト色のものにしてもらったとか。これは、フレームの赤色と非常に調和がとれている。氏曰く「昔乗っていたTRXと同じ組み合わせ」ということだ。TRXといえば、現在は2輪休業中の梅さんだが、彼が昔購入したものは赤外装に白フレームだった。
また、モンスター導入に伴って、W650こと、カワサキ式BC-EJ650A型機は累積走行距離37,000kmにて売却したとのことだ。ところが、この売却値とほぼ引き換えに通勤用機材、スズキグラストラッカーも購入したそうだ。もちろん、今までの通勤機材であるアドレスもまとめて「モトスポ」に引き取ってもらったとのこと。
つまりはこの春に機材郡を一新してしまったわけだ。さすがぁ〜。ところで、当方のオン機材も走行距離が70,000kmを越えており、数年後には修理なり買い替えが必要になりそうだ。まあ、しっかりと貯金しておくおことだね。それよりも壊すなよ。
ところで、ここで問題が発生した。W氏は「Wに乗っていたからW氏」であり、今はドカのモンスター1100に乗っている。しかし、当方としては語呂合わせがよいことから、クラブ名を「WRT」としており、この会の名前を変えるのはどうも気乗りしない。よって、またいずれ、時が来たら呼称変更も考えることを視野に入れつつ、今のところはW氏はW氏としておくことにしたい。
さて、一通りニューマシンの話をして、今日のフライトプランについて話し合う。寒いのでこれ以上山に入ることを諦めて、ひとまず東方向へ車輪を向けることにする。また、W氏のニューマシンの慣らしを進める為にも、ワインディング路を主体に走行することで皆合意する。
さて、ここ足助のコンビニといえば、W氏とドルー氏が初めて対面した場所だ。このことから「奴が現れないか」という懸念が基になって、ドルーネタが噴出し始める。ところで、W氏はここで最初に彼に話しかけた時から違和感を覚えていたらしく、「大変申し訳ないことをしてしまった」とR1-Z氏共々後悔している。でも、傑作なことはその会話の内容だ。
W氏：「Wです。今日はよろしくお願いします。お、そのズボンはクシタニのズボンタイプの革パンですね」
ドルー：「良いものを買えば長く持つ！」
W氏：「・・・」
いやいや、別にけなしている訳ではないんだから、「ええ、これ高かったんですけど、洗濯もできるし撥水性も高いから、長い目で見ればお得ですよ」とか返答すればいいじゃん。
この件について、ドルー氏の心理について推測してみると、「どうも体育会系の縦の関係をつくりたかったのでは？」という結論に行き着く。いや、当然社会人なんだから年上、年下に関わらず礼儀というものは必要だが、体育会系にありがちな「無条件に先輩が偉い」というものをツーリングクラブに持ち込むことはどうか。当方等WRT連合会では、採択された「WRT憲章」に基づいて、皆1人のバイク乗り、自己責任、個々を尊重するということで活動を行っている。どうもドルーはそれが気に入らなかったのではなかろうか。つまり、先輩を置いてけぼりにするルートを設定したことに腹を立てていたのかもしれない、ということだ。昔の部活ならイザ知らず、趣味のクラブではそんなものは関係無い、というか持ち込む方がどうかしていると感じるのは当方のみではあるまい。
「噂をすればなんとやら」というので、爆笑の渦の中「はい、行こ」とか言いながら当方が先導機長で出発する。また、W氏はドゥカティ式、ZDMM502AA型への機種移行訓練の為、最後尾を走行、R1-Z氏はその間ということで、いわゆる「査察編隊」で走行を開始する。尚、この機種移行には60時間の走行が義務となる？
まずは国道153号線から国道420号線に乗り換えて、針路をheading120とする。そしてややくねり気味の道でどんどんと標高を上げていくのだが、段度トンネル周辺はうっすらと雪化粧しているではないか。そしてトンネル出口の気温表示は「1℃」って寒いわけだ。幸いにも路面の凍結はなさそうなので、そのまま慎重に走行を続けていく。
