エアロデビュー記

 

2013年2月27日

 

0.実質のデビュー

 

(2012年)10月8日は同期生の代行レッスンで急遽デビューしたのはお伝えした通りだが、今日は9月からお師匠さん他、多数の方の協力を得て予定されていたものだ。つまり、前回は仮のデビュー、今日は本デビューとでも名づけておこう。

 

それはそうと、先週14日は同期生KM氏のデビューレッスンが行われた。彼女は我々が所属するジムの他店舗の職員で、既に簡単な体操のレッスンを行っている。つまり、大勢の人の前で教えることは慣れているのでソツなくこなしていたのだが、当方には運動を教えた経験はない。あえて言うと、大学時代の塾講師がそれにちょっと近い程度だ。

 

ただ、前述の仮デビューが良い経験となっていて、「やれることを確実に」を目標に練習してきた。そう、無理してたくさんのことを詰め込んだとしても自分に余裕が無くなるし、それにより、参加者もイントラの指示がわからなくなる=レッスン内容が消化できなくなる。それでは本末転倒だ。さらに、既に10回程度のレッスンを行っている同期生のO氏、E氏のアドバイスもあり、落ち着いて進めることにした。

 

話は逸れるが、1980年代に、日本の4輪レーサー星野一義が決勝前に緊張して飯が食えないと思っていたら、後輩の中嶋悟は平然としてガツガツと昼飯を食っていて、そのレースは結局中嶋が勝ったそうだ。緊張して速くなることはないと思ったとか。また、シドニーオリンピックの女子マラソンで金メダルを獲った高橋尚子も「全く緊張がなかったので、それが不安だった」というようなコメントをしていた。当方はそこまでの偉人ではないが、少しでもこれにあやかろうということにしたわけだ。

 

1.ジム入り

 

当日は購入したばかりのスイフト号で早めに家を出て、12時過ぎに現地到着した。受付には当方が通っている施設に勤務していた方がおり、挨拶を交わす。ただ、氏は当方が今日、レッスンを行うということは全く知らず、チグハグなやり取りがあった後、ようやく事態を把握したようで、「まさか管理人さんがIRとは思いませんでした」と驚いていた。男性のイントラは存在してはいるものの、やはり少数派のようだ。

 

今日は仕事でやってきたので更衣室ではなく事務所に入り、準備をする。先ほどの食事も食べすぎは良くないので、カロリーメイトとオレンジジュースで軽めに済ませておく。すると今日のデビューレッスンの後見人であるK師範代が登場。そして「あら、余裕ですねぇ」と。いや、「別に余裕ではないのですが、落ち着いて過ごしてますよ」と返答する。

 

そしてさらに、プールのレッスンを行うTインストラクターがお弟子さん2名を連れて、入ってこられた。挨拶をしてお話をしていると「頑張ってくださいね」と励ましの言葉をいただいた。少し実感が出てきたかなぁ。

 

2.いよいよ

 

さて、時間15分前になったのでスタジオに入り、ヘッドセットの準備をし、音楽の鳴り具合を調整する。これが結構おろそかにできないのである。というのも、音がしっかりと鳴らないと、参加者も自分も気分も盛り上がらないからだ。一応今日はダウンも合わせ4枚のCDを用意している。また、マイクの発信機を入れるベルトもあるので、この仕事は少々の投資が必要なのだ。

 

こうしてレッスン開始時刻13時になったので、アスレチックジム内で「レッスン開始します。お時間のある方は是非ご参加を」と勧誘をして、スタジオ最前列に立つ。落ち着いてはいるが、さすがに余裕が無い。「13名とは大勢だな」と思い、レッスン開始だ。音楽を鳴らす。

 

最初はアップからなのだが、実は当方、アップの立ち上がりが苦手なのですよ。と言うのも、この時間帯は言葉だけでなく、2カウント、もしくは4カウント前に次の動きを先出しした方が良いのだが、これがどうも上手くいかない。もちろん、そこだけ集中して練習していたのだが、案の定間違えてしまった。何気に反対になったリード足を元に戻し、そのまま続行していく。「焦るなよ」と言い聞かせ、平常心を保つよう努力して進めていく。

 

ところで、今日は同期生からもらった「リストバンド」を装着している。これは今日使うために、ずっと神棚に上げておいたものを下ろしたものだ。そんな嬉しい贈り物をチラリと見て、力をもらう。

 

