2010年1月30日
野間灯台
2010年が始まって１ヵ月が経過した。どうも昨年の12月半ばから寒い日が続いており、管理人の住む地域でも3回程積雪があった。また、日中でも最高気温が一桁の数字であることは日常茶飯事である。気象庁の発表した「エル・ニーニョ現象で暖冬」という長期予報を信用していた管理人は、不意討ちを食らったのである。そもそもこの寒さは、今年は北極の気圧が平年よりも高く、寒気が流れやすくなっていることに由来するそうだ。上記の海水温の変化よりも、結果的には北極の気圧の影響の方が大きいということなんだろう。つまり、地球の気候は実はものすごく複雑に、様々な要素が絡んで現れる現象で、これだけ色々と観測なり分析なり成されていても、本当のところはよく解っていないってことか。
それでも冬至を過ぎ、もうすぐ節分がやってくる。実際はこの頃が一番平均気温が低い時期であるが、少しずつ暖かい日も現れてくることも見逃せない。そういえば、昼の時間も確実に長くなってきている。17時を過ぎても明るさが残っているからね。
ということで、今日は管理人の地元である、知多半島を周遊してみようと思う。管理人にとっては地元なのでどうということもないが、一応簡単に紹介しておこう。知多半島は北部は発電所や製鉄所、製油所などの工場が立ち並び、焼き物で有名な常滑にはセントレアこと、中部国際空港がある。また、農業も盛んで、たまねぎ、ふき、みかん、蘭の栽培で有名だ。これは、木曽川から導水された愛知用水が通るようになったお陰であり、この地域は元々、慢性的な水不足に悩まされていたそうだ。ところで、この愛知用水は長野県中部の牧尾ダムを水源にしており、これら事業は世界銀行から融資を受け、実現したものらしい。そして、この世界銀行から融資を受けた事業は完遂することが条件になっているそうで、東京オリンピックに合わせて開通した東海道新幹線も、同様の事業であったと補記しておこう。
まあ能書きはこのくらいにして本題のリポートに移ろう。朝方はかなり冷えて氷点下になったようだが、9時ごろになるとだんだんと暖かくなってきた。天気予報によると、最高気温は10度越えと発表されている。これは出かけない手はないとTDMに火を入れる。相変わらず冷え込んだ朝、一発目の始動では、クランキングが重い。昨年交換した安物バッテリーでは役不足なのだろうか、はたまたこんなもんだったろうか。まあエンジンは問題なく始動できるので、ヨシノチャンである。彼女はオバサンなのに相変わらず上着の丈が短いく、ヘソが見えている。そういえば、「ヒロシ」のネタで「おばさんのパンチラが気になるとです」というのがあったが、まさにそんな感じだ。
エンジンを温めつつ、フライトプランを策定していく。もっとも、何時に製鉄所前を通過して、何時にセントレアを通過するか、どの道を通るかなどの細かい計画は無い。「俺の行くツーリングはこうやって携帯電話で予定通過時刻を知らせてくる」と言って、暗に「そういう計画を立てろ」とゴリ押ししようとしていた人がいたが、当方はそんなツーリングはしない、とここで改めて宣言しておこう。混み具合とか、気分でルートは変わるものだ。「ハイ、行くぞ」とは言わさないよ。
ひとまず出発し、機首は180と南に向けて走行していく。今回は街中をチョコチョコと走り、大高付近を抜ける予定であった。がしかし、同地区にあるイオンへ向かう車の渋滞が、国道1号線を超えたところから既に始まっている。こりゃえれえことだ、と一旦住宅地から国1へ戻り、中汐田から県道59号線に乗り換える。汐田と言えば、当方は小椋久美子よりも潮田令子の方が好みである。しかし、よくよく考えると、全く主観的な見解であるが、小椋の方が家庭向きな気がしないでもないな。まあ、どちらにしても、当方には関係ない話だ。
さてこの先、名和北交差点で県道は国道247号線へと名称を変える。ここからいよいよ知多半島だ。因みにこの国道は、上記の製鉄所の際を通る「西知多産業道路」という別名を持っている。また、制限速度が時速70kmと珍しいことでも有名だ。普通、この手の片側2車線、中央分離帯付の道では法定速度の時速60kmの場合が多いのだが、現実的ではないということで、15年程前に改められたようだ。