そして、トンネルを抜ければ下り坂になり、コーナーのRも小さくなってくる。ただ、気温は少しずつ上がってくるし、日差しもやわらかい。そりゃそうだ、もう3月も終わりなんだから。
こうして、鳴沢の滝、豊邦地区の茶畑を通過し、いつも警察が一旦停止取締りをしている国道420号線と257号線の交差点では、文句を言われないように法規通りの一旦停止を行う。今日はたまたま取締りをしていないが、そういう日はわざわざ警官の方を見て敬礼をして通過してやる。
さらに、道路番号の切り替わった国道257号線の「田峰」交差点を右折して、県道369号線の稲目トンネルを通ってから、さらに32号線に乗り換えて、仏坂峠へ向かう途中の棚田にて休息をとる。棚田と言ってもまだまだ冬枯れの山に何も無い乾田が広がっているだけだ。特に景観が良いわけでもない。
梅の花と冬枯れの棚田
ひとまず用を足すためにトイレを探すが、なかなか見つからない。「こんな観光地にトイレが無いということはなかろう」と探してみると、非常にわかりにくい存在の仮設トイレを発見した。なんか看板でも取り付けておいて欲しいものだ。特に寒い時期は一刻を争う場合もあり得るからね。
皆、自重の軽量化に成功したので落ち着いてきたのか、またドルーネタが噴出してきた。重ねてW氏に申し訳なかったと思うが、当人は良い想い出どころか、「お笑いのネタ」にしてしまっている。また、ドルー氏が「時間通りにツーリングを進めていかない」我々にイライラしていたことも、今となってはお笑いどころか嘲笑のネタである。そんな奴は販売店が初心者向けに行っている、高速道路主体のツーリングにでも参加するか、バイクなんか辞めてバスのパックツアーにでも行っておけばよいことだ。当然の事ながら皆で大爆笑。
さて、マシンに戻りW氏のモンスターについて話し合う。氏が購入した店からは維持費について説明があったらしく、毎年30,000円程度の基本整備料が必要との事だ。確かに、タイミングベルト交換＋アルファの整備でこのくらいはかかるだろう。当方も、「説明があっただけ良心のある店だ」と思う。中には外車だからと理由をつけて、メチャクチャに金を取る店もある。店選びは外車の場合は特に重要と言えよう。
それはそうと、そのW氏がひっそりと目立たない看板に突っ込みを入れる。「この絵がはカールおじさんのパクリじゃあないか？」、って言われてみればそう思う。「なかなかマニアな所に目を付けましたね」と思うが、当方もW邸の近所にある「生みたて生卵子」や「カイロプラクティック」の看板など、ほぼ100%見逃すであろうものを目ざとく見つけているので、言葉にはしなかった。因みに前者はいつの間にか取り外されてしまっていた。残念。
なるほど！
そんなことで盛り上がっていると、山の上にある集落の方々がやってきて、看板下にある新聞受けから新聞をもっていく。なるほど、配りにくい集落はこういう方式を採っているのか。そういえば、当方の兄貴も山奥に住んでおり、同じようなことをしていると言っていたなぁ。
それから、さらにW氏のニューマシンについて、氏の解説を聞く。上記のように、09モデルの型落ちなのでバッテリーが古いせいか、セルの回り方が頼りないそうだ。だが、これは今に始まったことではない。ドカはもともと小型軽量化の為に小さめのバッテリーが採用されているので、ひと月も放置しておけば弱くなってしまうものだ。しかもビッグボアの高圧縮エンジンなので、もともとバッテリーには厳しい。
また、パールホワイトと赤いフレームの外装が決まっている。上記のように、この組み合わせは以前の愛車である、ヤマハTRXと同じだそうだが、もしヤマハが後継機種を製造していれば、それを買っていたとのこと。ドカは維持費が高いからだ。特にドカはカムシャフトの駆動にベルトを使用しており、乗り方次第では5000kmで交換になることもあるとか。また、オイルはシェルアドバンスが純正指定だが、こちらは購入店が他のモノで調和しているオイルを安く入れてくれるので、幾分助かるようだ。