さて、アップは左右のリード足を入れ替えて、後半に入っていく。当方の場合、後半は案外うまくいくことが多い。やはり、前半が練習になっているのだろう。やれやれ、アップが終了した(と思っていたが、実は一つ飛ばしていたことを後で知ることになる)。水分補給を促して、メインパートに入る。

 

ここは養成コース卒業前から練習しているコリオを提供していくので、一応に練習時間は稼いでいる。そんな安心感もあり、だんだんと自分のペースを掴みつつあった。さらに、それを見越したかのように、同期生の面々から「ハイ、ハイ」と激励の掛け声が飛ぶ。

 

「お、なんだか嬉しいジャン」と気を良くして、いつも練習しているように進めていく。もっとも、これが最良の形であるわけではないが、これしかできないので、ひとまずこの形を定型としているだけだ。

 

こうして、準備した3ブロック全てを教え終わった時点でまだ13時35分である。いやぁ、ちょっと簡単過ぎたかなぁ。最低でも45分過ぎまではノリノリパートを継続していかねばならない。最後にダラダラにならないように、参加者の疲れ具合で「ラスト2回」を宣言して、最後を締めくくることとし、あとはストレッチで時間調整とすることに決定。時計を見ながら当方も「ハイハイ」と掛け声を盛り上げていく。また、途中でちょっと動きがマゴマゴしている方の近くへ行き大きく動いて見せたり、ノリノリの方の方へ行きさらに盛り上げたり、そんなことも試みてみた。本当は中に入って、並列指導をしたかったが、そこまでの余裕は無かったので、今回は見送った。

 

3.終了へ向けてもうひと頑張り

 

さて、まずはウォームダウンを行う。これは最後のブロックでレイヤーをかけた部分を取り除いていき、徐々に心拍数を下げていくものだ。今日の3ブロック目はあまりレイヤーをかけていないので、動きを小さくしながら2〜3回繰り返す。本当はもう少しメインを踊り、時間を稼ぎたかったのであるが、残念ながら参加者の皆さんがヘトヘトだったので断念した。まあ、ストレッチをゆっくり進め、時間を調整することにしよう。

音楽はバッハを用いたのだが、これはとても珍しいことのようだ。当方はクラッシック音楽=アルファー波(リラックス効果)という図式があったので、何も考えずに採用したのだ。

 

空調は師範代が調整してくださっていたので、参加者の方が用意くださったマットに横になり、手足をブラブラ天井にから始める。今までインストラクターのマットを用意することは多々あったが、自分が「マットのご用意、ありがとうございます」と言うなんて考えもしなかった。ここへ来て初めて「俺ってインストラクターなんだ」と実感が湧いてきた。いまさら遅いと言われればそれまでだが、それがかえって良い結果をもたらしたかもしれない。

 

さて、ストレッチであるが、朝起きる時に練習した手順通りに臀部、ふくらはぎ、すね、モモ裏、大腿前部と進めていくが、腰から背中下部を忘れてしまった。順番は変わってしまったが、最後にここを伸展してレッスン終了。

 

割れんばかりの拍手をいただき、とてもビックリした。初回だから特に意識して拍手していただいたこととは思うが、当方の予想を大幅に上回っていたからだ。

 

そして、出口でお見送りをする。「楽しかったよ」とか、「(レギュラーレッスンは)何曜日なの?」などお声がけいただき、何だか夢心地である。「すいません、レギュラーは無くて、日曜日だけなんですぅ。来月も予定しておりますので」としておいた。

 

この後は師範代から少々のアドバイスを頂く。3ブロックと1ブロックの繋ぎがちょっと良くなかった、面変えの方向が反対では、など自分が気がつかなかったことを指摘してもらえたので、次回に活かしたい。あと、凡ミスは練習のみですね。ただ、「楽しんでいただけたので、それはとてもよかった」とお褒めの言葉もあったので、「次回も頑張ろう」と思う管理人であった。

 

4.おまけ

 

この後は師範代がインストラクターとして、ズンバ45分のレッスンが続いた。久々に受ける師範代のレッスンだが、やはり当方のようなヒヨッコとはまるで別世界だ。動きはもちろん、指示の出し方や参加者との意思疎通、当方なんてやっと一歩を踏み出したばかりだ、ということを実感した。

そんな師範代であるが当方を前に誘い出し、一部をコラボさせてもらってしまった。こんなお茶目な所が人気の秘密であろう。

 

いや、それにしても疲れた。

 

戻る