では安心して速度を出せるかというと、そうでもない。この道と交差する道は高架橋で上方を通過するわけだが、そこで白バイが取り締まりをしていることが多いからだ。また、固定式ながらオービスも設置されている。もっとも、ここは当方が免許を取得した20年近く前から走行している、超地元の道なので、取り締まり地点などは熟知している。それに、飛ばしすぎはタイヤの中央を減らすだけなので、できるだけアクセル開度を抑えつつ走行を続けていく。
おおよそ45ノット付近で巡航していくが、今日は天気も良く、日差しが暖かい。一時期に比べて太陽の差し込む角度も幾分高くなったように感ずる。確実に春に向かっているようだ。そう思うとなんだか嬉しくなってきて、余計に陽の光が暖かく感ずるから不思議だ。ああ、春が待ち遠しいですな。
こうして、右手に風力発電の風車が見え、新舞子海岸を見渡すことができる橋を渡れば、産業道路は終点を迎える。あ、この海岸にはビーチの妖精「浅尾美和」も試合に来たことがあるよ。確かに可愛らしいが、俺は潮田令子の方が好きだと念押ししておこう。別に深い意味はないぞ。
こうして、国道を南下していくと工場はなくなり、田園風景が広がってくる。するといつの間にかに、焼き物で有名な常滑市へ入ってくる。さて、常滑と言うと高校の同級生で、なぜか突然脱腸になり、その手術のついでにち○ポの皮も切り取ってもらった友人の実家がある。彼は現在、県外で仕事をしている。それはそうと、その友人宅のそのすぐ近くに大野城址があり、小高い丘の上の展望台にもなっている。そういえばもう何年も行っていないなぁ、ということで久々に訪れてみようと思う。こういうプラン変更がソロツーリングの醍醐味であることは、言うまでもなかろう。
国道を離れぐんぐんと坂道を登り、友人宅前を通過すると、そのすぐ向かいに駐車場がある。ここにTDMを駐車しておいて、徒歩で数分、大野城址へ到着だ。
大野城址にある城型の展望台
ところで、城址のたて看板によると、この大野城は一色氏という一族が、伊勢湾の制海権を握り構えた城であるそうだが、京都の室町幕府に対立して衰退。その後一族は織田氏にも仕えたが、信長亡き後は豊臣秀吉には対立して、城は奪われたそうだ。あまり世渡りが上手くなかったのであろうか。
そう思いつつ、展望台へ上って、最上階にやってきた。やや風が強いが、気になる程ではない。むしろこの季節としては心地よい感じさせする。そして海上へ目を向けると、南西方向にはセントレアの管制塔が見え、Next Generationのボーイング737型機などが続々と離陸、旋回していく姿が良く見える。恐らく河和無線標識をクロスして、各航空路へ乗るのであろう。お、海へ目を遣ると車の輸送船が航行中だ。その角ばった独特の形は、いかにもたくさん積載できますというものだ。また、先ほど通過した新舞子海岸と、その奥にはガスタンクや石油備蓄用タンクが並んでおり、対岸には四日市コンビナートも良く見える。ん、手前には海苔の養殖場もあるではないか。そう、この知多半島の西海岸、つまり伊勢湾は漁業が盛んであるのだ。今でこそ常滑以南でしか、漁業は行われていないが、現在立ち並ぶ製鉄所などができる前は、海岸沿いに漁村が点在していたということだ。先ほどの産業道路沿いには、今でも波返しのついた堤と、防砂林の役目を果たしていた松の木がが不自然に残っており、往年の面影を残している。
海苔の養殖桟と沖行く自動車輸送船
（この写真左側に中部国際空港がある）
城跡にある展望台からこんなことを考え、もう一度セントレア方向を見たとき、名古屋鉄道の蒲池駅が目に入ってきた。蒲池といえば、我が青春の彼女の実家がある場所だ。別に恋人であったわけではないが、当方の片想いというやつだ。かれこれ15年以上はお目にかかっていないなぁ。って、もう一生会うこともなかろう。今はどうしていますかな？当方の場合、前出の「ヒロシ」風に言えば、「掃除も、洗濯も、料理もでき、仕事もあるのに嫁さんに逃げられたとです」というところだろう。
くだらない漫談はこのくらいにして、もと来た国道247号線へ戻り、さらに南下を続けていく。セントレアの入り口を抜けて、常滑市街を通過。さらに行くと細長い常滑市が終わり、美浜町へ入る。そして美浜の市街地を抜けると、国道は海沿いへと出てくる。冬の陽ではあるが、キラキラと輝く水面はなかなか美しい。少し突き出た防波堤には釣り人も多く出ている。今は何が釣れるのだろうかな。