そしてポジションだが、見た目にもハンドルが低く開いている。これも昔からの流れだが、最新モデルのものと交換すると2cmアップできるそうだ。
「ドカの基本的な部分はあまり変わっていないのか」と思ったが、ハンドルの切れ角は昔のドカと違い、TDMと遜色ないレベルまで増えていた。これには驚いたというか、やるなぁ。昔なんてUターンだけでも切り返さないと不可能なくらいに、10度位は少なかったのではなかろうか。ドカも他国の道路事情を調査し始めたのだろう。
ところで、Uターンと言えばドルーだ。自分が無理してコケたくせに、転びながら「何でこんな所で曲がるだぁ〜」と怒鳴っていたっけ。いやいや、早くバイクを起こして道を空けましょう。さらに、奴は景色の良い場所で予定外に停まることも嫌いらしい。いつぞや、国道152号線杖突峠の絶景を見ようと、W機長の判断でドライブインに入ったのだが、「何でこんな所で停まるだぁ〜」っていい場所ジャン。
そして最高傑作は、ワインディングが苦手で高速が得意な彼が、何かイラついていたことだ。どうやらTDMの当方より遅いことはともかく、何でW650やR1-Zなどの「最高出力が半分以下のマシンに負けるのか」理解できなかったのだろう。因みに彼のフェザー号は、マフラーはOVER製、リアサスは元ワークスライダーチューンのオーリンズを装着していたので、「自分が遅い訳が無い」と考えていたようだ。はっきり言ってやろう、「そんなもの腕が無いからに決まってるじゃん」、だって、「トップギアでコーナリングして」たなんて言っていたもの。ケツで笑っちまうよ。
そんな話で盛り上がり、引き続き当方の先導で東栄温泉へ向かう。機長判断で、今日は寒いから短い間隔で休息をとると決定しておく。
こうして、ハーレー氏が諸手を上げて吹っ飛んだ檀れいのコーナーを抜けて、仏坂峠の素彫りのトンネルを通り、パソコンのコンドウ前を通過すれば再び国道420号線に合流する。そして国道151号線を横切れば東栄温泉に到着だ。前述のように今日は冷えるので、本当ならば温泉に浸かって行きたいところだが、そうなると宿泊することが必要になってくる。
そこで本日は温泉は諦めて、ここで午後からの走行に備えて早めの昼食にする。温泉のある建物は暖房が良く効いており、床暖房も完備してある。さらに、窓際の座敷は陽が入っているので、そこを陣取り各々注文した料理を食べる。因みにこの辺りは鶏肉を特産品として売り出しており、「とうえいチキン」という商標も付与しているようだ。ということで、R1-Z氏と当方はから揚げ定食、W氏は鶏肉に加え、素朴な山里の料理が並ぶ定食（名前を失念）を食べつつ、会話も弾んでいく。
寒さの為か、幾分お疲れのW氏
こうなってくると、やはり「雷滝のネタ」でしょう。自分から「雷滝にいくぞ！」と切り出しておいて、「お前行き方知っとるか？」って漫才じゃないんだから。知らないならば、それなりの言い方があるだろうし、こっそり宿の職員に聞いておくなどやりようもあろう。仕方ないので、W氏とR1-Z氏が宿泊所の支配人に場所を尋ね、当方が走行ルートを設定・先導することに。
そして滝に到着するや否や、
「これを見せたかったんだて」
ってお前、いいとこ取りしようなんてセコイぞ。本来ならば、「俺がいい所しっとるで、ついて来い」といって、到着した後に言う台詞だろうに。そもそも、志賀高原までの飛行計画路を人に任せといて、「時間通りにいくのかどうか」って、そんなもん行ったことのない当方等が知るわけねえだろう。お前は何回も行っているのだから、積極的に助言して我々を引っ張る、これが先輩ってもんじゃあないか？だいたい人は自分の意思で誕生する年月日を選べる訳でもない。仮に自分の意思でドルーよりも後に生まれた、というのならば納得もいくのだが・・・。ルートは設定できない、ワインディングは遅い、でも威張りたいってただの子供じゃん。
皆で爆笑しながらアイスをナメナメ、最後には「滝にも宿泊所にも罪は無いよ」と皆、いつもの結論に落ち着く。
さて、マシンに戻る途中、駐輪場でライトが点灯しているステップワゴンをW氏が発見したので、温泉の受付に通報しておく。ホンダ車はライトを点灯したまま運転席ドアを開けると、「ピー」と警報音が出るはずだがなぁ。
ところで、今までと同じくWRT連合会のメンバーは全員が2気筒車に乗っている。ドルーは4気筒のフェザーだ。ここからはワインディング路がメインの走行になるが、またまたドルーネタが。「2気筒と4気筒どっちが速いだ？」って、そんなもん使い切れるならば4気筒の方が速いに決まっとるじゃん。ただし、俺達素人にはほぼ無理な話だ。さらに、「俺はオーリンズにリアサス交換しとる」って盛んに主張していたが、「そんなもんUターンもできん人にはネコに小判だぜ」と当方が発言して大爆笑。結局オーリンズのサスの何たるかを理解していないから、交換すれば速くなると思っているのだろう。もっとも、W氏のように「リアの車高を上げて、相対的にフロント荷重を高め、キャスター角を小さくする」という理論に基づいていれば話は別だ。実は、何を隠そうこれには面白い話がある。
ドルー：お前（オーリンズに交換すればさえすれば速く走れると思って）リアサス換えとるか。
管理人：いえ、（当方の腕では使い切ることさえ難しいので）純正で十分高性能と思ってます。
ドルー：（やや不機嫌そうに）お前はどうだ。
W氏：（目的と理論に基づいて）交換してます。
ドルー：そうだろう（TDMの奴はそんなもん純正で十分だと言いやがった）
というものだ。これが滑稽なのは
�‥�方は、自分の腕とTDMの性能では「純正サスを上手く調整して使うだけでも、運転者の性能を超越しているという意味で、「純正で十分」とドルーに言った
��W氏は、マシンの寸法を走り向きにするということを念頭に置き、リアサスを純正よりも長いものに交換した
��ドルーは、何かわからんが、高い部品に交換すれば速く走れると思っている。
つまり、３者が別々の前提で話していることを全く理解しないで、リアサスについて語ろうとしていることが滑稽なのだ。
でも最後には「オーリンズには罪はない」という結論で落ち着く。
こうして東栄温泉を後にして、ハリーポッターの看板を越えて、国道152号線にてheading180で走行していく。引き続き、先導機長は当方が勤める。さて、この区間の152号線であるが超快走路であり、高速コーナーを気持ち良くいくつも越えて、破線の中央線がある所では思い切った追い越しで走行していく。これで街道沿いの桜が咲いていれば言うことは無いのだが、それどころか寒さでトイレが近い。
結局、道の駅「天竜相津花桃の里」で再びトイレ休憩とする。今日は気温こそ11度と出ているが、風が冷たく寒く感じる。早速暖かい飲み物を飲んで一息つく。
天竜相津花桃の里にて
ここはその名の通りに桃の花が綺麗に咲いている。小さいが地元の野菜などを売っている充実した道の駅だ。どこいらの「五木の館」とは大違いだ。春の陽に当たりながら、W氏のニューマシンの調子を伺う。やはり、ハンドルとステップの位置がチグハグということだ。試しに跨らせてもらったところ、確かにハンドルがやけに遠く（広く？）、中途半端に低く感じる。その割りにはステップ位置が思いっきり後退している。なるほど。もう少しタンクを抱える、SRX的なポジションを期待したいところだが、このままではチグハグだ。因みにフロントサスはショーワ、リアサスはザックスと一流品を採用しているので、素性は良いマシンのようだし、ホイールはエンケイ、ブレーキはおなじみのブレンボが装着されている。ただ、このブレーキが、非常に速度域の高い所を想定した設定になっているようで、低い速度ではコントロール幅が狭すぎるようだ。これには、パッドを交換して対応する予定とW氏は早速計画を練っているらしい。さらに、シートがやけに傾斜がきつくなっている。これは加速時を意識した形状のようだ。