さて、雲ひとつない快晴の下、爽やかな海沿いを走行していると野間灯台へ到着した。ここは恋人同士が南京錠で願かけをすることで有名だ。さすがに冬なので、人はいない。ところで、ここ美浜にはもう1つ願かけをする場所、恋の水神社というものがある。なんでも言い伝えによると、平安時代から、元々は万病に効く水が湧き出ている場所として有名であったそうだ。そして、どこぞの姫様と恋仲になった家臣が病に倒れ、病に効く水が出るこの地を目指したが、姫も息絶えてしまったそうだ。なんでここが縁結びの神社なのかはよく解らない。まあ、信仰ってのはそんなものだろう。恥ずかしながら、当方も大学時代に数回訪れてみたが、にわか的に効果があったのみであった？（いや、単なる偶然であっただけだ）。にわか的効果では意味が無い。いや、これは当方の問題である。人の（信仰の）せいにしていはならないだろう。
こうして灯台を横目に、さらに車輪を進めていこう。この辺りまでくるとそれなりに海がきれいなので、海水浴場が点在している。もちろん今は冬なのだからほとんど人はいない。夏に来たら賑やかであろうが、当方は混んだ場所が嫌いだ。
こうして、いつもの休息ポイントである山海（やまみ）海水浴場へやってきた。ちょっと凹んだ所へバイクを停めて、堤防に座ってみたり、砂浜を歩いたりしてみる。
山海海岸にて
（ちょっと雲がでてきたか）
この海岸は南側を向いているので陽が良く当たり、暖かい。海は穏やかで、波がやさしく打っては返している。少し沖では水面がキラキラしており、眩しいくらいだ。こうして波の音を聴いていると、とても癒されるではないか。これは生物は海からやってきた証拠と言われるが、なかなか上手い言い方だと思う。やはり母性に癒されるということか。
これだけ天気が良く、暖かいとかなり気分的余裕がでてくる。イッチョ温泉でも入るかということで、マップルを調べてみる。おいおい、こんな海沿いで温泉なんてあるのか？と突っ込まれそうであるが、あるんですよ。そもそも温泉というものは、一定の温度と定められた成分のいずれかが検出されればよいわけで、その垣根は以外にも低い。詳しくは温泉法という法律があるので、そちらを参照願おう。
そうなると、火山島の親分のような日本列島を掘れば、それなりのものは確実に出てくることは容易に想像ができる。そういうわけで、南知多町には海の見える温泉がいくつも存在する。この山海海岸から近い所にはマルハうめの湯という温泉がある。マルハはお馴染みの水産加工業者のマルハであり、そこがレストランと併設している温泉というわけだ。
少し戻れば、南知多内海温泉、白浜の湯というものもあるが、500円と料金が記載されている上記うめの湯に決定だ。こうして車輪を進めて10分弱でうめの湯に到着した。
何回も申し上げているように、今日は良い天気で暖かい。当然のように、駐車場にはバイクが並んでいる。もっとも車種は限定されており、スクーターかスーパースポーツが大半で、時々ネイキッドというところだ。しかし、一台だけ見たことの車両を発見！ モトグッチの新機種、ステルビオ1100だ。当方はこの車両を別冊MC誌にて知ったのであるが、実物とは初めて対面する。諸元等は忘れたが、丸目二灯のハーフカウルは愛嬌のある顔つきだ。やや大径のスポークホイールを装備しており、エンジンも新型1100�佞澄�そして縦置きの張り出したエンジンはモトグッチ最大の特徴であり、しっかりと受け継がれていることは言うまでも無い。なによりも、その外観は工業製品と言うより、ちょっとした置物っぽいところがあり、人の目を引く。
モトグッチ ステルビオとヤマハ TDM900の2ショット 温泉の概観