さて、ここでもドルーネタが炸裂。あの「はい、行こ！」という無愛想な台詞は、我々の話が盛り上がっている時に、「何をグダグだ喋っとるだ」と言わんばかりび言い方で腹が立つ。そのくせに、自分は道が解らないからか、後ろをついて来るのみだ。おそらく、体育会系の「先輩に奉仕しろ」くらいのことを思っていたかもしれないな。また、「北海道なんて行かなくても、近くにいくらでも道はある」って、あんた道知ってるのか？知らない土地をツーリングすること、見たこともない風景を見ること、こんな楽しいことをあっさり否定するとは。行った事もない、また近くの道でさえ知ろうとしないお前にいわれたくないぞ。
それでも、「道に罪はない」という結論になる。
ここからは陽も傾いてきたので、ちょっと急ぎ目に天竜市街地を抜けて、少々道を迷ってオレンジロードに入る。もしもドルーがいたら、後ろからついて来るだけのくせに、「なんで道を調べておかないんだ」とか、「Uターンさせるな」とか言いそうだ。
オレンジロードでは当方が最後尾に回り、W氏とR1-Z氏の後ろを追う。それにしても今日はグリップ感が薄い。時折タイヤがスライドしているようだ。おそらく路面温度が低いので、タイヤの温度があまり上がらないのだろう。あの「ネチッ」とした感触がない。関係無いが、海援隊の歌に「あんたが大将」という歌がある。その一節に「♪あんたの嫌味のネチっこさぁ〜」という句がある。ドルーの発言も「先輩を（無条件に）敬え」というなんかネチッこい押し付け感がある。
そんな邪念を払いのけて「走行に集中しよう」と思っていると、途中でケーターハムに追いつき、W氏がロックオン。するとケーターは脇道へ逸れてしまった。ちょっと拍子抜けだったので、我々も景色の良い場所で休息する。すると、ケーターがまた勢い良く走り抜けて行った。「多分、俺達を後ろから追うつもりだったんんだろう」と皆で、「あんたの嫌味のネチッこさ」と話をする。
浜名湖オレンジロードにて
ここからはラストスパート、R1-Z機長の先導でR302で宇利峠を越えて、本宮山を越える。ここのワインディングも楽しいのだが、如何せん、前方に初心者マークの車がいたので、残念だった。道を空けて欲しかったが、どうやら運転に手一杯という様子でまったく後方を見ていなかったようだ。当方もトリデ二校作戦では初心者から始めたので、なんとなく気持ちは理解できる。いままでならば、「はよ行けよ」とか悪態をついていただろうが、トリデ二校作戦第二弾が終了した今では余裕を持ってそう思える。やはり新しい免許取得は効果的な安全教育も兼ねていると思う。
こうして本日最後の休息地点である道の駅つくでに到着した。既に陽も傾いて、気温も5℃の表示が出ているので凄く寒い。皆で震えながらトイレに走る。だいたいなんで、3月も終わりだというのにこんなにも寒いんだ。地球に文句を言っても仕方ないが、本当に寒い。そう思いつつ用を足して駐車場に戻ってくると、何やら肉を焼いている煙が流れてくる。これは、この道の駅の名物のジャンボフランクを焼く煙だ。ちょっと小腹もすいたので、当方とW氏が食うことにする。
フランクを見つめるW氏
大きさはこの写真の通りだが、一番でかいものは500gほどもあるようだ。我々が食べたものでも200gはあっただろう。おかげで胃がもたれてしまったよ。今日は晩飯は軽くしておこう。
さて、ここでも最後のドルーネタが爆発。彼は店のツーリングに頻繁に参加しているようなのだが、いつぞやは大雨の中をたった3人しか参加していなかったものにも顔をだしていたようだ。ここで皆の推測が「やっぱり1人では何もできないんだろうなぁ」ということで一致した。また、ツーリングそのものにも罪はないという結論も、全会一致であったことは言うまでも無かろう。
こうして順次、道沿いのW氏と別れ、当方とR1-Z氏も所定の位置で手を挙げて家路に就いた。
ところで、いよいよシーズンも本番になってきたので、次回は4月中旬に遅い花見を開催予定である。また皆で、アホな話をして盛り上がりたい。お疲れ様でした。
本日の走行 270km