ただ、機械的信頼性ということを考えると話は変わってくる。やはり日本製、ドイツ製には適わないだろう。当方の考えでは、工場出荷状態で通常通りに使用可能であるべきと考える。例えばあるイタリア国製の2輪車なんかは、新車状態から色々と対策して、使用できると言われていたことがあった。それはつまり、その会社は製造する会社で、ユーザーが開発者ということにならないだろうかということだ。ユーザーがそんなリスクを負う必要は無いと思うし、あってはならないのではなかろうか。だって、ユーザーはテスト機器やテスト用のライディングプログラム、ライテクを持っていない場合が多いからだ。そんなことは、メーカー側で熟成させてくるべきだろう。それができないメーカーはただの製造社だ。まあ、そんなわけで当方はTDMに乗っているのであり、俗に言うカスタムには興味が無いのであるが、かつて上記のような評価を受けていた、海外メーカーも最近はかなり実力を上げてきていると聞いている。もしもこういう製造社がメーカーになったなら、日本車もうかうかしていられないだろう。
そんなことを考えて、日本メーカーの将来を憂いつつ、またバイクの進化を楽しみにもしつつ、うめの湯へ入館する。料金は500円で、券売機で切符を購入する。なかなかきれいな施設ではないか。ロビーはしっかりと掃除されているし、大きなソファーも準備されている。そう思いながら脱衣所へ入るが、ちょっと狭いか？まあこんな海沿いの温泉はこの規模でないと採算が取れないという計算なのだろう。さて、肝心の風呂場は、やはり狭いか。丁度ＹＧ近郊にあるささゆりの湯の2/3くらいではなかろうか。
色々と細かいチェックをしつつ体を洗い終え、湯船に浸かる。ここのお湯はちょっと熱めで、茶色の火山系である。御岳山にある濁河温泉に近いのではなかろうか。海が近いので当然塩辛く、またアルカリ性なのだろう、少しヌルヌルする。そういえば、知多半島にある他の温泉と同様だ。お湯としてはまあまあで、これで500円かぁ。まあ微妙な線で合格である。
評価は終わったので、温泉を存分に楽しもう。ところで、目の前の海では、岩海苔を採っている人々がいる。距離にして100ｍくらいだろうかな。ボケーと眺めていたら、その人と目が合ってしまった。当然湯船に近い、ガラスの下のほうはスリガラスになっているのであるが、こちらは真っ裸なので、少々バツが悪い。他の場所を見ているフリをして、誤魔化しておいた。向こうさんも即座に岩海苔採りに専念したことは言うまでもない。
少々のぼせ気味になったところで一旦湯船から上がり、少し体を冷ましてから打たせ湯を楽しむ。かぁー、この背中と肩に水圧がかかるとすごくほぐれますなぁ。頭からかぶったら髪の毛が増えるかな？そんなことも思ったりするが、今は肩と背中のコリを解消することに集中しよう。こうしていると、目も楽になってくるので都合がよいぞ。
こうして長湯をしてしまい、完全にふやけてしまった。これは良く冷まさないと運転に障りそうなので、階上にある休息室へ向かう。ここは丸々脱衣所と風呂場の面積があるので、とても広い。また時間帯がよかったのか、奥の座敷以外には人がいない。当然窓からはオーシャンビューである。余程マッサージでもしてもらおうかと思ったが、完全に腑抜けになってしまいそうなので、今回はパスしてソファーでごろ寝してＴＶを観る。ああ、極楽、極楽。
喉が渇いたので、サントリーダカラを飲んでいたからか、尿意を催してしまいトイレへ向かう。そして用を足していると、目の前の壁になにやら怪しげな広告がしてある。
この安直なネーミング
そのままじゃん。もう少しヒネリなさいと言いたい。そういえば、スリムドカンとかいう類似品もあったっけ。
こんな感じでウダウダしていたら、もう１時を回ってしまった。腹も減ってきた。確か隣がマルハの食堂だったなと思い出し、こちらへ入店してみるが、猛烈に込み合っていて話にならん。これでは食材が無くなって昼飯抜きになりそうだったので、あっさりと諦めて街道沿いにある店で食事することに決定した。
やれやれ、よい店はないかと走行を再開するが、どうも高そうな店ばかりだ。うーん、と考えて知多半島最先端の師崎、幡豆岬を通過、干物店なんかを横目に車輪を進めていく。少々高くてもよいから落ち着いた店に入ろうかと思ったが、結局市場と食堂がごったになった「魚太郎」まで来てしまった。
さすがに空腹も限界なので、ここで決定だ。ここは店が2件あって、ひとつは市場の奥にある少し高そうな店、もう一つは表の露店である。この露店は案外バカにできなく、刺身の盛り合わせ定食が800円とイカしている。ただ席がビニールハウスの中か、完全に外であるのが残念だ。今日は奥の店でゆったりと食事したいと考えたが、10組近くの待ちがあるようなのでパスした。・・・となると、露天かぁ。背に腹はかえられない。止む無く注文をしに行くが、なんと刺身盛り合わせは売り切れだ。しょうがないので1300円の海鮮丼と250円のマグロカツを食べることにした。席もビニールハウスの中ではなく、完全な屋外しか空いていない。幸い今日は穏やかな日なので、寒いということもないが、やはり店内がよかった。
海鮮丼は意外に早くできたようで、札番号が呼ばれる。しかし、海鮮丼ができて、刺身の盛り合わせができないというのもおかしい。なんか騙されていないかなぁと思いつつ、海鮮丼を頂く。うん、旨い、ケンチャンの健康牛乳という感じであるが、量が以前より少なくないか？それにうにがのっていることはよいが、これはミョウバンで処理がしてあるものだ。やはりこういうものは本場の採りたてでないと意味がないな。
マグロカツ 海鮮丼
こんなことならば、少々高くとも一般的な店で食事した方がよかったか。これこそ後悔先に立たずということであろう。ちなみにこの「魚太郎」は、市場としてはなかなか良い。50ｃｍ強のブリ、1ｍ級の太刀魚、大アサリ他新鮮な品物が所狭しと並んでいる。さらに、奥にはえびなどの煎餅が売られているのだ。
ともかく腹は8分目になったので、出発しよう。陽が傾くと急に冷え込むことは間違いない、そう思いながら走行していると、早速冷え始めた。それはそうと、帰りは衣浦大橋から国道419号線、国道23号線知立バイパス、県道57号線と繋ぐ予定だ。プラン承認ということになるのだが、いきなり武豊火力発電所前辺りから渋滞し始めた。遠くまで見通してみると、どうやら市街地が混んでいるようだ。そこで国道を離れて住宅地を走り、内陸の道路で半田まで北上する。この道路はまだまだ南へ延長するようなので、武豊の渋滞もいずれは回避できることになるだろうと期待する。
まったく関係ないが、競馬の旗手に武豊（たけゆたか）という人がいる。以前武豊（たけとよ）に「同じ名前繋がり」でやってきたことがあるそうだ。また、彼の嫁さんはナマコ発言でブレイクした佐野量子であることも忘れてはいけない。この人はＡ級ではなかったが、Ｂ級ではないくらいの人気があったのだが、当方の兄貴がファンであったと追記しておく。おそらく、実家の物置を探せば様々な書籍が出てくることだろう。
さて、このままでは半田市街に突入してしまうので、勘で県道や市道を走行しつつ、乙川から亀崎を目指す。この乙川であるが、幼稚園時代に仲の良かった友人が、小学校に上がる際に引っ越していった場所である。あれは春も近くなった、年長のらん組に所属していた3月のこと、いつものように授業がおわり、下園後に当方宅で遊んでいた時の事だ。ちょっと沈黙があった後、彼は「・・・俺の家、引越しするんだ・・・」と目を伏せ告白した。当方はその後、言葉が出なかった。なんだろうか、その意味がよく解っていなかったのだろうか。いずれにしても、彼とはほんの1年程の付き合いだったが、楽しい日々でを共に過ごしたことを思い出す。もう30年は会っていないので、一度昔の想い出について話してみたいものだ。
そして亀崎であるが、こちらは高校時代の非常勤講師「ナリタトン氏（仮名）」の家がある場所だ。彼は世界史の担当で、丁寧に授業をしていたのたのであるが、そうすると自ずと時間が足りなくなる。結局、テスト前になると焦って授業をする羽目に陥るのだが、その際の言い訳が「山をはろう。人生は山だ」とか言って誤魔化していた。まあ世界史は自分で勉強できるからそれほど問題はないのだが、この発言はあながち嘘だとも言い切れないところに意味があったのではなかろうか。さらに、当方には忘れられない出来事がある。あれは確か高校2年の終わり頃だったろうか、なぜか当時は心臓が痛い時期があり、その世界史の授業中にちょっと苦しくなってしまった。そこで「ナリタトン先生」に「先生、胸が苦しいっス」と申し出てみた。すると「おい、お前、本当はウンウンがしたいんじゃあないのか」と突っ込まれた。本当にそうならばそうだと自白するだろうが、その時は違ったので、「違いますよぉ〜」と力を振り絞って反論した。
こうして懐かしい青春？の日々を色々と想い出しながら、日没前には帰宅した。やはりもう少し陽が長くなると嬉しいなぁ。まだまだ寒いのだが、機会ある毎に走りたいものだ。
本日の走行 170ｋｍ